投資信託の選び方
株式投資で最も取り組みやすいもののひとつは投資信託を積立購入することです。
・つみたてNISAの投資対象
・ひとつを購入すれば銘柄分散をすることができる
・購入商品によっては、地域や国を分散することができる
・時間分散でドルコスト平均法で資産形成ができる
投資信託にはこのような特徴があるからですね。そして、投資信託を購入する際に抑えておくべきポイントはいくつかあります。
・対象ベンチマーク
・分配金再投資の有無
・購入時手数料
・信託報酬
これらをしっかりと確認して購入する必要がありますね。ここで誤った選択をしてしまうと、後のパフォーマンスに少なくない影響が出るということです。
例としては、対象ベンチマークが優良なものであっても、購入時手数料や信託報酬が高ければ、パフォーマンスは低下してしまうことが挙げられます。
しかし、0.01%の手数料を気にして投資対象を頻繁に乗り換えるような方法は、それはそれでよい方法とは言い難いですね。労力の割に手間が合わないということです。
・手間
・時間
・運用パフォーマンス
この3点全てで最適解を選択し続ける必要はないということです。
あくまでも、正解と言われる中から、自分に適したものを選べばよいということです。
そして、そのような要望を満たしてくれる金融商品というのは非常に限られています。
ずばり言ってしまえば、限られた全世界株式インデックスファンドや米国株式インデックスファンドのような外国株式インデックスファンドです。
そして、全世界株式インデックスファンドや米国株式インデックスファンドのような金融商品と自国の株式の金融商品で異なるポイントとして挙げられるのが為替ヘッジです。
・為替ヘッジとは
・為替ヘッジは必要か
外国株式などに資産投下する際に気になるこの2点について触れてみたいと思います。
為替ヘッジ
為替ヘッジとは、ザックリと言えば為替変動の影響を抑える仕組みです。
米国株式投資などの外国株式は、日本で購入すれば通貨の影響を受けます。
外国株式の投資信託は円高になれば、株価が上がっていても、為替の影響を受けて基準価格がマイナスになることがある、ということです。この影響を為替ヘッジと言います。
為替ヘッジは外国株式や債券へ投資している方にとって、多分に影響を与えます。株式投資のリスクとして為替リスクは避けることが難しいからですね。
・株価変動リスク
・為替リスク
株式投資をする場合、投資家はこの2つのリスクに向き合う必要がありますが、為替ヘッジをかけているような金融商品を選べば、為替リスクは無視してよいことになります。
為替ヘッジ有りの投資信託
投資信託によっては、為替の影響を調整しているものがあります。
為替の影響を受けないように自動調整しているため、基準価格の上昇のみがダイレクトにパフォーマンスに影響を及ぼす投資信託です。
特徴としては金融商品名に為替ヘッジありと記載されている場合が多いですね。
・ifree外国株式インデックス(為替ヘッジあり)
・三井住友TAM SMYAMダウジョーンズインデックスファンド(為替ヘッジあり)
このあたりが為替ヘッジあり投資信託として有名です。
・純総資産90億円
・ベンチマークはMSCIコクサイ(円ベース)
・信託報酬0.209%
・直近のリターンは12.5%
ここで考えるべきは信託報酬の0.209%です。同じような指数に連動しているeMAXSISSlim先進国株式の信託報酬は0.14%ほどです。
単純な比較はできませんが、為替ヘッジをかけることによって、0.6%程度、信託報酬が上がっている、ということは知っておいてよいでしょう。
信託報酬が上がる理由
為替ヘッジをかけると、信託報酬は増加します。これは、為替ヘッジ有り投資信託は外国株式を保有しつつ、先物取引で通貨を売って、変動によって利益を相殺しているからですね。
その分のランニングコストがかかっているということです。(ベンチマーク自体がこの仕組みを取り入れている場合もあります。)
YOHの考え
今回は投資信託の為替ヘッジについて触れてみました。
私自身は、投資信託での株式投資において為替ヘッジは必要無いと考えてます。
・為替の予想はできない
・結局は下がる
このような理由から、為替ヘッジは必要無いと考えています。
為替は予想することはできません。
それは、昨年から続く円安傾向からも明らかです。
とは言え、1ドル300円や1ドル50円のような極端な円安円高になることも考えにくいですね。長期的に見ると、上下動はあるものの、1ドル120円~140円前後の平均回帰していくと考えているということです。
しかし、対バーツ、対ウォン、対ユーロなど様々な通貨との為替状況を判断することは不可能といってよいですね。このような長期的な為替の予想は誰にもできないと考えています。
日本で外国株へ投資している場合、株価の下落は円が高くなります。
そのため、為替ヘッジで為替リスクを無くしたとしても、結局株価は下がって、資産価値が下がる可能性が高いのです。
そのため、長期投資において為替ヘッジの必要性は低いということです。
それは、為替がどうなるか分からないことが一番の理由です。どうなるか分からないものにわざわざ信託報酬を支払ってランニングコストを上げることは本質的ではないということです。
しかし、為替ヘッジが全く無駄なものかと言えばそうでもないですね。
・為替の状況をある程度読んでいる
こういった場合は、為替ヘッジをかけておいても問題ないですね。
それがリスク軽減になるからですね。私は、リスク軽減は厚めのキャッシュでするのが一番だと考えています。
・複利を生まない
・利息がほとんど付かない
キャッシュには、このような欠点がありますが、株式の株価が下がった時、相対的に価値が一番上がるのはキャッシュだからですね。
為替ヘッジをかける理由はリスク分散です。しかし、長期のインデックス投資においては、そこまでのリスク分散をする必要はありません。
・時間分散
・銘柄分散
長期のインデックス投資をしている時点で、十分な分散投資ができているからですね。為替ヘッジでのリスク分散は長期投資においては必要ないということです。
株式投資のリスクは自分で調整できるリスクとそうではないリスクがあります。
・価格リスク
・事業リスク
このようなリスクは投資家はどうすることもできません。そして、為替リスクも自分で調整できるリスクではないということです。
そして、このようなリスクを受け入れることができないのであれば、株式投資自体をするべきではないということです。
一方で、自分で調整できるリスクについては、自分の状況や属性に合わせて適切に管理する必要があります。
そして、自分で調整できないリスクを踏まえて、自分で調整できるリスクを管理することが株式投資には欠かせないと私は考えています。
ご覧いただきありがとうございました。
外貨預金なども為替の影響を受ける金融商品ですね。私は外貨預金についてはおすすめはしません。
ゴールドも自国の通貨で取引することは現実的ではないので、実質的には為替の影響を受けることになります。GLDなどのETFに資産投下している場合はなおさらですね。
債券も外国債券を考えた場合は、為替の影響を考えておく必要はありますね。現在の円安水準化では非常に難しい運用が求められる資産クラスです。