となりの億万長者
資産形成について書かれている書籍は無数にありますが、私はどの本がおすすめかと言われれば、トーマス・J・スタンリー&ウィリアム・D・ダンゴの著書「となりの億万長者」と答えます。
資産運用をして資産形成しようとしている方にとっては、バイブルと言ってよい著書ですね。
年収をアップさせて資産を増やす方法ではなく、限られた収入を上手く使うことによって資産を増やす方法に特化して書かれています。
内容については触れるまでもありませんが、米国で資産100万ドル以上を保有している世帯の統計調査を行い、その暮らしぶりや考え方、お金の使い方などをまとめた内容です。
資産100万ドルは日本円にすれば現在の為替状況ではおおよそ1.5億円です。日本人の感覚から言っても間違いなくお金持ちといってよいですね。
野村総研の世帯の純金融資産保有額ピラミッドを見ても、資産1億円以上は富裕層とされており、日本の世帯上位3%に属しています。
となりの億万長者の素晴らしいところは、一般的な公務員や会社員でも条件を満たすことができれば、資産1億円に到達することができると具体的に感じさせてくれるところです。
・資産100万ドル以上の世帯は一般的な年収(5万ドル~10万ドル)であることが多い
・収入よりも低い支出で生活している
・車は中古車を購入するケースが多い
・衣服に大きくお金をかけない
このようなことが書かれており、非常に現実性があります。しかし、これらよりも大切な一文があります。
となりの億万長者で最も大切な一文とは
・あなたの妻はあなたよりも倹約家ですか?
となりの億万長者で最も大切な一文はここだと私は考えています。
・あなたの両親は倹約家でしたか?
・あなたは倹約家ですか?
・あなたの妻はあなたよりも倹約家ですか?
著書では資産家はこの3つの質問に全てイエスと答える割合が非常に高いと書かれています。
そして、資産形成に最も影響を与えるのが妻が倹約家であることが挙げられています。
これは日本人の世帯で考えてみても、当たり前のことと言ってよいですね。
日本人労働者の平均年収は男女差が100万円以上あります。ここから考えると、世帯の主な収入源は夫の収入によるものです。
しかし、この夫の収入は全てが夫の能力だけで作り出したものではありません。
・妻が家事をしてくれている
・妻がこどもの世話をしてくれている
・妻が精神的に支えていてくれている
結婚してこどもがいる世帯で妻が収入のない専業主婦であっても、このような妻の働きによって、夫は収入を得ることができているのですね。
夫の収入というのは、夫婦共同で作り出している収入と捉えることが自然ということです。
そして、夫婦で作り出した夫の収入を共同でコントロールすることによって、資産形成することができるのですね。その際に大切なのが妻の金銭感覚ということです。
妻が浪費家であれば、財を成すのは不可能といってよい
となりの億万長者では、妻が浪費家であれば、一代で財を成すことは不可能といってよいと書かれています。そして、その逆の妻が倹約家であるエピソードが紹介されています。
会社を上場させて800万ドルを得た夫が妻に財産分与の話をしたところ、ありがとうと言いつつ、広告の割引クーポンを切り取る手を休めることはなかったという内容です。
このエピソードはやや極端ですが、言いたいことは非常にシンプルですね。
・資産が増えたからといって、生活の質を上げると資産が増えることはない
・倹約して生活することを日常的に行うことが大切
資産を築くにはこのように考える必要があるということです。そして、支出の管理は妻が担っていることが多いのですね。
YOHの考え
私の年収はどんなに頑張っても1000万円に到達することはありません。これは地方公務員である以上仕方のないことなのですね。しかし、資産形成は非常に順調に進んでいます。
2021年の家計の金融行動に関する世論調査によると、世帯の金融資産の保有額は平均で1062万円となっています。私の年収は平均よりもやや高い程度ですが、私個人の金融資産の保有額は平均を大きく上回っています。
平均的な年収であるにも関わらず、金融資産保有額が平均を大きく上回っている一番の要因は妻が倹約家であることです。とは言っても、特別なことはしていません。
・余計なものは購入しない
・浪費は必要最低限
このような生活を心がけるように言われているだけですね。そして、妻はこれらのことを自分でも実践しています。
・余計な衣服は購入しない
・日用品などは値段を見比べて購入する
・クーポンを恥ずかしげもなく使う
このような妻の様子を見ていると、自分にも倹約の意識が出るのは当然と言ってよいですね。逆に妻が浪費を繰り返していれば、自分も浪費をしてしまうことは避けられないと言ってよいですね。
・妻が毎月のように高価な衣類を購入する
・めんどくさいからと言って、値段を見ずにものを購入する
・妻が頻繁に3000円のランチを食べている
このようなことをされては、自分も浪費してやろうと考えることは自然なことだということです。私の感覚では、公務員や会社員世帯で資産形成できない世帯はこのパターンが非常に多いように思います。
・貯蓄がない、妻は専業主婦にも関わらず5000万円の住宅ローンを組む
・妻の要望で新車を多額のカーローンを組んで購入する
このような世帯が少なからずあると言うことです。夫婦共働きでも難しい買い物ですが、妻の労働意欲が乏しく、浪費家である場合はこのようなことを選択せざるを得ないことになるということです。
逆に妻が倹約家であれば、一般的な年収で株式投資などの資産運用をしなくとも資産形成は順調にできるのですね。夫婦世帯の形成で最も大切なことは、妻が倹約家であることです。
・うちのワイフの財布の紐を緩めることは不可能だ!
これが、となりの億万長者でも大切な一文でもあるということです。ご覧いただきありがとうございました。
YOH世帯は共働きですが、資産形成は別で行っています。
夫婦で資産形成に取り組む場合、相手のことをどこまで把握するかは世帯によって様々ですね。YOH世帯での透明性についてはこちらで記事にしています。
資産形成していると必要なものにすらお金が使えなくなることがあります。私の世帯も一時期陥りましたが、この記事の内容で解決しています。