バランス型ファンドとは
投資信託として大変人気があるのがバランス型ファンドです。
バランスファンドとは国内外の株式、債券、不動産(REIT)などに資産を均等割りして投資しているファンドです。
VTは全世界に投資していますが、投資対象は株式のみです。バランス型ファンドは他の金融商品も投資対象としているため、常に一定の人気がありますね。
バランス型ファンドとしては、eMAXISSlim バランス(8資産均等型)などが有名ですね。
eMAXISSlim バランス(8資産均等型)
バランス型ファンドとして有名なのは、eMAXISSlim バランス(8資産均等型)です。
・国内株式
・先進国株式
・新興国株式
・国内債券
・先進国債券
・新興国債券
・国内REIT
・先進国REIT
これら8つの金融商品に総資産額に対して均等に投資するファンドです。
株式を見てみると、国内株式はTOPIX連動株式、先進国株式はMSCIコクサイインデックス、新興国株式はMSCIエマージングマーケットインデックスといったメジャーなインデックスファンドと連動しています。
純資産額の規模は902億円とそれほど大きいものではありません。
運用手数料は0.154%です。
8資産均等ファンドはSBI証券、楽天証券といったメジャーな証券会社なら購入することができます。iDeCoやつみたてNISAでも選択可能な金融商品となってることからも、長期投資適格商品と考えてよいでしょう。
私は2年ほど前から少額だけ積み立て購入していますが、2年間の利回りは15.4%です。
バランス型ファンドの実際の特徴とは
バランス型ファンドを購入する目的は分散投資のためです。
株式のみでイケイケに資産運用して資産を増やしていくだけではなく、一定のリスク分散をするのにバランス型ファンドは適しています。
しかし、バランス型ファンドには欠点もあります。それは、市場規模の大小に関係なく構成比率が同じということです。
構成されている8つのファンドの資産総額は以下のとおりとなります。
・国内株式 401億円
・先進国株式 2400億円
・新興国株式 686億円
・国内債券 146億円
・先進国債券 319億円
・新興国債券 58億円
・国内REIT 86億円
・先進国REIT 109億円
非常にばらつきがありますね。時価総額が最も多い先進国株式と最も少ない新興国債券を比較すると、40倍以上のスケール差があるということです。
バランス型ファンドは構成されている資産に対して、総資産額に対して均等に投資するファンドなので、時価総額の小さいファンドの銘柄の比率が高くなってしまうのです。
実際には、新興国債券や国内REITの比率がかなり高い、というのが8資産均等ファンドであるということは知っておいてよいでしょう。
株式、債券にバランスよく分散投資したいのであれば、4資産均等のバランス型ファンド(国内株式、先進国株式、国内債券、先進国債券に各25%ずつ)の方がおすすめです。(これも先進国株式の実際の比率が下がるのは避けられませんが・・・)
公務員・消防士がバランス型ファンドに投資することは適切か
公務員・消防士で投資されている方にバランス型ファンドを好まれる方は少なからずおられます。
・分散がきいている
・株式のみの投資はリスクがある
・不動産に投資することができる
このような複数の要望を1つのファンドで叶えてくれるからですね。しかし、私は、投資をはじめたばかりの消防士がバランス型ファンドに投資することはおすすめしません。
・給料が安定しており、時間分散をきかせることができる
・株式集中投資の利回りに劣る
おすすめしない理由はこの2点からです。iDeCoやつみたてNISAでバランス型ファンドを選択することも同様におすすめしません。
iDeCoやつみたてNISAは長期投資前提なので、株式集中投資でも十分に時間分散でリスクが軽減されるからですね。時間分散によってリスクが軽減されるなら、ディフェンシブな債券をポートフォリオに組み込むのではなく、利回りを取りに行くべきなのが本質的です。
しかし、ある程度資産規模が拡大してくれば、リスクヘッジの一部としてアセットに組み込むのは悪くはない。公務員・消防士がバランス型ファンドに向き合うのはこのぐらいの感覚でよいと考えています。
公務員・消防士の資産運用の基本は米国株式への投資です。