YOH世帯の状況
YOH世帯は夫婦がフルタイムで働いており、資産形成は極めて順調です。順調と言っても、株式投資などの資産運用の力ではありません。
・共働きによるダブルインカム
・収入を大きく下回る支出で生活
・生活は節約を心がけている
このようなことを中心に資産形成しているためですね。しかし、住宅購入には踏み切れていません。
・2000万円の中古住宅
・価格が下落しにくいエリアの3000万円のマンション
これぐらいの住宅であれば無理なく購入して、ローン返済も問題なくできそうですが、賃貸住宅に住み続けています。そこには、住宅購入に踏み切れない理由があるからですね。
・住宅購入のリスク
・リスクを踏まえて、なぜ住宅購入しないのか
今回はこの2点を中心に住宅購入について触れてみたいと思います。
住宅購入のリスク
YOH世帯は住宅購入についてはある程度のリスクがあると考えています。
・どちらか、あるいは両者が働けなくなるリスク
・ローン返済によるリスク資産への投下資産減少リスク
・ライフスタイルの変更によるリスク
ザックリと挙げればこの3点が大きなリスクだと考えています。これらについて順番に触れていきます。
どちらか、あるいは両者が働けなくなるリスク
YOH世帯が考える住宅購入のリスクひとつ目が「どちらか、あるいは両者が働けなくなるリスク」です。
YOH世帯は資産形成は極めて順調、と先述しましたが、その最大の理由は共働きによるダブルインカムです。
夫婦共に一定の収入があることによって、基礎生活と資産運用に取り組むだけの資金を確保しているということです。
どちらかが働けなくなった場合、基礎生活は送れるでしょうが、資産運用への取り組みは大きく変更する必要があります。
・リスク資産への投下資産額の見直し
・学費捻出の見直し
・生活費の見直し
このようなことをしなければなりません。そこに住宅ローン返済が重なれば状況はさらに複雑になり、生活が破綻してしまう可能性があります。
YOH世帯の資産形成が順調なのは、ダブルインカムによる金銭的な余裕によるところが非常に大きいということです。
そして、今までフルタイムで働いていた会社員や公務員が働けなくなるということは往々にしてある得ることですね。
・病気(肉体的、精神的)
・職場環境の変化
・家庭環境の変化
このような変化によって、働けなくなるということはありふれており、決して他人事ではありません。そして、働けなくなり、収入が途絶えた場合、住宅ローンというのはとてつもない負担になるということです。
ローン返済によるリスク資産への投下資産減少リスク
YOH世帯が考える住宅購入のリスク2つ目が「ローン返済によるリスク資産への投下資産減少リスク」です。
住宅購入は何千万円と金額が非常に大きくなるので、購入するにはローンを組むことになります。
・賃貸住宅の家賃
・住宅ローン(ランニングコスト含む)
この2つを比較した場合、住宅ローン返済額の方が高くなることが一般的です。
・借入金 3,500万円
・固定金利 0.8%
・ローン期間 35年
・ボーナス返済無し
このような条件で住宅ローンを組んだ場合、月々の返済額は9.5万円、総返済額は4000万円になります。
ここに住宅購入価格の1~2%ほどのランニングコストを見ておく必要があります。
・月々のローン返済額 9.5万円
・ランニングコスト 5万円(1.5%、年間60万円で計算)
・合計 14.5万円
3,500万円の住宅を購入した場合、月々14.5万円を住居費として見ておく必要があるということです。住居費が月々14.5万円というのは非常に高額で、私の住んでいる地方都市であれば、立地条件のよい築浅の4LDKなどを借りることができます。
これだけの金額を住居費にかけると、リスク資産への投下資産は減少することは間違いないといってよいですね。リスク資産へ投下する資産は余裕資金のさらに余剰資金のような使わないお金でするものだからですね。
・生活費
・貯蓄
・浪費
このようなことにお金を使った後でも残ったお金がリスク資産の資金源になるため、住居費のような生活費を大幅に上げてしまうことは、リスク資産への投下資産額を著しく減少させてしまうということです。
ライフスタイルの変化によるリスク
YOH世帯が考える住宅購入のリスク3つ目が「ライフスタイルの変化によるリスク」です。
住居をひとつの箇所に限定するというのは非常に安心感があり、生活環境によって良い面が多々あります。しかし、デメリットとして、ライフスタイルの変化に対応しにくいということが挙げられます。
・家族構成の変化
・近隣環境の変化
・自分の属性の変化
マイホームを持ってひとつの箇所に住居を固定することには、このようなリスクがあるということです。
家族構成というのは、結婚していれば確実に変化します。新しいこどもの誕生やこどもの就職、親の介護、離婚などがそうですね。
35年の住宅ローンを組んだ場合、ローン返済の間に家族構成が変化することは自然なことだと考えておいてよいということです。
また、近隣環境の変化や自身の属性変化も避けることはできません。
・学校の統合や移転
・商業施設の移転
・近隣住民の変化
・転職
住環境を固定してしまうことは、このようなリスクに対応することが難しくなるということです。
YOHの考え
会社員や公務員にとって、住宅購入というのは、人生最大の選択のひとつです。
・年収の数倍の値段
・超長期にかけて返済していくローン
・交換ができない
・長期間住み続ける必要がある
このような特性があるからですね。住宅を購入するということは、金銭的、生活的にある程度の制限を受け入れる必要があるということです。その分、成功した時の満足度は非常に大きなものがありますね。
・きれいな生活空間
・利便性の高い暮らし
・所有欲の充実
・子育て環境の向上
マイホームは賃貸住宅にはない、このようなものをもたらしてくれます。これは金銭的価値以上を生み出してくれるものですね。
結局のところ、住宅購入というのは、購入する住宅をどのように考えるかということです。
・不動産投資のように金銭的価値を求める
・金銭的価値ではなく、QOLの向上を求める
この2つの濃淡によって考える必要があるということです。
金銭的価値だけを求めるのであれば、購入することは非常に難しくなり、QOLだけを求めるのであれば、資産価値の無い住宅を掴んでしまうことになります。
この両者のバランスをどのように考えるかということです。そして、それは世帯によって異なり、他人との比較では推し量れないということです。
・年収からすれば高額な住宅を購入したが、生活は金銭的価値以上ある
このような状況であれば、お金の面では苦しくとも、住宅購入は良い買い物だった、ということになるのですね。
そういった意味では、私の世帯は住宅購入に関しては慎重になりすぎているのかもしれません。しかし、現状ではそれでよいと考えています。
住宅購入に関しては、しっかりとリスクを洗い出して、十分納得できる条件で購入することが大切だと、私は考えています。ご覧い
ただきありがとうございました。
住宅ローンの固定、変動の選択についてはこちらで記事にしています。私であれば、変動を選択します。
3,500万円の住宅を購入した場合のシミュレーションはこちらで記事にしています。
住宅ローンの適正額についてはこちらで記事にしています。よく言われる年収の6~8倍というのは上限金額と考えてよいですね。