6,000万円を遺産相続した後輩
私の職場で親から6,000万円を遺産相続した後輩がいます。
その後輩とは月に1回ほど2人で食事をしており、昨年の9月に遺産相続したことを打ち明けられました。
その後輩はギャンブルなどが好きであるものの、生活は質素と言ってよく、インデックス投資の知識を有しており、堅実な積立投資をしています。
そして、最近食事に行ってお金の話をしていると、何やら雲行きが怪しくなってきていると感じることが少なからずありました。
・お金の使い方の変化について
・大金を手にした時こそ取るべき行動とは
今回は遺産相続した後輩の話を中心にこの2点について触れてみたいと思います。
お金の使い方の変化について
6,000万円を遺産相続した後輩の話を聞いていると、相続前とお金の使い方に変化が起こっていると感じました。
ずばり言ってしまえば、「粗くなっている」ということです。
・ロレックスを買おうか迷ったので見に行きました
・割高とわかっていたが、家電量販店で言われるがままにパソコンを買いました
・テスラの株を200万円分買いました
・デイトレードをはじめました
具体的に言えば、このようなことを言っていました。
このようなことは、遺産増続する前にはできなかったことですが、それをしているということです。
そして、非常に危ういと感じるのは、特に理由も無くこのようなことをしているということです。
ロレックスに関して、「前からロレックスが欲しかったの？」と聞くと、「いや、ロレックスって値上がすると聞くし、何となく買いに行ったんですよ。」というような感じで、どうしてもロレックスが欲しかったというわけではないということです。
パソコンやテスラ株についても同様です。何となく気になってお金に余裕があるので、購入してみたということを口にしていました。
その中で、特に危ういと感じたのがデイトレードをはじめたことです。
デイトレードにどっぷりとはまっている
後輩の話の中で最も言っていたのが「デイトレードをはじめて非常に面白い」ということです。
・500万円を元手に3倍の信用取引
・一日の金融取引額は4億円ほど
・売買損益は一日数万円～数十万円
トレードの規模としてはこのような形で行っているということです。
特に危ういと感じるのは、「トレードをするたびに成長していると感じる」と言っていたことです。
・トレードの仕方がようやくわかってきました
・9時～15時はパソコンにはりついています
そして、このような形でどっぷりとデイトレードにはまっている様子で危うさを感じる状態であるということです。
YOHの考え
6,000万円を遺産相続した後輩は多くの面でお金の使い方が粗くなっていると感じました。
しかし、一方では安全マージンをしっかりと取っている箇所もあります。
・3000万円は定額貯金しており、取り崩す予定はない
・月に30万円をインデックス投資に充てている
このようなことで十分な預貯金と堅実なインデックス投資もしています。
そして、デイトレードに関しても500万円（信用取引で1,500万円）というのは、全て失ってしまっても生活が破綻することは無い金額です。
そのように考えると、そこまで無茶な使い方はしていないということです。
しかし、様々な面でもったいないお金の使い方をしているな、というのが私の印象です。
30代で6,000万円の現金を手にしているということは、堅実なお金の使い方をすれば、人生において金銭的問題はクリアしている状態です。
・仕事を続けて収入の範囲内で生活する
・預貯金を十分に確保した上で、インデックス投資の金額を増やす
これだけで、多くの人が生涯に亘って苦労するであろう金銭的問題をクリアすることができ、多くの人とは違った充実した人生を送ることができます。
・老後生活や現在のお金の心配をせず十分に余暇を楽しむ
・多くの人がお金の工面に費やす時間を読書や運動などの有意義な時間に充てることができる
後輩が現在のお金の使い方を継続すると、このような人生における利点を手放してしまう可能性があるということです。
考え方は人それぞれですが、私自身は意味のない贅沢やデイトレードにお金を費やしてしまうことは非常にもったいない感じてしまいます。
もちろん、デイトレードをすること自体が悪いことではありません。それで、短期間に大金を手にできる可能性もあります。
しかし、今の後輩の状況では、仮にデイトレード大金を得たとして、何に使うのかと言えば、やはり無駄な贅沢やデイトレードに使うということです。
そのような行動は、人生において本当に大切なものを手放しているかもしれないということです。
6,000万円を遺産相続した後輩が今後、どのような人生を歩むのかはわかりません。今は大金が入って来たことで、他者と比較した優越感などで高揚している状態です。
そのような普通の精神状態ではない時は、本当に大切なものに目線の高さが合わなくなることは避けられないのかもしれません。
しかし、大金を手にしたこそ、自分の人生で何が大切なのかを考える必要があるということです。
今後、6,000万円を遺産相続した後輩がどのようになるかはわかりませんが、自分の人生にとって大切なものにお金や時間を使えるようになって欲しい、というのが私の願いです。
ご覧いただきありがとうございました。
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