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【eMAXISSlim バランス(8資産均等型)】バランスファンドは資産投下対象として適切か

バランス型ファンドとは

 投資信託として大変人気があるのがバランス型ファンドです。バランス型ファンドとはザックリと言ってしまえば、国内外の株式、債券、不動産(REIT)などに資産を均等割りして投資しているファンドですね。

 VTは全世界に投資していますが、投資対象は株式のみです。バランス型ファンドは他の金融商品も投資対象としているため、常に一定の人気がありますね。人気の理由というのは、分散性によるところが非常に大きいですね。

 ・株式以外の資産クラスを保有しておきたい

 ・株式だけでは暴落時に資産が大きく目減りしてしまう

 具体的に言えば、バランス型ファンドに人気があるのはこのような理由ですね。そして、バランスファンドとして特に人気があるのが、eMAXISSlim バランス(8資産均等型)です。

   ・eMAXISSlim バランス(8資産均等型)とは

 ・バランス型ファンドの実際の特徴とは

 ・バランスファンドで資産形成することについて

 今回はこの3点について考えてみたいと思います。

eMAXISSlim バランス(8資産均等型)

バランス型ファンドに資産投下することを考えるなら、よく候補として挙がるのが、eMAXISSlim バランス(8資産均等型)です。

 ・国内株式

 ・先進国株式

 ・新興国株式

 ・国内債券

 ・先進国債券

 ・新興国債券

 ・国内REIT

 ・先進国REIT

 これら8つの金融商品に総資産額に対して均等に投資するファンドです。

 株式を見てみると、国内株式はTOPIX連動株式、先進国株式はMSCIコクサイインデックス、新興国株式はMSCIエマージングマーケットインデックスといったメジャーなインデックスファンドと連動しています。

 

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出典 eMAXISSlim バランス(8資産均等型)目論見書


 2023年3月時点で公表されている目論見書によると、純資産額の規模は1,666億円とかなり大型な投資信託ですね。

 運用手数料は0.154%です。

 8資産均等ファンドはSBI証券、楽天証券といったメジャーな証券会社なら購入することができます。iDeCoやつみたてNISAでも選択可能な金融商品となってることからも、長期投資適格商品と考えてよいですね。

バランス型ファンドの実際の特徴とは

 バランス型ファンドを購入する目的は分散投資のためです。

 株式のみでイケイケに資産運用して資産を増やしていくだけではなく、一定のリスク分散をするのにバランス型ファンドは適しています。

 しかし、バランス型ファンドには欠点もあります。それは、市場規模の大小に関係なく構成比率が同じということです。

 ・先進国株式

 ・新興国債券

 ・国内RIET

 このような資産クラスは資産規模に大きな違いがあります。先進国株式と国内RIETを比較した場合、国内RIETの資産規模は先進国株式の450分の1ほどです。しかし、バランス型ファンドの場合、このような規模感に関係なく、資産クラスごとに一定の割合で組み込まれているのですね。

出典 eMAXSIS Slimバランス(8資産均等)目論見書

 そのため、バランス型ファンドは構成されている資産に対して、時価総額の小さいファンドの銘柄の比率が高くなってしまうということです。

 実際には、8資産均等ファンドは新興国債券や国内REITの比率がかなり高い、ということです。これは資産投下する上で押さえておく必要があります。

 株式、債券にバランスよく分散投資したいのであれば、4資産均等のバランス型ファンド(国内株式、先進国株式、国内債券、先進国債券に各25%ずつ)の方がおすすめです。(これも先進国株式の実際の比率が下がるのは避けられませんが・・・)

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自分が何に投資しているかを知ることは資産形成の第一歩

YOHの考え

 投資信託を購入されている方にバランス型ファンドを好まれる方は少なからずおられます。

 ・分散がきいている

 ・株式のみの投資はリスクがある

 ・不動産に投資することができる

 このような複数の要望を1つのファンドで叶えてくれるからですね。しかし、私は、資産規模が小さいうちはバランス型ファンドに投資することはおすすめしません。

 ・実際には債券やREITの比率が高くなる

 ・株式集中投資の利回りに劣る

 おすすめしない理由はこの2点からです。iDeCoやつみたてNISAでバランス型ファンドを選択することも同様におすすめしません。

 バランス型ファンドに資産投下する一番の目的は分散投資です。しかし、各資産クラスの時価総額に応じて分散されているわけではないからですね。

 ・時間分散

 ・銘柄分散

 それならば、株式のみの資産投下でもこの2つで十分に分散性を効かせることができるからです。

 iDeCoやつみたてNISAは長期投資前提なので、株式集中投資でも十分に時間分散でリスクが軽減されるということです。時間分散によってリスクが軽減されるなら、ディフェンシブな債券などをポートフォリオに組み込むのではなく、利回りを取りに行くべきなのが本質的です。

 しかし、ある程度資産規模が拡大してくれば、リスクヘッジの一部としてアセットに組み込むのは悪くはない。バランス型ファンドに向き合うのはこのぐらいの感覚でよいと考えています。

 しかし、バランス型ファンド自体が資産投下対象として適切では無いかと言えば、そうではないですね。

 ・商品設計を十分に理解している

 ・どうしても株式以外の資産クラスを保有しておきたい

 このような場合は資産投下対象になり得るということです。ご覧いただきありがとうございました。

 公務員や会社員の資産運用の基本は米国株式への投資です。

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 分散投資というのは、お金や資産クラスに限った話ではありません。収入源、時間などあらゆるものを考える必要があります。収入源に関しては、共働きなどもリスク分散として大きな役割を果たします。

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 株式以外の資産クラスとして債券も分散投資の候補に挙がりますね。

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