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【税金面で考える】現行のNISA口座を課税口座に移すか売却するか

現行NISA制度のロールオーバー

 2024年から新しいNISAがスタートすることに伴い、現行のNISA制度は廃止されることになります。

 ・現在のNISA口座の金融資産を新しいNISA口座へ移管する

 ・ロールオーバーして非課税期間を延長する

 このようなことができないということです。NISA口座の金融資産については、売却するか、何もせずに課税口座(特定口座・一般口座)へ移すかを選択する必要があるということです。

 そして、この選択は非常に悩ましいですが、税金面だけを見ればある程度答えが決められるのではないか、というのが私の考えです。

 ・現行のNISA制度のロールオーバー

 ・現行のNISA口座の金融資産をどのようにすればよいか

 今回は、現行のNISA口座の金融資産の扱い方について、この2点を中心に触れてみたいと思います。

現行のNISA制度のロールオーバー

 まず現行のNISA制度のロールオーバーについて確認します。

 現行のNISA制度では5年間の非課税期間が終了すれば3つの選択肢から1つを選択することになります。

 ・売却する

 ・課税口座に移管する

 ・ロールオーバーする

 この3つですね。そして、ロールオーバーとは、5年間の非課税期間終了後にさらに非課税期間を5年間取ることができる仕組みです。

出典 一般NISAのポイント : 金融庁

 ・120万円株式を購入したが5年の非課税期間終了時点で含み損が出ている

 ・含み益が出ているが利益確定させるのではなく、運用期間をさらに長く取りたい

 このような場合に選択するのがロールオーバーです。

 このロールオーバーについては、2018年までに現行のNISA制度で投資していた分については今年までに目途がついています。

 ・2018年にNISAで120万円の株式を購入

 ・2023年1月からロールオーバー枠として2027年末まで5年間の非課税期間を取れる

 2018年までの分についてはこのようになっていますが、2019年以降にNISAで投資をしていた部分についてはロールオーバーを行うことはできません。

 そのため、売却するか課税口座に移すか(ホールド)の選択をする必要があります。

 そして、売却、ホールドについては、現在のNISA口座で含み益が出ているかどうかによって、選択が異なります。

 ・含み益が出ている・・・課税口座に移す(ホールド)した方がよい

 ・含み益が出ていない・・・売却した方がよい

 税制面で考えるとこのようになります。それぞれについて順番に触れていきます。

現在のNISA口座で含み益が出ているのであればホールドした方がよい

 現在のNISA口座で含み益が出ているのであればホールドした方がよい理由は以下の2点です。

 ・運用益にかかる税金が安くなる

 ・損益通算による損を大きく出すことができる

 この2つが現在のNISA口座で含み益が出ているのであればホールドした方がよい理由ですね。

 2019年からNISA口座を使って上の表のように運用していたケースを例に挙げて考えていきます。

運用益にかかる税金が安くなる

 運用益にかかる税金が安くなる理由は、課税口座に移管された時の価格が取得価格となるからです。

 1年目を見ると、2019年に120万円で取得した株式が2024年に180万円になっており、NISA口座で60万円分の含み益が出ています。

 これを売却せずにホールドすれば、2024年の取得価格は180万円となります。そして、2024年からさらに運用を続けて2028年に240万円まで価値が上昇した場合、含み益は120万円になります。

 そして、課税口座に移していることによって、10年間の含み益120万円ではなく、2024年の取得価格である180万円から2028年までに得た60万円の含み益にのみ課税されることになるので、課税される額は約12万円と抑えることができるということです。

 ・120万円の株式が240万円になっていれば、含み益の120万円に対して課税される

 ・課税口座に移していることによって、60万円の含み益に課税されるだけになる

 このように、課税口座に移すことによって、含み益にかかる税金が安くなるということです。

損益通算による損を大きく出すことができる

 損益通算による損を大きく出すことができるというのは、課税口座で運用後に含み損が出るケースです。

 上の表で言えば、3年目がそのケースに該当します。

 ・120万円をNISA口座で運用して5年後に180万円となる

 ・課税口座に移して運用後、価値が80万円まで下がる

 このようなケースであれば、120万円の株式が80万円まで価値が落ちているので、40万円の含み損を出していることになります。

 しかし、NISA口座の株式を課税口座に移していることによって、取得価格が180万円となっているため、100万円の損を出していることになります。

 ・実際には120万円の株式が80万円になっているので、40万円の含み損

 ・課税口座に移していることによって、100万円の損を出していることにできる

 このようになり、実質的に40万円分の損をしている状態で、100万円分を損益通算で使うことができ、控除額が大きくなるということです。

選択によって損をするケースがある。

YOHの考え

 今回は現行のNISA口座を新しいNISA開始に伴いどのようにするか、ということについて考えてみました。

 ・現行のNISA口座で含み益が出ているかどうか

 ・課税口座移管後に含み益が出るかどうか

 この状況によって、最適な選択肢というのは変わってきます。大切なのは以下の3点をしっかりと押さえながら考えることです。

 ・現行のNISA口座を課税口座に移すとその時点の価格が取得価格となる

 ・課税口座では取得価格からの含み益に対して課税される

 ・損益通算を考えるなら損は大きく出した方がよい

 この3点を考えて、現行のNISA口座の株式を課税口座に移すか売却するかを考えるということです。

 ・NISA口座で含み益が出ていれば課税口座に移す(ホールドしておく)

 ・NISA口座で含み損が出ていれば、売却する

 私としては、このような考え方でよいのではないかと感じています。

 しかし、この考え方というのは、あくまでも税金面だけから見た考え方であるということです。

 ・NISA口座で含み益が出ており、新しいNISAの運用資金とするため売却する

 ・とりあえず、NISA口座の含み益を確定させておく

 このようなことをしてもよいということです。

 現行のNISA、新しいNISAを使う上で抑えておきたいのは「非課税投資枠を使って自己の利益を最大化する」ということです。

 ・課税口座に移管する

 ・売却して利益確定する

 この2つを勘案して、自分の資産形成にとって最も適切な方法を考える必要があるということです。

 その結果として、税制面で最適解を取らない方がよいケースも十分にあるということです。

 大切なことは、自分自身で考えて自分にとって最適な行動を取ることです。

 2024年からはじまる新しいNISAと2023年末で終了する現行のNISA、上手に活用して資産形成することが大切だと私は考えています。

 ご覧いただきありがとうございました。

 新しいNISAは年齢によって使い方を考える必要がありますね。誰もが同じ使い方をすればよいわけではないということです。

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