YOH消防士の資産運用・株式投資

消防士の資産運用、株式投資、仕事について紹介しています。

【下落の最長期間とは】S&P500どこまで下がるのか

S&P500の下落

 2022年もあと3カ月で終わりますが、世界各国の株式指数は低調で今年は投資家にとって我慢の相場が続いています。

出典 Googlefinance

 ・TOPIX(日本) -5.34%

 ・S&P500(アメリカ) -18.67%

 ・DAX30(ドイツ) -17.34%

 ・CAC40(フランス) -27.27%

 ・FTSE MIB(イタリア) -6.1%

 2022年11月時点の先進国をはじめとする、世界各国の主要な株式指数の今年のパフォーマンスを確認するとこのようになっています。特筆すべきは、ここ10年間非常に好調な推移を見せていた米国株式市場が大きくアンダーパフォームしていることです。。

 ・利上げ

 ・ハイテク株(GAFAM)の成長鈍化

 この2つが米国株式市場が落ち込んでいる理由ですね。米国株式市場はGAFAMをはじめとするGAFAMの成長によって支えられている部分が非常に大きく、そこが落ち込んでしまうと成長性はTOPIXと変わらないと言われています。(これには諸説ありますが・・・)

f:id:fire-money:20210914102640p:plain

S&P500はどこまで下がるのか

 米国株式市場が下落している現在、インデックス投資をしている方で2022年に高いパフォーマンスを出している投資家は非常に稀といってよいですね。

 ・全世界株式において米国株式の割合は50%以上

 ・分散投資を心がけていても株式部分は米国の比率が大きい

出典 eMAXSIS Slim全世界株式インデックスファンド目論見書

  eMAXSIS Slim全世界株式インデックスファンドで見ても、米国株式の割合は約60%となっています。このようなことから、株式一辺倒の投資家はもちろんのこと、アセットアロケーションに株式をそれほど入れていない投資家でも、米国株式市場のここまでの落ち込みは予想外といってよいということです。

 このようにS&P500をはじめとする米国株式市場が落ち込んで資産を減らしていると、コツコツとインデックス投資をしている投資家は不安になります。

 ・このまま下がり続けるのだろうか

 ・含み損を抱えたまま何十年と上がらないのではないか

 ・損失が大きくなる前に損切しておこう

 このような気持ちになるということです。このような場合に一定の指標となるのが過去のデータです。

S&P500の過去30年間の暴落

 S&P500は過去30年間で3度の大暴落を経験しています。

 ・2000年12月 ITバブル崩壊

 ・2008年9月 リーマンショック

 ・2020年3月 コロナショック

 過去30年間で見ると、この3つの大暴落をS&P500は経験しています。最も下落率の大きいのは2008年のリーマンショックでこの時は下落が止まるまで16カ月かかり、数値的には56.2%の下落、元値に戻すまでに65カ月を要しています。

 この時に米国株式を中心に株式投資をしていた投資家は16カ月かけて資産が半分になり、それが65カ月続くことに耐える必要があったということです。

 そして、2000年12月のITバブル崩壊は下落率が46.2%、元値に戻すまでに81カ月を擁しています。暴落率はリーマンショックには及びませんが、元値に戻すまでには最も時間がかかっています。

 ・ITバブル崩壊の下落率が56.2%

 ・リーマンショックから元値に戻すのにかかったのが81カ月

 この2つの数字がS&P500をはじめとする米国株式がどこまで下がるのかを考える上でひとつの目安になるということです。

どこまで下がるのかの目安が分かっていれば恐れることは何もない。

YOHの考え

 2022年に入ってからの米国株式市場の落ち込みは、利上げとハイテク株式の落ち込みが主な要因とされています。もちろん、株式市場は複雑な要因が様々絡み合って上下するため、はっきりと下がる理由を特定することは不可能です。

 しかし、ITバブル崩壊やリーマンショックなどの誰が見ても異常事態に陥っているということはないということです。それならば、成長を続ける米国株式市場の落ち込みはそれほど長く続くことは考えにくいというのが私の印象です。しかし、来年になって急激にパフォーマンスが上昇するかと言えばそうではないですね。

 現状況下ではある程度の我慢が必要だということです。そして、米国株式市場に大きな異常事態が起きたとしても、過去のデータを知っておくことは目安になるということです。

 ・ITバブル崩壊の下落率が56.2%

 ・リーマンショックから元値に戻すのにかかったのが81カ月

 下落率は56.2%、元値に戻すには81カ月かかる。これを知っておけば、米国株式市場にどれほどの割合で資産投下していけばよいか考えることができるということです。

 ・米国株式市場にフルベット

 ・余裕資金が全くない状態で株式投資をする

 ・貯蓄が少ない状態で株式投資をする

 暴落率と復帰までにかかる数字を見れば、このような資産運用は非常に危険だということが分かります。

 ・株式の資産が半分になっても7年以上積立投資を継続することができる

 インデックス投資はこのような余裕を持って取り組む必要があるということですね。2022年から下落が続いているS&P500をはじめとする米国株式市場がどこまで下がるのかは誰にも分かりません。しかし、50%以上の下落、元値に戻るまで7年以上かかることがある、と考えておくことがインデックス投資家には必要だと私は考えています。

 ご覧いただきありがとうございました。

 S&P500などの指数に積立投資するには投資信託がよいですね。投資信託として優れているのはSBI証券のSBI・Vシリーズですね。

fire-money.hatenablog.com

 SBI・Vシリーズにも毛色の違うものがあることは知っておく必要があります。

fire-money.hatenablog.com

 SBI証券からは投資信託のバランスファンドも販売されています。

fire-money.hatenablog.com