アセットアロケーション構築
資産運用をはじめる場合、はじめから自分に合った最適なアセットアロケーションを組めることは稀ですね。
多くの場合、手探りで資産運用をはじめて、徐々に自分に合ったアセットアロケーションとポートフォリオを構築していきます。
・全世界株式50%、現金50%
・全米株式30%、全世界株式30%、現金40%
このようなアセットアロケーションやポートフォリオを最初から組むことは極めて難しいということです。
しかし、
資産運用のリターンに何が影響するかは一定の答えが出ています。ずばり言えば、アセットアロケーションとポートフォリオです。
・構成する金融商品
・構成配分
これらを自分に合ったアセットアロケーションで組み、さらに細かい部分を決めてポートフォリオを作る。これが投資のリターンに最も影響を与えるということです。
私は投資をはじめてある程度の数年が経ちますが、ようやく自分にとっての最適なポートフォリオが決まりつつあります。
投資をはじめた当初から、今のポートフォリオを組むことができていればと感じることもあります。
そのため、今回は私が考える最適なポートフォリオについて触れてみたいと思います。
GPIFのポートフォリオ
投資家の中で最も有名なのが年金積立金管理運用独立行政法人、通称GPIFのポートフォリオです。
・国内債券
・外国債券
・国内株式
・外国株式
GPIFのポートフォリオはこれらに均等に資産配分することによって、長期的に安定して大きなリターンを生み出しています。年間収益率にして3.61%、累計収益額は95.3兆円というパフォーマンスは世界的な投資機関と比較しても素晴らしいものですね。(ロボアドバイザーなどはGPIFのポートフォリオを非常に意識していることがわかります)
しかし、個人投資家がこのポートフォリオを組んでもうまく行くとは限らないのですね。
・圧倒的な資金力(150兆円)
・圧倒的な入金力
・何十年と先を見据えた超長期投資
GPIFはこのような立場で資産運用をしているからですね。個人投資家はここまでの資金力と入金力はないので、GPIFのポートフォリオをそのまま真似することは現実的ではありません。
公務員や会社員投資家の最適なポートフォリオとは
私がおすすめする公務員や会社員投資家のポートフォリオは以下の3つです。
・現金50%・VT50%
・現金50%・VTI50%
・現金50%+VOO50%
VT(全世界株式)、VT(全米株式)、VOO(S&P500)については、投資信託でもよいですね。大切なのは、現金と優良な指数に連動するETFかETFを半々で保有するということです。
・手間がかからない
・暴落時の下支え
このポートフォリオにはこのようなメリットがあり、公務員や会社員の給料形態と非常に相性がよいのですね。
手間がかからない
資産運用で大切なことは、長く続けることです。
・日々株価を気にする
・毎月の買い付けに時間がかかる
・リバランスするのに考える必要がある
このような手間は投資対象が多ければ多くなるに比例してかかることが一般的です。そして、手間をかけたからといって、投資のリターンがよくなるわけではありません。
投資にかけた時間=リターンの高さ、とはならないのが株式投資です。それならば、ポートフォリオはシンプルに組んだ方がよいということです。
暴落時の下支え
優良は指数でも過去に大きな暴落は何度も起こっています。大きく株価指数が落ち込んだ際は、評価額が30~50%は落ちてしまうことは過去の統計からも明らかで、今後も確実にこの程度の暴落が起こることは避けられないと言ってよいですね。
その際に株式の比率が高いと総資産額を大きく減らしてしまうことになります。
・長期的には右肩上がり
・時間が経てば回復する
このようなことを頭では理解していても、短期間で大きく資産が減っていくことは、精神衛生上よいものではありません。そんな暴落時に下支えになるのが現金です。
・暴落時に買い増しする現金がある
・現金で2,000万円あるので、株式の評価額が下がっても生活に支障はない
現金を厚く持っておくことは、暴落時の下支えとして大きな役割を果たしてくれるのですね。
YOHの考え
・現金50%・VT50%
・現金50%・VTI50%
・現金50%+VOO50%
私が今から投資をはじめるなら、日本個別株や他の指数に連動する投資信託やETFは購入せずに、この3つのどれかを選んでポートフォリオを組みます。
・手間がかからない
・長期的に見て十分なリターンがある
・暴落耐性が強い
このようなメリットがあるからですね。資産運用はなるべくシンプルに行うのがよい、というのが私の考えです。
・現金50%+VT(投資信託)50%
このポートフォリオなら、基本的に確定申告すら不要です。そして、iDeCoやNISAにも対応することができます。
・家族との時間
・仕事
・プライベート
多くの公務員や会社員はこれらのことが資産運用よりも優先されます。そのため、資産運用に時間をかけることは、避けた方がよいのですね。(資産運用が趣味や息抜きになる方はこの限りではないですね)
私の場合、保有資産に日本個別株と外国ETFがあるので、配当控除、外国税額控除のために確定申告は毎年行う必要があります。確定申告を行うことはよい経験なのですが、めんどくさいな、と感じている部分もあります。
現金比率を高めにしつつ、優良な指数に連動する投資信託を積み立てていくことが、公務員や会社員のポートフォリオでは最適解の1つだと私は考えています。
ご覧いただきありがとうございました。
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