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S&P500を株式投資のコアにし続ける危険性について

S&P500を株式投資のコアにすること

 株式投資ではコアを定めた方が上手くいきやすいですね。これは長期投資に限らず短期投資や個別株集中投資を好んでされるような方でも同様です。

 ・短期投資で大きなリターンを狙いつつ、安定した収益を見込める金融商品を保有しておく

 ・個別株集中投資を軸にしつつ、つみたてNISAなどは満額拠出しておく

 このようにすることによって、短期投資や個別株集中投資において腰を据えて取り組むことができるようになるからです。

 そして、株式投資のコアにする金融商品は長期的に見て手堅いものがよいですね。

 ・長期的に見て右肩上がりの指数に連動している金融商品

 ・手数料が割安であること

 ・保有や積立に手間や時間がかからないこと

 株式投資のコアにするのは、このような条件を満たした金融商品がよいということです。そして、その代表的なものがS&P500に連動する金融商品です。

 ・SBI・V・S&P500インデックスファンド(投資信託)

 ・VOO(ETF)

 このような金融商品がよいということです。しかし、株式投資で資産形成をしている時、全ての期間においてS&P500連動の金融商品をコアにし続けることがよいかと言えばそうではありません。

 自分の状況が変われば、S&P500が株式投資のコアにふさわしくないことになるということです。S&P500のメリットがデメリットを上回る場面が出てくるということです。

 ・S&P500を投資のコアにし続けるデメリット

 ・自分の状況に合わせたポートフォリオを組むこと

 今回はこの2点について考えてみたいと思います。

S&P500を株式投資のコアにするデメリット

 前提条件として、万人におすすめできる株式投資は全世界株式インデックスファンドへの資産投下だと考えています。

 ・地域分散

 ・セクター分散

 ・銘柄分散

 この3点において、米国の限られた企業だけを投資対象としているS&P500よりも優れているからです。そのため、S&P500のデメリットについては、全世界株式インデックスファンドとの比較をして考えていくことになります。

 全世界株式インデックスファンドとS&P500を比較して、S&P500を株式投資のコアにすることのデメリットは以下の2点が挙げられます

 ・構成銘柄で成長している銘柄は限られている

 ・値動きが大きい

 この2点がS&P500を株式投資のコアにするデメリットだと私は考えています。順番に触れていきます。

構成銘柄で成長している銘柄は限られている

 S&P500を株式投資のコアにするデメリットのひとつ目は「構成銘柄で成長している銘柄は限られている」ということです。

 S&P500の構成銘柄を見ても世界的にも有名な企業ばかりです。その中でも、構成銘柄1位~5位の頭文字をとってGAFAMと称されています。(現在はFacebookがメタに名称変更おり、テスラを加えてGAMMATと言われるようになってきました)

 そして、S&P500の成長はこの構成銘柄上位の影響を非常に大きく受けることになります。

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 このグラフはS&P500からGAFAMを除くと、値動きはTOPIXと大差がないというものです。それほど、近年のGAFAMの成長性は素晴らしいということですが、逆から見れば、他の495社はそれほどS&P500に対して影響を及ぼしていないということです。これは、低成長の企業を含まれていることが主な理由です。

 ・成長して時価総額を伸ばしていく企業

 ・成長段階を過ぎて安定性を重視している企業

 このような企業が混在しているため、世界的な成長性という点においては全世界株式インデックスファンドのように、ほぼ全ての成長を取り込むことができないということです。

値動きが大きい

 S&P500を株式投資のコアにするデメリットの2つ目は「値動きが大きい」ということです。

出典 

VOO 銘柄 - バンガードS&P500ETF 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets

 オレンジ色がVOO、青色がVTの直近5年間のチャートです。注目して欲しいのは2020年上半期の大きな落ち込みの部分で、これはコロナショックによるものです。

 VOOはVTと比較すると落ち込み幅が大きいことがわかります。

 ・VOO 310ドルから210ドル(下落率33%)

 ・VT  81ドルから56ドル(下落率31%)

 実際の下落率はこのようになります。両方とも評価額が落ち込むことは避けられませんが、VOOの下落率はVTを上回っています。逆に言えば、VTの下落率はVOOほどでは無いということです。これは分散効果によるものですね。

