高度経済成長期と現在
1955年から1973年の19年間は、日本は年10%ずつ成長していく、高度経済成長期と言われていました。そのころの会社員は企業戦士と言われるほど、仕事をしていたということですね。
・所得倍増計画
・24時間働けますか
・月月火水木金金
このような言葉が生まれたもの高度経済成長期です。そして、働けば働くほど豊かになっていくことができたということです。
このころは、働けば働くほど、給料は上がり、年功序列によって昇進もしていくというのが当たり前だったということですね。
しかし、バブル崩壊を経てからの現在は働き方が全く異なるものになっています。
・終身雇用の崩壊
・ギグワーカーの増加
・成果主義
数え上げればきりがありませんが、働けば働くほど豊かになる時代ではなくなってきているということです。そして、それは会社員だけではなく公務員も同様です。
公務員は給料形態・労働形態は時代遅れ
公務員の労働や給料の形態は時代に敏感に反応する民間企業とは異なっています。
・終身雇用
・年功序列
まだ、2つがこの色濃く残っているということです。社会情勢の変化に伴って徐々に変化してはいますが、民間企業のそれと比較すると非常に緩やかです。しかし、給料面に関しては、着実に悪化していることは間違いありません。
・手当の廃止
・実質的な労働時間の増加
・基本給上がり幅の縮小
このようなことは確実に起こっているということです。しかし、労働形態も昔からそれほど変わることはありません。消防組織に限って言えば、その傾向は非常に顕著です。
・家族との時間よりも仕事を優先するのは当たり前
・若年職員は睡眠時間を削って働くのが当たり前
・勤務明けに残業するのは当たり前
・休みの日に手当のつかない研修会などに行くのは当たり前
このように考えている職員が一定数いるということですね。自分がこのように仕事をしてきたので、若年職員にもこのようなことを求めるということです。
そして、そこには仕事以外の本質的でない要素が多分に含まれていることが多いのです。
・勤務時間を超過して働かないと上司からの評価が下がる
・休みを潰して研修会に行かないと昇任試験に受からない
このような仕事外での評価を求めているということです。
仕事に全てを捧げることはよいことなのか
1日が24時間であるように、個人がどれだけのことをこなすことができるのかは、ある程度決まっています。(もちろん、個人差はあります)
高度経済成長期のように働けば働くだけリターンがあれば、仕事第一でもよいのでしょうが、働いた分のリターンが得難い状況であれば、仕事に全てを捧げることはよいことなのかを考える必要があるということです。
・家族との時間
・友人との時間
・趣味の時間
このようなものを犠牲にしてまで、上司や先輩の評価を上げる必要があるのかを考えなければいけないということです。
YOHの考え
私は、仕事とプライベートは完全に分けるように考えています。仕事自体は嫌いではないですが、家族や友人との時間を犠牲にしてまで仕事をしようとは考えないということです。
・仮眠時間を削って仕事をする
・勤務明けでも事務作業をする
このようなことをしないわけではありません。しかし、これらのことをする場合に仕事以外の本質的ではない思いは一切入れないようにしています。自分や周囲にとって必要だからサービス残業をするということですね。
そして、このようなサービス残業を少しでもしないように、仕事中は仕事に関わることしかしないようにしています。
・仕事中に誰かと連絡を取るのは超緊急事態だけ
・仕事のことしか考えない
このように、仕事中は仕事のみに自分のリソースを全て注いでいます。(このため、長女が生まれた時は、妻は陣痛が起きてから自分で車を運転して、何の連絡もなく出産していました。)
そして、プライベートには一切仕事を持ち込まないようにしています。
・職場からの電話は基本的に出ない
・家庭では、仕事の話は全くと言ってよいほどしない
家庭ではこのようなスタンスで過ごしています。休みの日には自分のリソースを全て家庭や自分自身に注ぐようにしているということです。
・周囲の評価を上げる
・階級を上げる
このようなことは仕事をしていく上では必要なことですが、家庭に注ぐリソースを仕事に費やしてまで得ようとは思わないということです。コストパフォーマンスが非常に悪いからですね。
今後は益々働き方が変化していくことになります。その中で、大切なことは自分にとって何が一番大切かをしっかりと認識して優先順位をつけておくことです。
・本来の仕事
・家族との時間
・自分の時間
・お金を稼ぐ時間
どれが自分にとって大切な時間であるかは人それぞれです。しかし、優先順位をはっきりとさせておかないと、自分のリソースを無駄に使ってしまうことで日々を過ごしていくことになるということです。
ご覧いただきありがとうございました。
仕事に多くのリソースを捧げても報われるということは少ないですね。多くの人は見返りが保証されていることはありません。
公務員が一生安泰と言われたのはすでに過去の話です。
消防組織を就職先として考えた場合はこのようになります。