YOH消防士の資産運用・株式投資

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【オルカンだけを積立していればよいは違和感がある】資産のリスクマネジメントは大きな視点で行う必要がある

資産形成の王道

 資産形成の王道と言われるのが、全世界株式インデックスファンドを積立投資し保有し続けることです。

 ・長期

 ・積立

 ・分散

 株式投資は難しいことを考えなくとも、この3つを抑えておけば資産が増加していくということです。

 そして、この3つの条件と同様に満たしておく必要があるのが優良な金融商品を選定する必要があるということですね。

 ・長期的に見て右肩上がりの指数をベンチマークとしていること

 ・投資対象が幅広い銘柄と地域に分散されていること

 ・ランニングコストが低水準であること

 この3つを満たした金融商品を「長期・積立・分散」を意識して新しいNISAを使うのがよいということです。

 そして、このような条件を満たした金融商品として挙げられるのが「eMAXIS Slim全世界株式インデックスファンド(通称:オルカン)」です。

出典 

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | eMAXIS(イーマクシス)

 ・先進国、新興国など世界47か国の株式へ投資

 ・時価総額1兆円オーバー(2023年4月時点)

 ・時価総額はきれいな右肩上がり

 このような特徴があるのがオルカンです。

 私自身、オルカンは非常に優れた金融商品だと思いますが、オルカンをただただ積立投資することが誰にとっても適切な投資手法であるとは思いません。

 ・何も考えずにオルカンだけを積立投資していればよい

 ・オルカンだけでリスク分散ができる

 このような考え方でオルカンだけで資産形成することに違和感があるということです。

 ・資産形成におけるリスク管理の考え方

 ・資産形成はオルカンだけで十分とはならない理由

 今回は資産形成がオルカンだけでは不十分な理由について、この2点を中心に触れてみたいと思います。

資産形成におけるリスク管理の考え方

 長期・積立・分散を意識してオルカンに投資するだけで資産形成が完結しない最も大きな理由は「それだけではリスク分散として適切ではない」からですね。

 オルカンは多くの国や地域の株式が投資対象となっており、株式投資における分散性としては十分に役割を果たしてくれます。

 しかし、資産形成のリスク管理というのは株式だけで行うものではありません。

 ・現金

 ・債券

 ・コモディティ

 ・不動産

 このような金融資産クラスを組み合わせの保有状況、つまりはアセットアロケーションの構築によってリスク管理をしていく必要があるということです。

 オルカンに投資しておけばよい、という考え方というのはあくまでも株式部分だけに限ったリスク管理の考え方です。

 ・株式90%(全てオルカン)、現金10%

 このようなアセットアロケーションを組んでいる場合、人によっては分散投資ができているとは言い難いですね。

 ・株式部分についてはオルカンによって分散投資ができている

 ・アセットアロケーションで見れば著しく株式に偏っており、分散性がない

 このように考えることができるということです。そして、株式以外の金融資産クラスをどのように保有するかは人それぞれです。

 ・現金比率が高め

 ・多くの金融資産クラスを規模感に合わせて保有

 このようなアセットアロケーションを組んで資産全体のリスク管理をしているケースも数多くあります。

 そして、そのように資産全体でリスク管理をしているケースであれば、株式部分についてはオルカンで分散性を持たせることがデメリットになるケースもあるということです。

 ・分散を効かせ過ぎることによってアセットアロケーション全体の利回りが下がる

 株式部分をオルカンだけにすることによって、このようなデメリットを抱えてしまっている可能性があるのが、「新しいNISAはオルカンだけを積立投資すればよい」という考え方であるということです。

オルカンだけでよい、とはならないのが株式投資の面白いところ。

YOHの考え

 今回は資産形成がオルカンだけでは不十分な理由について考えてみました。

 冒頭でも触れていますが、「eMAXIS Slim全世界株式インデックスファンド(通称:オルカン)」は非常に優良な金融商品です。

 株式部分の資産形成はこれだけを淡々と積立投資すればよいという考え方についても概ね正しいと感じます。

 しかし、誰にとっても最適であるかと言えばそうではないというのが私の考えです。

 ・何も考えずにオルカンだけを積立投資していればよい

 ・オルカンを積立投資することが資産形成におけるリスク管理として適切

 このようには考えていないということです。

 その最も大きな理由は「資産形成のリスク管理はアセットアロケーションで行うもの」だからです。

 ・現金10% 株式90%

 ・現金50% 株式50%

 この2つのアセットアロケーションの場合、株式部分に何を置くかは人によって答えは様々です。

 株式部分はただただオルカンを置く、というのはよい投資手法ではないということです。

 ・リスク

 ・利回り

 この2つが同じであればより分散性がある方を選択するというのは株式投資における鉄則です。

 しかし、リスクマージンを取り過ぎて利回りを低くしてしまうのは、適切な資産運用とは言い難いということです。

 資産運用というのはモータースポーツによく似ています。モータースポーツにおいて重要なのはタイヤのマネジメントです。

 レース途中に激しくタイヤを消耗して、ゴールまでにタイヤを使い切ってしまうことはドライバーとして失格です。

 しかし、安全性を重視するあまりにゴールまでにタイヤを使い切れないことも、ドライバーとしては失格となるのが車のレースです。

 これは資産形成においても同じであるということです。

 安全性を重視するあまり、取れる利益を取り逃がすことは自分の資産を上手にコントロールできていないということです。

 自分自身の限られた資産をコントロールして、最小のリスクで最大の成果を出すことを考え続ける必要があるのが資産形成です。

 そのため、適資産形成で最も大切なことは自分自身の状況に合わせた適切なリスクを取り続けることです。

 もちろん、オルカンだけを積立投資することが資産形成上、問題のあることではありません。

 しかし、それは自分自身の考えに基づいたものでなければならないということです。

 ・何も考えずにオルカンだけを積立投資していればよい

 ・オルカンを積立投資することが資産形成におけるリスク管理として適切

 このような考え方というのは、本当に自分にとって適切であるかはよく考える必要があると私は考えています。

 ご覧いただきありがとうございました。

 eMAXIS Slim全世界株式インデックスファンドの詳細についてはこちらで記事にしています。

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