現在の米国株式市場の状況
私は米国株式インデックス投資を軸に資産形成していますが、今年に入ってからの資産増加状況は決してよいものではありません。
・資産投下し続けているが資産増加していかない
・月々の値動きが大きい
このような状況が続いているということです。そして、このような状況はしばらく収まりそうもありません。
・S&P500の値動きの状況
・米国の経済政策状況
このようなことを考えると、少なくとも今年はインデックス投資家は我慢をしなければならない年だということです。
・米国の経済政策状況
・それを受けて長期投資家が行うべきこと
今回はこの2点について考えてみたいと思います。
米国の経済政策状況
今年のS&P500の状況は決してよいものではありません。
9月5日時点で株式指数は3924ドル、年初来から872ドル下落しており、下げ幅はマイナス18.19%となっています。
この原因については様々ですが、主な理由として挙げられるのは、米国の消費者物価指数の急激な上昇です。
米国はもともとインフレを非常に上手くコントロールすることができており、毎年1~2%ほどのインフレを継続することができています。
経済状況が落ち着いてきた1985年からのインフレ状況を見ても、10%を超えるようなインフレというのは起きておらず、非常に安定したインフレを継続させていることがわかります。しかし、今年に入ってからの米国のインフレは過去にないほど加速しています。
今年の6月には消費者物価指数は9.1%の上昇を記録しており、約40年ぶりの物価上昇となっています。
日本でも現在、2%ほどのインフレが起きており、生鮮食品や燃料費の高騰などがニュースになっていますが、米国ではその4倍程のインフレが起きているということです。
インフレ抑制をすることが一番の経済政策
米国としては、この消費者物価指数の上昇を抑えることが一番の経済政策であると考えています。
・インフレ対策の強化は家計や企業に痛みをもたらす
8月末に開催されたジャクソンホール会議でパウエルFRB議長はこのような発言を行いました。
・インフレ抑制が最優先課題
・その過程で各種株価指数が下落しても構わない
・企業業績悪化によって家計が苦しくなることはしょうがない
ザックリと言ってしまえば、このような考えを公表したということです。この公表を受けて、翌日の米国株式市場は大きく下落することとなりました。(ニューヨークダウが1,000ドル以上下落しました)
ここから示されることは、米国金利は高止まりする可能性が極めて高いということです。現在の米国金利は高水準にあり、このままの高金利が継続することはないだろうと考えられていたのが、見直す必要が出てきたということです。
現在の米国10年国債の金利は3.2%ほどと高水準にありますが、これがインフレが収まるまでは継続すると考えられるということです。
・国債の金利が高い → 株式に資金流入しにくい
このようなことが予想されるため、ここ数日の株価の下落が続いているということです。
YOHの考え
私は米国がインフレ抑制を一番に考えていることは非常によいことだと考えています。
・金利上昇による株価の下落
・S&P500の大きな下落
それによって、これらのことが起こることは仕方がないということです。その根底にあるのは、米国経済政策のインフレ抑制は必ず成功するということです。
・どれだけインフレが続くのか
・消費者物価指数がどのくらい上昇するか
このようなことは私にはわかりません。おそらくは専門化でも言い当てることは極めて難しいことです。しかし、これが10年間続くのかと考えると、そうではないということです。
・米国のインフレ抑制は必ず行われる
・消費者物価指数の上昇も必ず底打ちする
このようなことを考えるのであれば、現在の一時的な指数の下落に一喜一憂することは、長期のインデックス投資をしている方がするべきことではないということです。
・つみたてNISAやiDeCoで含み損が出ている
・資産額が大きく目減りしている
このようなことには目をつむって、淡々と積立投資をすることが、インフレ抑制された時に大きく効いてくるということです。
・投資家が市場から距離を取っている
・積立投資を一時的にストップさせている
このような時にこそ、淡々と積立をするからこそ長期のインデックス投資は利益を出すことができるのですね。逆に言ってしまえば、現環境化で投資を継続しないことは、後々の利益を失ってしまうことになるということです。
米国の経済政策を見れば、長期的に見て経済成長していくことは明らかと言ってよいということです。一時的な米国株式指数の大きな下落に惑わされることなく、継続した積立投資をすることが、大切だと私は考えています。
ご覧いただきありがとうございました。
今年に入ってからはS&P500が弱気相場入りしました。現在は半値戻ししていますが、再び下落相場入りすることは十分に考えられますね。
S&P500が過去に下落相場入りした際の状況をまとめています。
下げ相場で大切なことは投資の知識ではなく、もっと具体的な安心感のあるものですね。知識だけで資産の大きな下落に耐えることは難しいということです。