3月11日のネットニュース
3月11日のネットニュースにこのような記事が掲載されていました。
30代独身男性が手取り15万円で生活しており、金銭的に困窮しているという内容です。
・30代男性
・東京在住
・手取り15万円(交通費・ボーナス支給無し)
・労働環境は3K(きつい・汚い・危険)以上
インタビューを受けている男性の属性はこのようになっています。このような労働環境はやや極端ですが、労働者の賃金は実質的に目減りしており他人ごとではありません。
今回はこの記事から納税額や年収と生活について考えてみたいと思います。
記事の詳細
記事のインタビューを受けている男性は手取り15万円で生活しており、金銭的に困窮していることから、日常生活にもかなりの制限を強いられています。
・洗濯は週1回
・安いものだけを購入する
・寒くても暖房器具は使わない
・1日1食
このような制限の中で生活をしているようです。次に、支出の内訳を見て行きます。
・家賃、光熱費、保険、通信、日用品、食費 月10万円
・突発的な費用(住民税など)としての貯蓄 月5万円
支出の内訳はこのようになぅています。基本的に月10万円で生活しているとなると、非常に厳しい状況ということが伺えます。
手取り15万円の社会保険料と納税額
記事の男性の手取りは月15万円、年間にすると180万円です。年収で考えれば230万円ほどになりますね。この方が受けている社会保険料と控除について確認します。
・年収230万円×15%(社会保険料率)=34.5万円
※健康保険5%、厚生年金9.5%、雇用保険0.5%で計算
・基礎控除 48万円
・給与所得控除 230万円×30%+8万円=77万円
・社会保険料控除 34.5万円
・合計 159.5万円
・課税所得 230万円-159.5万円(控除額)=70.5万円
この方の課税所得は70.5万円になります。
次に納税額について確認してみます。
・所得税率 5%
・70.5万円×5%=3.525万円
・所得税額 3.525万円
・住民税率 10%
・70.5万円×10%=7.05万円
・合計 10.575万円
まとめると、記事の男性の金銭的な詳細は以下のようになります。
・年収 230万円
・社会保険料 34.5万円/年
・所得税 3.525万円/年
・住民税 7.05万円/年
納税額や社会保険料を確認すると、このような状況になるということです。
※ザックリ計算なので、この場合の年収は184.925万円になります。
手取り15万円の支出
この記事の方の生活費の詳細は分かりませんが、家賃や食費といった生活に絶対必要な費用が10万円となっています。
・家賃 5万円
・食費 2.5万円
・光熱費 0.7万円
・日用品費 0.8万円
・通信費 0.5万円
・保険代 0.5万円
・合計 10万円
ざっくりと考えるとこのような感じではないかと思われます。ここに突発的な費用として5万円が上乗せされます。記事では住民税の支払いを上げていますが、住民税は月0.6万円なので、4.4万円が残ることになります。
・交通費
・医療費
・衣料費
・雑費
このような支出を4.4万円でやりくりする必要があるということです。
YOHの考え
手取り月15万円の納税額や社会保険料、生活状況について考えてみましたが、日常生活は十分に送ることができる、というのが私の印象です。少なくとも、1日1食で生活しなければならないというほどではありません。
しかし、金銭的には不安を抱えつつ生活する収入であることに間違いはありません。
・医療費をかけないために病院受信をためらう
・貯蓄はほどんどすることができない
支出の状況によっては、このような状況下に置かれているということです。
私は独身時、月12.5万円(年間150万円)ほどで生活していましたが、それほど不自由を感じたことはありませんでした。
・家賃 6.5万円
・食費 2.5万円
・光熱費 1万円
・通信費 0.5万円
このような項目をある程度の固定費として、残りの2万円を固定できない支出としていました。ただ、条件面で考えれば、記事の方よりも勝っている面がありました。
・交通費がかからない
・貯蓄ができるので、精神的な余裕がある
・日用品はふるさと納税で賄う
このような状況だったので、一概に同様の条件とは言えないということです。月15万円で生活するには、無駄を省いて生活費に収入の大部分を充てる必要があります。
・お小遣い
・外食費
・娯楽費
このようなものに自分で歯止めをかける必要があるということですね。逆に言えば、これらのことに気を使って生活すれば、日常生活費を極端に摂生する必要はないということです。
・栄養価のある食事を3食自炊する
・適度な運動をして健康を保つ
・洗濯や入浴は光熱費を気にすることなくする
このようなことは、手取り15万円あれば十分に可能だと私は考えています。しかし、手にできないものがあることも間違いありません。
・マイカーを所有する
・妻を専業主婦として養う
このようなことは手取り15万円では非常に難しく、相当な工夫や日常生活の我慢が必要です。しかし、それは手取りがどれだけ上がっても同じということです。
・手取りが20万円になった → 20万円を支出する生活
・手取りが30万円になった → 30万円を支出する生活
これではいつまで経っても生活が上向くことはないのですね。今のような給料が上がらず支出や納税額、社会保険料が増加する社会で金銭的に困らない生活をするためには、収入よりも低い支出で生活することが必要ということです。
収入よりの少ない支出で生活するためには、日々考えてお金を使う必要があります。
・何となく生活費が上がっている割に生活の満足度は上がらない
このようなことにお金を使っていては、生活を豊かにすることは難しいと私は考えています。ご覧いただきありがとうございました。
公務員の給料が右肩上がりという時代は終了しています。
家計管理で大切なのは区分分けです
公務員で金銭的に余裕のある世帯は限られています。