住宅ローンとインデックス投資
2024年に入ってから新NISAが開始されたこともあり、インデックス投資が注目を浴びています。
インデックス投資に取り組まれている方の金銭事情は世帯によって異なりますが、悩ましいのは住宅ローンを抱えている世帯です。
・住宅ローンの繰り上げ返済
・インデックス投資
この2つどちらを選択すればよいのかということですね。
この2つのどちらを選択するのかというのは資産形成において非常に重要なポイントで、どちらを選択するにせよ抑えておきたい考え方があります。
・住宅ローンの繰り上げ返済とインデックス投資の考え方
・どちらを選択すればよいのか
今回は住宅ローンの繰り上げ返済とインデックス投資についてこの2点を中心に触れてみたいと思います。
住宅ローンの繰り上げ返済とインデックス投資の考え方
住宅ローンの繰り上げ返済とインデックス投資について抑えておきたいポイントは以下の2点だと私は考えています。
・住宅ローンの繰り上げ返済はノーリスクで金利分の利回りを得ることができる
・インデックス投資ではランニングコストに住宅ローン金利が上乗せされる
住宅ローンの繰り上げ返済とインデックス投資、どちらを選択するのかはこの2つを勘案して選択する必要があるということです。
それぞれについて順番に触れていきます。
住宅ローンの繰り上げ返済はノーリスクで金利分の利回りを得ることができる
住宅ローンの繰り上げ返済とインデックス投資について抑えておきたいポイントのひとつ目は「住宅ローンの繰り上げ返済を選択した場合、世帯の資産形成においてノーリスクで金利分の利回りを得ることができる」ということです。
2024年2月時点で三井住友銀行がホームページで公開している住宅ローン金利はこのようになっています。
借入をする方の属性や状況、選択する金利の種類によって異なりますが、概ね0.5%~1.5%ほどで借入をするケースが多いでしょう。
住宅ローンの繰り上げ返済というのは世帯における資産形成の利回りをこれだけ上げる効果があるということです。
そして、それをノーリスクで行うことができるというのが最大のポイントです。
・繰り上げ返済した分だけ効果がある
・住宅ローンの利息増加を抑制することができる
住宅ローンの繰り上げ返済にはこのような効果があるということです。
インデックス投資ではランニングコストに住宅ローン金利が上乗せされる
住宅ローンの繰り上げ返済とインデックス投資について抑えておきたいポイントの2つ目は「インデックス投資ではランニングコストに住宅ローン金利が上乗せされる」ということです。
住宅ローンの繰り上げ返済よりもインデックス投資を選択した場合に考えておかないといけないことは「借金をしてインデックス投資をしている」ということです。
住宅ローンを返済して月3万円余裕がある、という場合の3万円というのは住宅ローンを組んでいない方と同じ3万円ではありません。
その3万円は住宅ローンとして借金をして得ている3万円であるということです。
そのため、その3万円でインデックス投資を行うということは、借金をしてインデックス投資をしていることと同様であると考える必要があります。
そのため、インデックス投資のランニングコストに住宅ローン金利が上乗せされることになるということです。
インデックス投資の資産投下先として、eMAXISSlim全世界株式を選択した場合、信託報酬の0.05775%に住宅ローン金利が上乗せされたものが投資パフォーマンスとなるということです。
※実際にはeMAXISSlim全世界株式のランニングコストにはさらにその他の費用がかかります。
そのため、住宅ローンがない投資家と比較すると資産形成のパフォーマンスが劣るということです。
YOHの考え
今回は住宅ローンの繰り上げ返済とインデックス投資について考えてみました。
住宅ローンの繰り上げ返済とインデックス投資について抑えておきたいポイントは以下の2つだと私は考えています。
・住宅ローンの繰り上げ返済はノーリスクで金利分の利回りを得ることができる
・インデックス投資ではランニングコストに住宅ローン金利が上乗せされる
この2つを勘案しつつ、選択をする必要があるということですね。
住宅ローンの繰り上げ返済とインデックス投資にはどちらにもメリット・デメリットがあり、どちらが資産形成上、有利になるのかは世帯によって異なります。
・住宅ローン金利の状況
・住宅ローン残債
・インデックス投資の商品選択
・インデックス投資の利回りをどのように捉えるのか
このような事柄によって、どちらがよりよい選択になるのかは異なるということです。
最もしてはいけない考え方は、「インデックス投資の長期的な利回りが4%あるから、住宅ローンの繰り上げ返済ではなく、インデックス投資を選択する」という考え方です。
・インデックス投資の超長期的な利回り期待値は4%だが不安定
・住宅ローンの繰り上げ返済は確実に0.5%~1%の利回りを確保できる
この2つのリスクプレミアムを勘案して、自分が納得することができる選択をする必要があるということです。
難しい問題ですが、自分自身で考えて納得する答えを出していく必要があるものだと私は考えています。
ご覧いただきありがとうございました。
住宅ローンを組む際に抑えておくべきポイントについてはこちらで記事にしています。
公務員が3,500万円の住宅を購入した場合のシミュレーションはこちらで記事にしています。
平均的な年収で組む住宅ローンの金額についてはこちらで記事にしています。高すぎる住宅ローンを組んでいる世帯というのは非常に多いですね。