資産形成に欠かせない両輪
資産形成の基本は「仕事」と「投資」の両輪を使ってお金を作り出すことです。
このどちらかが欠けていれば、効率よくお金を作ることは難しいことになります。
言うなれば片手で料理をしているようなものですね。
しかし、世の中には「仕事だけ」で資産形成をしている方の割合の方が多いですね。
日本証券業協会が公表している資料によると、2023年9月時点での旧NISA口座開設数は1356万口座となっています。
これは今は無き旧NISAが2014年から10年間をかけて積み上げてきた口座数です。
日本の労働者数は約7,000万人なので、単純に6人に1人しかNISA口座を保有していなかったということです。
今は新NISAが開始されて10カ月以上が経過して、株式投資に取り組んでおられる方が増加しているため、投資をしているというのを旧NISA口座開設数だけで考えてしまうのはやや乱暴かもしれませんが、労働者で投資をしている人は多くはない、ということがザックリとわかります。
しかし、資産形成においては「仕事」と「投資」の両輪を上手に使うことが必要不可欠です。
・「仕事」でお金を作るために抑えておきたいポイント
・「投資」でお金を作るために抑えておきたいポイント
・「仕事」と「投資」の両輪でお金を作るということ
今回は資産形成について、この3点を中心に触れていきたいと思います。
「仕事」でお金を作るために抑えておきたいポイント
「仕事」でお金を作る方法とは非常に単純で、働くということです。
働くということを単的に言えば、自分の労働力をお金に換えるということです。
その自分の労働力をお金に換えることで抑えておきたいのは、頑張りや努力が多ければ給料が多いわけではないということです。
これは働いているのであれば、誰しもが感じることですね。
・年間104日の休みで残業が常態化している年収400万円の仕事
・年間150日休みがあり、残業無しで年収1000万円の仕事
このようなケースはありふれているということです。この両者を比較した場合、労働時間が長いのは「年間104日の休みで残業が常態化している年収400万円の仕事」です。
そして、この「年間104日の休みで残業が常態化している年収400万円」の会社員の年収が400万円なのは、頑張っていない、努力が足りないというわけではないですね。
給料というのは、頑張りや努力以外の要素で決まる部分が極めて大きいからですね。
給料が決まる要素で最も大きいのは「業界水準」です。
・平均年収400万円水準の仕事
・平均年収1000万円水準の仕事
この場合、「平均年収400万円水準の仕事」の中で努力して、多くの労働力を提供しても年収1000万円に届くことは非常に難しいということです。
もちろん、平均年収400万円の仕事がダメで、平均年収1000万円の仕事が優れているというわけではありません。
しかし、同じ努力をすれば、平均年収1000万円の仕事の方が多くのお金をもらえるということです。
お金と時間が大切な資産形成という面から見れば、この事実に向き合った上で仕事に取り組む必要があるということです。
そのために必要なのは、自分の労働力を差し出すことなく手にすることができるお金である「投資」によるお金だということです。
「投資」でお金を作るために抑えておきたいポイント
「投資」でお金を作るために抑えておきたいポイントは2つです。
・時間分散
・投資対象(銘柄)分散
最も大切なことはこの2つだということです。ずばり言ってしまえば、「投資」でお金を作るには、安全に時間をかけてゆっくりと行うことが望ましいということです。
基本的に時間と投資対象というのは、分散させればさせるほど安全性は高くなり、リターンは小さくなります。
図にするとこのような形になりますね。そして、「投資」でお金を作るためには「安全性大」であることが何よりも優先されるということです。
投資と聞いて一般的に思われるのが、デイトレードやレバレッジ取引のような「安全性が少ないがリターンは大きい」という認識ですが、そうではないということです。
そして、この安全性を何よりも優先するために必要なのが「仕事でお金を作る」という片輪を持っているということです。
「仕事」と「投資」の両輪でお金を作るということ
資産形成というのは、「仕事」と「投資」の両輪がなければ上手くはいきません。
その理由は「仕事」でお金を作るためには「投資」のリターンが必要で、「投資」を続けるためには、「仕事」のお金が必要だということです。
このどちらかが欠けてしまっては、どちらも上手く行かなくなるということです。
世の中には「仕事」だけ、あるいは「投資」だけで人が羨むような資産を築いた方もおられるのでしょうが、これはほんの一握りの例外と言ってよいですね。
・事業で大きな成功を収めた
・100万円で購入した株が1億円になった
このようなことはインターネット上で多々見受けられますが、珍しいケースだからこそ大々的に取り上げられているということです。
多くの人にとって、資産形成でそこまでの例外は必要ありません。
・平均的な年収
・平均的な投資リターン
この2つを得ることができているだけで、平均を遥かに上回る資産形成ができるということです。
YOHの考え
今回は、資産形成に欠かせない両輪について考えてみました。
資産形成に欠かせない両輪とは「仕事」と「投資」です。そして、多くの人はこの2つの内、どちらかが欠けては資産形成は非常に難しいものになるということです。
・仕事と貯金だけで5000万円貯める
・投資だけで5000万円を作る
このようなことは、多くの人にとって現実的ではないということです。
しかし、「仕事」と「投資」の両方を使って5000万円を作るというのは、どちらか一方だけで行うよりも難易度が大きく下がるということです。
そして、資産形成のために努力をするのであれば、「仕事だけ」、「投資だけ」に力を注ぐことはしない方がよいということです。
世の中には無駄な努力、報われない努力というのが確実に存在します。
・給料が上がらない業界で身を粉にして働く
・目的に合っていない投資手法を耐えに耐えて続ける
このようなことは、資産形成という面からだけ見れば、努力の量と結果が伴わないケースが非常に多いということです。
そして、このような方は世の中に少なからずおられるということです。
繰り返しになりますが、資産形成で大切なのは、「仕事」と「投資」の両輪を使うことです。どちらか一方が欠けてしまえば、資産形成の難易度は格段に上がってしまいます。
どちらか一方で高得点を獲るよりも、どちらも平均的な点数を取った方がトータルで勝る結果を得ることができるのが資産形成です。
・仕事で平均的な年収を得る
・投資で平均的なリターンを得る
これだけで、平均を遥かに上回る資産を作ることができると私は考えています。
ご覧いただきありがとうございました。
資産形成の面から見た場合、仕事というのはドライに付き合った方がよいケースは少なからずありますね。差し出した分の見返りが受け取れるわけではないからです。
両輪を使うことは資産形成において非常に大切ですが、投資が向いていない、という方は確実に存在します。投資をしない=資産形成ができないというわけではないですね。
人よりも多くのお金を作るためには、やはり人と異なったことをする必要があります。投資をするというのはまだまだマイノリティーに属しているということです。