資産運用の目的
資産運用をしている方にとって一番の目的は資産増加させることです。
・給与所得だけでは資産形成が不十分
・余裕のある資産を運用して効率よく増やしたい
理由は人によって様々ですが、このような思いから資産運用をしているということです。そして、資産運用をしている方は大きく2パターンに分かれます。
・明確な金額目標を設定している
・目標設定をせずに資産運用をしている
このどちらかであるということです。そして、どちらのパターンの資産運用をしているかによって、資産運用方法が変わってきます。そして、私は長期の資産運用においては明確な目標を設定した方がよいと考えています。
今回は、長期投資において目標設定した方がよい理由について触れてみたいと思います。
長期投資で目標設定をした方がよい理由
・投資方針が明確になる
・運用期間の長さが計算できる
・月々の積立額が計算できる
私はこの3つの理由から長期投資では目標を明確にした方がよいと考えています。順番に掘り下げていきます。
投資方針が明確になる
長期投資では目標を明確にした方がよいひとつ目の理由は「投資方針が明確になる」ということです。
長期投資において大切なことは、運用方針を定めたらそれを続けることです。
・どの国に資産投下するか
・どの指数に資産投下するか
・どの金融商品に資産投下するか
これらをしっかりと決めて、長期に渡って資産投下し続けることが大切です。新しい指数や金融商品に目移りして資産投下対象を頻繁に変えていては一貫した長期投資ができないということです。
・Nasdaq100が話題になっている
・レバレッジ商品の暴騰率がすごい
・新興国株式が伸びている
赤色がNasdaq100、オレンジ色がS&P500、青色が日経平均です。上のグラフが5年間の推移、下のグラフが1カ月の推移です。5年スパンで見ればNasdaq100のパフォーマンスが飛び抜けていますが、1カ月スパンで見るとそこまでではないですね。
1カ月だけの推移を見て、資産投下対象を乗り換えていては、長期投資の恩恵を受けにくいということです。そして、長期に渡って同様の投資対象に資産投下するにはゴールが見えている必要があるということです。
・とにかくお金を増やしたい
・損をしたくない
資産投下対象を頻繁に変えるのにはこのような感情がある場合が多いのですね。しかし、明確なゴールが見えていれば資産投下対象を大きく変える必要はありません。
・このまま続けていれば20年後には目標金額に到達できる
・目標額に順調に近づいている
同じ資産投下対象に長期間資産投下するにはこのようなモチベーションが大切ということです。
運用期間の長さが計算できる
長期投資では目標を明確にした方がよい2つ目の理由は「運用期間の長さが計算できる」ということです。
・どのくらいの期間でどの程度資産が増えるのか
これを知っておくことは非常に大切です。一般的に株式投資は期間を長くとればとるほど平均的な利回りに収束していきます。
単年ではボラティリティが非常に大きいですが、投資期間が長くなれば指数本来の平均値に収束していくことが分かります。そのため、長期的な投資になればなるほど将来の資産推移が計算しやすくなるのですね。
目標設定しない長期投資をしてれば、単年の利回りに目移りして投資のコアを決めることが難しくなる可能性が高くなります。
・20年間資産投下した場合の利回り計算ができる
・20年間資産投下した場合の資産額の目途が立っている
このようなことは長期投資において非常に大切な要素ということです。
月々の積立額が計算できる
長期投資では目標を明確にした方がよい3つ目の理由は「月々の積立額が計算できる」ということです。
公務員や会社員投資家にとって月々の資産投下額は非常に悩ましい問題です。株式投資はスケールによって資産増加額が大きく変わるからですね。
特に、長期投資においては、投下資産を増やせば増やすほど将来の資産額が大きくなるということです。しかし、投下資産を多くすれば月々に使えるお金が減ってしまうのですね。
・手取り30万円で月15万円を投資に充てる
・手取りが2万円増えたから投下資産を2万円増やす
目標を明確にしていなければ、このように際限なく投下資産を増やしてしまうということです。
・現在30歳
・60歳時点で運用資産を5,000万円にしたい
このように考えた場合、年利4%なら月々の積立額は7.2万円となります。このように目標に対する積立額を確認することができれば、やみくもに資産投下額を増やす必要はなくなるということです。
・7.2万円を株式投資に回して残りのお金は趣味に使う
・7.2万円を株式投資に回して残りのお金は攻めた資産運用をする
月々の積立額が決まれば、このような運用ができるということです。
YOHの考え
・投資方針が明確になる
・運用期間の長さが計算できる
・月々の積立額が計算できる
長期投資においては目標を明確にした方がよいと私は考えています。それはこの3つの理由があるからですね。長期投資最大のデメリットは時間がかかることです。
・資産増加を実感するまでに数年
・運用が完了するのに数十年
これだけの時間を見ておく必要があるということです。明確な目標が無い状態ではこの期間を我慢することは非常に難しいということです。資産運用が完了するまでの数十年の間には何度も暴落を経験することになります。
その際に資産運用からドロップアウトしないようにするためには、モチベーションが必要です。そのモチベーションが明確な目標ということです。
・何となく資産増加させたい
・周りがやっているから
このような曖昧な理由はモチベーションとなり得ないということです。しかし、資産運用をはじめてすぐに明確な目標を決める必要はありません。
・自分の運用方針
・自分のリスク耐性
・自分の資産運用に対する性格
このような事柄を把握してから目標設定をすればよいということです。
・いつまで経っても明確な目標設定をすることができない
長期投資においてこのようなことは避ける必要があると私は考えています。ご覧いただきありがとうございました。
長期投資と相性がよいのはつみたてNISAですね。40年間見ておく必要がある資産運用です。
長期投資に向いている金融商品は投資信託とETFですね。どちらにもメリットとデメリットがあります。
長期投資で最初の目標は1,000万円ですね。ここまではシンプルなアセットアロケーションの方がよいですね。