 ・国分散

 ・銘柄分散

 ・セクター分散

 このような国際分散投資ができているVTと比較すると、VOOは値動きの幅が大きく、落ち込む時は分散が効いている指数と比較すると大きくなるということです。

自分の状況に合わせたポートフォリオを組むこと

 このようなS&P500の特性を考えると、S&P500を株式投資のコアにするとデメリットの方が上回る方というのは以下のような方になります。

 ・資産規模が十分に育っている

 ・資産を増やす段階を過ぎている

 このような方にとっては、S&P500を株式投資のコアにすることはデメリットの方が上回っていることになるということです。

 資産規模が数億円といったように大きくなっていれば、多くの場合、リスクを取って資産増加させるよりも、安定的に収益を望めるような金融商品が好ましいですね。

 ・評価額の値動きが大きい

 ・一国集中投資

 このような特性があるS&P500を株式投資のコアにすることはデメリットの方が大きくなるため、全世界株式インデックスファンドの方が株式投資のコアに好ましいということです。

 そして、資産を増やす段階を過ぎているような方もS&P500ではなく、全世界株式インデックスファンドのような金融商品を株式投資のコアにする方がよいですね。

 ・現在以上に資産拡大させる必要性がない

 ・資産を取り崩す段階になっている

 このような場合、株式投資に求めることは成長性ではありません。安定的な値動きや分配金ということです。

 ・国分散

 ・銘柄分散

 ・セクター分散

 この3点においては、S&P500よりも全世界株式インデックスファンドの方が優れておあり、資産保全の点においても優れているということです。

自分の状況に合わせてブラッシュアップしていくことが求められるということ。

YOHの考え

 資産形成段階において株式投資のコアとして最も優れているもののひとつは、S&P500に連動した金融商品だと私は考えています。

 ・SBI・V・S&P500インデックスファンド(投資信託)

 ・VOO(ETF)

 具体的に言えばこのような金融商品ですね。しかし、このようなS&P500連動の金融商品の比率をひたすら増やしていくことが最も優れた投資戦略かと言えばそうではないということです。

 ・構成銘柄で成長している銘柄は限られている

 ・値動きが大きい

 自身の属性や資産状況によっては、この2点がデメリットになり得る場面が訪れるということです。S&P500が他の指数と比較して優れている点はその成長性にあります。

 ・アメリカ企業であること

 ・時価総額が53億ドル異常

 ・浮動株が50%以上

 ・4四半期連続で黒字利益を出していること

 このような厳選された500の企業にS&P500を購入するだけで資産投下できることが最大の強みです。そして、S&P500の構成銘柄上位の企業は成長著しい企業が占めています。

出典 

VOO 銘柄 - バンガードS&P500ETF 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets

 VOOの構成銘柄上位5社はグロース株であることが分かります。その5社が構成比率の20%ほどを占めていることになります。そして、資産形成段階を過ぎている方にとっては、このような資産増加に特化した金融商品というのは向いていないということです。

出典 

VT 銘柄 - バンガード・トータル・ワールド・ストックETF 投資信託(ファンド)情報 - Bloomberg Markets

 こちらは全世界株式インデックスファンドのVTの構成銘柄上位10社です。似たような企業が並んでいますが、上位5銘柄の構成比率はVOOと比較すると非常に押さえられています。

 資産形成段階が終わりを迎えているような方にとっては、このような構成の方が望ましいということです。

 終わりを迎えつつあるということは、今以上に資産増加させる必要が無いからですね。そのため、S&P500を株式投資のコアにし続けることは、最も良い選択肢とはならないということです。

 ・資産形成段階は株式投資のコアにはS&P500を据える

 ・資産形成が進んで行くに連れて、全世界株式インデックスファンドの比率を増やしていく

 ・最終的には全世界株式インデックスファンドの比率が大きくなるように調整する

 長期投資においては、このような投資戦略が求められると私は考えています。もちろん、投資戦略というのは人それぞれで、S&P500に資産投下し続けてひたすら資産増加させるという投資手法が向いている方もおられます。

 大切なことは、現在の最適な投資手法やポートフォリオは、未来においても最適とはなり得ないということです。

 ・年齢

 ・属性

 ・資産状況

 このような事柄がひとつでも変われば自分にとって最適な投資手法やポートフォリオもガラリと変わるということです。

 S&P500に固執するのではなく、その場その場で自身に合った投資手法やポートフォリオを考えることが資産形成においては非常に大切なことだと、私は考えています。

 ご覧いただきありがとうございました。

 米国株式投資はS&P500の影響を避けることはできません。その濃度調整が非常に大切だということです。

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