日本の長寿について
日本は世界1位の長寿国です。WHOによると、日本の平均寿命は84.3歳、男性が81.5歳、女性が86.9歳となっています。世界の平均寿命は70歳であることを考えると、日本人は15年ほど長く生きることができるということです。
・国民皆保険
・医療体制
・治安が良い
私はこの3点が長寿の理由だと考えています。日本は国民皆保険制度で誰でも安定した医療を受けることができます。そして、医療体制も整っています。
医療体制には地域差もありますが、行政は限られた予算の中で官民連携して策を講じています。消防の目線で言えば、ドクターヘリやドクターカーですね。医療人から見れば、訪問医療などがそれにあたります。
そして、日本では治安維持なども無料ではありませんが、整っています。消防・警察などの治安維持のために国民一人当たりの負担は10,000円/年と言われています。無料ではないが、費用対効果として非常に優れているのが、日本の治安維持体制です。
日本の寿命は年々上昇しており、2065年出生の方は平均して90歳近くまで生きることになります。これは、人間の身体の作りから言っても、ほぼ限界値ですね。
寿命と健康寿命
寿命とは命の長さであり、生まれてから死ぬまでの期間です。しかし、健康に生きて寿命を迎えることは非常に難しいのです。多くの人は、生きてはいるが、健康を害して何らかの制限がある状態のまま、何年かを過ごし、寿命を迎えることになります。
自立して生きている長さを健康寿命と言います。男性の健康寿命は平均72歳、女性は74歳です。寿命から考えると、男性は8年、女性は12年、何らかの介護が必要な状態で生き続ける必要があるのです。
・寝たきり
・要支援
・要介護
介護の程度によりますが、自分で思うような生活を送れない期間が人生の最後に訪れるということですね。
健康寿命は保険でカバーできない
健康寿命を終えた期間をカバーするために保険に加入する、という考えをしている方も少なからずおられます。
・要介護になればお金がかかる
・年金だけでは生活できない
このような理由から、個人年金保険や医療保険に加入するわけですね。確かに、介護状態になれば、自立している時と比較して支出が増えることは概ね間違いないでしょう。そして、そのために健康な時に財源を確保しておくことは理にかなっています。
しかし、お金で介護状態に備えるよりも大切なことがあります。
健康な時に、自分の身体に投資しよう
介護状態に備えて財源を確保しておくことは、非常に大切です。しかし、それ以上に大切なことは、健康な時に自分の身体に投資することです。
・喫煙
・過度な飲酒
・不摂生
・不衛生
・運動不足
これらのことは、健康寿命と密接に関係していることは統計学、医学など様々な面から裏付けされている事実です。
・適度な運動
・バランスの摂れた食事
・衛生環境のよい生活
これらのことは、間違いなく健康寿命を伸ばしてくれます。本能的に多くの方が理解しているのではないでしょうか。
なぜ、身体に投資しないのか
適度な運動やバランスの摂れた食事が健康寿命を伸ばしてくれることは、多くの方が理解しているにも関わらず、なぜ、身体に投資しないのか。
・効果が数値化されない
・時間がかかる
・不確実性
このような理由が、身体に投資しない理由として挙げられます。健康は資産と異なり、数値化することができません。人間ドックなどの健康診断の結果はその時点の値というだけで、目安にはなりますが、自分の健康はバチッと数値化できないので、分かりにくいのですね。
そして、身体に投資することは、非常に時間がかかるにも関わらず、不確実なものです。
・不摂生をしていた人の方が健康寿命が長かった
・摂生した生活をしていたのに、病気になった
このようなことはありふれているからですね。これは、身体というのは著しく個人差があるものだからです。太りにくい、病気にかかりにくい、疲れにくい・・・健康については努力ではどうすることもできない領域が間違いなく存在します。
そういった事実は日常でありふれています。そういった不条理を見ていると、身体に投資することはコストパフォーマンスが悪いと感じてしまうのです。
YOHの考え
健康というのは誰にとっても最も優先すべきことのひとつです。
・お金
・仕事
このようなことよりも健康を優先すべきことは明らかです。そして、健康寿命を伸ばすために必要なことは、保険で備えるといった金銭的なことではなく、日々の生活の中にありふれています。
・運動
・食事
・睡眠
この3つが健康寿命を伸ばすためには最も大切だということです。しかし、これらに手間と時間をかけたからといって、確実に健康寿命が伸びるわけではありません。
・喫煙、暴飲暴食をしていて90歳時点で自立した生活を送れている
・運動、食事に気を使っていたが、50歳で癌になった
このような事例はありふれているからですね。これは、先天的な内臓の強さや免疫力によるところが非常に大きく、本人の努力ではどうすることもできない領域というのが、健康には間違いなく存在するからです。
それでも、健康のために体に投資することは大変意味があります。寿命と健康寿命は異なっているからです。そして、寿命はコントロールすることは非常に難しいですね。
・危険な場所
・危険な行為
これらを避けることによって、不慮の事故で寿命を縮めることはできますが、内科的な寿命はコントロールすることはできません。しかし、健康寿命はある程度コントロールすることができます。
・適度な運動
・栄養のある食事
・衛生的な生活
これらが身体に及ぼす影響は数値化できず、不確実ではありますが、健康寿命を伸ばしてくれることに間違いありません。そして、これらは、個人年金保険や終身保険に加入するよりもコストパフォーマンスに優れています。
個人年金保険や終身保険に加入して、介護状態の金銭的な備えは出来ていても、健康が取り戻せるわけではありません。
大切なことは、健康な身体を1日でも長く保つことです。これは、長い人生において、株式投資などで多くの資産を築くことよりも重要なのです。
満足のいく人生を送るためには、健康な身体は欠かすことができません。使い古された言葉ですが、健康第一というのが、人生においては最も重要だと私は考えています。
ご覧いただきありがとうございました。
年齢を重ねるとともに身体は不調箇所が多くなってきます。流されるままでいるのではなく、メンテナンスすることが大切です。
持病が無いことは素晴らしいことですが、それが健康であるかどうかは別問題です。
健康はお金で得ることができないものの代表例ですね。