インデックス投資と高配当株投資
株式投資での資産形成において手堅いと言われるのがインデックス投資と高配当株投資です。
・優良な指数に長期的に資産投下していく
・値動きはきにしない
インデックス投資をザックリと言ってしまうとこのような投資手法になります。
・比較的かける時間がかからない
・専門的な知識を必要としない
・チャートなどを分析する必要がない
そして、インデックス投資にはこのようなメリットがあるということです。このようなメリットはフルタイムで働いている公務員や会社員などと非常に相性がよく、iDeCoやつみたてNISAなどの国が押し出している金融政策からもおすすめできることは明らかです。
一方で高配当株投資は非常に難しいですね。しかし、公務員や会社員でも投資のコアに高配当株投資を据えられている方は少なくありません。
高配当株投資は誰にでもすることができますが、本当にの高配当株投資を実践できている方は非常に少ないというのが私の印象です。
今回は、高配当株投資について触れてみたいと思います。
高配当株投資の勘違い
高配当株投資について起こる一番の勘違いは「高配当株を保有して長期保有する」ということです。
・財務優良な高配当株銘柄を見つけ出して資産投下する
・購入した高配当銘柄をホールドし続ける
高配当株投資はこのような投資手法ですが、ここに至る前に大きな前提条件があります。それは、「適切な投資タイミングで資産投下する」ということです。ずばり言ってしまえば、財務優良な高配当銘柄であっても、株価が高い時に購入しては意味が無いということです。
日本企業のブリヂストンを例に挙げて考えてみます。
ブリヂストンを高配当株として購入すると
ブリヂストンは日本を代表するタイヤメーカーで、高配当株としても非常に有名です。配当金は順調な右肩上がりで、10年前と比較して約5倍の配当金を出しています。
配当利回りは3~4%あたりで推移していることからも、安定的に配当金を出してくれる企業と考えてよいですね。
しかし、株価の推移を見てみると、一貫した右肩上がりとは言いづらい値動きをしていることがわかります。特に2015年あたりからは値動きが非常に大きいですね。これは景気に敏感な株式の宿命とも言えますね。
もう少し短い期間でのチャートを確認するとこのようになっています。最も高い時は5,500円、最も安い時で3,000円ほどになっていることがわかります。
ここから分かるとおり、ブリヂストンの株式を購入する場合、投資タイミングによって資産投下額に大きな差が出るということです。
・2020年3月 3,000円で100株購入 30万円
・2022年1月 5,000円で100株購入 50万円
・差額20万円
このように投資タイミングによっては20万円の差が出るということです。ブリヂストンの現在の配当金は年間170円/株ということから考えると、この差を埋めるのに11年以上かかることになります。
これはやや極端な例ですが、高配当株投資は投資タイミングがパフォーマンスに与える影響が非常に大きいということです。
YOHの考え
私は高配当株投資は非常に難しい投資手法のひとつだと考えています。それは、ただ銘柄分析をして財務優良で配当の高い銘柄を購入すればよいだけではないからですね。
・銘柄分析
・株式を購入する
このようなことは、時間とお金があれば多くの投資家がすることができます。しかし、「適切なタイミングで購入する」ということは誰しもができることではないということです。
・センス
・読み
・決断力
このようなものが必要だということです。そして、これらは誰しもが持ち合わせているものではありません。しかし、それが正しい高配当株投資には必要だということです。
・綿密な銘柄分析をして減配しない高配当銘柄を発見する
・その銘柄を長期的に持ち続ける
これだけでは高配当株投資としては不十分だということです。高配当株投資で最も大切なのは投資タイミングだからですね。
・財務優良な高配当株を見つける
・適切なタイミングを見極めて購入する
・企業にトラブルが無い限り、株価が下がろうと持ち続ける
この3つができてはじめて、正しい高配当株投資ができているということです。私は高配当株投資をしていませんが、一番の理由は「投資タイミングの見極めができない」ということです。
もちろん、投資タイミングが適切であったかどうかは振り返ってみなければ分からないことで、分かるのは早くとも半年、長期保有を考慮するならば数年先になります。そして、自分の投資タイミングが適切でなかった場合は対処法を考える必要があります。
それほど、高配当株投資は手間がかかり難易度が高いということです。だからこそリターンも大きいということですね。しかし、正しい高配当株投資をできているかがどれだけいるかと考えると、非常に少ないというのが私の印象です。
・綿密な銘柄分析をして減配しない高配当銘柄を発見する
・その銘柄を長期的に持ち続ける
これだけで配当金を受け取っているだけでは正しい高配当株投資とは言えないと私は考えています。ご覧いただきありがとうございました。
高配当株投資でFIREというのもありますが、現実的ではないですね。
高配当株投資とカバードコール戦略の場合、カバードコール戦略の方がとっつきやすいかもしれません。
私の資産運用は高配当やレバレッジとは相性が悪いですね。