ポイ活
近年では、買い物をするとポイントが付くということが当たり前になっています。
そのポイントを効率よく貯めて活用することをポイント活動、略して「ポイ活」と言われています。
資産形成の一環としてポイ活に力を入れておられる世帯というのは少なくないですね。
ポイントの最も代表的なものとして挙げられるのが楽天ポイントですね。
・Eコマース
・モバイル事業
・証券取引
・インフラ事業
このような楽天が展開する事業のサービスを使うと使用額に応じてポイントが付与されるというものです。
そして、これらにはシナジー効果があります。楽天のサービスを使えば使うほど、ポイント付与率が増加し、効率的にポイントを稼ぐことができる仕組みになっています。
・年間獲得ポイントが50万ポイント
・ポイントだけで贅沢費を賄えている
やや極端ではありますが、このような世帯も存在します。
しかし、ポイントに固執し過ぎることや貯め込むことには危険性やデメリットが存在します。
特に考えないままポイ活を行ってポイントを貯め込むことは、資産形成において不利になる可能性があるということです。
・ポイントを貯めることが資産形成において不利になる理由
・資産形成とポイ活の付き合い方について
今回はこの2点について考えてみたいと思います。
ポイントを貯めることが資産形成において不利になる理由
私が考えるポイントを貯めることが資産形成において不利になる理由は以下の2つです。
・使えるお金が少なくなる
・利息がつかない
この2点がポイントを貯めることが資産形成において不利になる理由です。順番に触れていきます。
使えるお金が少なくなる
ポイントを貯めることが資産形成において不利になる理由のひとつ目は「使えるお金が少なくなる」ということです。
買い物をする時、獲得ポイントを意識して商品を購入します。
・1,000円で100円がポイント還元される
・910円で購入する
同じ商品を購入する場合、この2つのケースであれば、ポイント収集に熱心な方であれば、間違いなく「1,000円で100円がポイント還元される」の方を選択します。
・1,000円からポイントを引くと900円
・910円で購入するよりも10円得
頭の中ではこのように考えるということです。
一見すると、「1,000円で100ポイント還元される」方が「910円で購入する」よりもお得に感じるかもしれませんが、実際にはそうとも言い切れないということです。
その理由は「1,000円で100円がポイント還元される」方が手元に残る現金が減ってしまうからですね。
仮に買い物時点で2,000円保有していた場合、資産状況は以下のようになります。
・1,000円で100円がポイント還元される → 残金は1,000円と後日100ポイント付与
・910円で購入する → 残金は1090円
このように「910円で購入する」方が手元に残る現金が多くなります。
そして、資産形成をする上で手元に現金が多くある、というのは非常に大切なことですね。
・貯蓄として蓄えておく
・手元にある現金を株式投資に回すことができる
手元に現金が多く残っていれば、このような使い方ができるからです。
今回の例のような10円、100ポイントといった小さな単位であれば誤差の範囲内ですが、積み重ねて何十万円といった金額になれば、手元に残る使えるお金が少なくなってしまうことになるのですね。
そして、ポイントで買い物をする時はそのお得感からついつい無駄なものを購入しがちになります。
・ポイントで実質無料で入手できる
・多少高くともポイントを使えば安くなるから
このような形で、お金と違った感覚で使ってしまうことが少なからずあるということです。
利息がつかない
ポイントを貯めることが資産形成において不利になる理由の2つ目は「利息がつかない」ということです。
資産形成において大切なことのひとつは複利の効果を使うことです。
・100万円を年利1%で運用
・1年後には101万円になる
・2年後には101万円に対して1%の利息が付いて102.1万円になる
このような複利の力を使って効率的に資産を増加させる必要があります。
しかし、ポイントというのは、保有しているだけでは複利の効果を生み出すことはありません。
※一部ポイントは条件を満たせば利息が付くものもあります。楽天ポイントは条件を満たせば0.009%の利息が付きます。
・50万円の現金を保有している
・50万円分のポイントを保有している
そのため、この2つを同列に考えてはいけないということです。
現金なら定期預金をすれば0.1%ほどの利息がつきますし、株式を購入して配当金を受け取ることもできます。
しかし、ポイントというのは、決まった店舗やサービスに使うことができるだけで、保有している間に何かを生み出すことはないということです。
このように考えると、資産形成においてはポイントよりも現金の方が遥かに価値が高いということを頭に入れておく必要があるということです。
YOHの考え
今回はポイントを貯めることが資産形成において不利になる理由について考えてみました。
・使えるお金が少なくなる
・利息がつかない
私はこの2点から、ポイントを貯めることが資産形成において不利になる可能性が高いと考えています。
お金を効率よく生み出す方法は資産を数多く保有することです。
資産とは、それ自体を保有しているだけでお金を生み出してくれるものです。
・現金
・株式
・不動産
例としてはこのようなものですね。
このようなことから考えると、ポイントというのは資産には該当しないということです。
今やポイント還元というのは企業の提供するサービスとして当たり前のように根付いていますが、これは企業にとっても悪い話ではないからですね。
・手元に残る現金を確保することができる
・ポイントには利息を払う必要がない
・有効期限がある
・ポイント自体を把握してない消費者がいる
企業としては、このようなメリットがあるからですね。
実際に、ポイント還元によって顧客の囲い込みを行っている楽天グループは2021年時点で累計2.5兆ポイントを発行しています。
これだけのポイントを発行しても、顧客の囲い込みを行う方のメリットが大きいということです。
実際に企業にメリットがないのであれば、ポイント還元という仕組み自体が成り立たないということです。
そのため、ポイントに固執し過ぎることは、企業にとって旨みのあるお客様になっている可能性があるということです。
しかし、ポイ活に全く意味が無いかと言えばそうではないですね。
ポイ活を熟知して熱心に取り組むことができれば、家計の助けになるような成果を得ることができることも事実です。
要は、付き合い方の問題だということです。
私も楽天ポイントやAmazonポイントなどで安く買い物ができた時には非常に得をしたように感じますし、ポイント付与率が高い日などを考えて買い物をすることがあります。
しかし、そこまで熱心にポイ活を行っているかと言えばそうではないですね。
・時間効率
・手間暇
このようなことを考えた場合、割に合わないと感じるということです。
その理由は、前述したように、ポイントというのは消費者ではなく、企業側にメリットが大きい仕組みだと考えているからです。
そのため、ポイントを現金や他の金融資産クラスと同列に考えることは資産形成上好ましくというのが私の考えです。
資産形成においては、ポイントとは適度に付き合う形にするのがよいのでは、というのが私の考えです。
ご覧いただきありがとうございました。
投資信託のクレジットカード積立のポイント還元も実質的にはかなり低利回りです。ポイントが1%付与されるから、利回りが1%上がるわけではないですね。
楽天グループの根幹はポイント付与の仕組みですね。その他のサービスが他の企業として優れているかと考えると、意見がわかれるところですね。
ポイントのデメリットとしては、ポイント獲得や消化のために不必要なものを購入する可能性があることです。資産形成をするには、無駄使いは抑えた方がよいですね。