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債券とは
債券とは、国や企業が投資家から資金を集めるために発行する有価証券です。
・償還日が決まっている
・安全性の高い国債は利回りが低い
・株式と逆相関の関係にある
このような特徴があります。債券ファンドとしてポピュラーなのがeMAXISSlim先進国債券インデックス、ETFではBNDですね。
eMAXISSlim先進国債券インデックスは円建てで積み立て購入できるので、大変人気があります。FTSE世界国債インデックスをベンチマークとしています。
・アメリカとユーロが80%以上を占めている
・日本が含まれていない
FTSE世界国債インデックスはこのような特徴がありますね。今回は外国債券とポートフォリオについて、触れていきたいと思います。
債券は安全性が高いのか
債券は株式と逆相関の動きをする、と認識されています。
・株式が上昇すれば債券は下落
・株式が下落すれば債券は上昇
このように逆相関の資産を組み合わせることによって、ポートフォリオを安定させることができると言われています。しかし、コロナショックなどの円安局面では勝手が違っています。
eMAXISSlim先進国債券インデックスのパフォーマンスに触れてみると、コロナショックの際に大きくパフォーマンスが落ちています。
全米株式インデックスファンドも同様にパフォーマンスが下落しているのが分かります。下落幅は株式インデックスファンドの方が大きいですが、逆の動きにはなっていませんね。
これは、為替の影響によるものですね。
債券の為替リスク
債券が株式と同様に下落した要因は円高によって生じた為替差益によるものです。おそらく、eMAXISSlim先進国債券インデックスのパフォーマンス自体はプラスのリターンを挙げています。
FTSE世界国債インデックスはアメリカとユーロが80%以上のウエイトを占めているため、債券自体のパフォーマンスが良くても、アメリカとヨーロッパの通貨に大幅な円安が進めば、非常に痛手を被ってしまうのですね。
債券に投資する際は為替ヘッジを考える必要があるのですね。
YOHの考えでは不要
私は債券を単体でポートフォリオに組み入れることは考えていません。
・リスク分散にならない
・利回りが低い
・為替ヘッジを考えるとランニングコストが高くなる
債券をポートフォリオに入れる最大の理由は、リスク分散です。しかし、為替の影響を受けるような金融市場の下落局面では株式と同様にパフォーマンスが落ちてしまうのでは、リスク分散としてはあまり意味をなし得ません。
私は、株式のリスクに対してはキャッシュを厚く持つことで備えるようにしています。キャッシュは利息や複利効果を生みませんが、強みがあります。
・株式や債券が下落すれば価値が上がる
・流動性が著しく高い
このような強みは他の金融商品を圧倒していますね。キャッシュを厚く持つことは資産効率が悪いと考える投資家の方もおられるでしょうが、下落局面で一番信頼できるのはキャッシュなのです。
厚めのキャッシュが一番のリスク分散
株式と債券は同じ財布で管理するものですが、キャッシュは別の財布で管理する必要があります。混ぜてしまうとリスク分散の意味はなくなってしまいますね。
円安局面で外国債券のパフォーマンスは上昇しますが、それは株式でも同じです。そして、株式よりもパフォーマンスは緩やかです。円安局面への備えは全世界株式インデックスファンドで十分です。
円高局面に対してリスク軽減したいのであれば、外国債券ではなく、キャッシュで軽減すればよいのです。