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年収1,000万円でお金が貯まらない世帯は、金融資産保有額10億円世帯と同じ生活をしているということ

年収1,000万円でもお金が貯まらない世帯は多い

 年収1,000万円というのは会社員や公務員であれば誰しもが憧れる金額です。そして、憧れるということから分かるとおり、誰しもが到達できないからこそ、その特別性が強調されるということです。

 しかし、年収1,000万円、またはそれに近い年収であるにも関わらずお金が貯まっていない世帯というのは少なくないですね。

 ・毎月の給料が無いとカードの支払いが滞る

 ・生活費が足りないのでリボ払いを利用して、その場しのぎをする

 ・食料品の買い物でスーパーをはしごする

 このような生活をしている世帯が少なくないというのが私の印象です。一方で周囲を遥かに上回るスピードで蓄財している世帯もあるということです。

 ・30代で金融資産5,000万円以上

 ・40代で金融資産1億円以上

 同じ年収1,000万円世帯でもこのように違いがあるということです。今回は年収1,000万円世帯でもお金が貯まらない理由について触れてみたいと思います。

年収1,000万円

  国税庁の令和2年度民間給与実態統計調査によると、労働者の年収の内訳は上記の図のようになっています。分かりにくいので、ここから年収1,000万円以上の層を抽出してみます。

出典 国税庁 令和2年度民間給与実態統計調査

 ・男性 年収1,000万円~2,500万円以上 7.1%

 ・女性 年収1,000万円~2,500万円以上 1.1%

 ・全体 年収1,000万円~2,500万円以上 4.6%

 年収1000万円以上を抽出するとこのようになります。給与所得者5,245万人の中で年収1,000万円なのは240.6万人、割合では4.6%になります。

 非常に限られた方のみが到達できる領域といってよいですね。これは令和2年分だけの統計なので、安定的に年収1,000万円を得ることができる人数を考えると、さらに少なくなりますね。

 ・その年だけ歩合の給料がよく年収1,000万円に到達した

 ・その年だけ月50時間を超える残業をし続けて年収1,000万円に到達した

 このようなケースは来年以降は年収1,000万円に到達できない可能性があります。そのように考えると、安定的に年収1,000万円を得ることができているのは、200万人、3.8%ほどと考えておいてもよいかもしれません。

金融資産保有額上位4%の金融資産保有額は5,000万円

 総務省統計局の2019年全国家計構造調査によると、金融資産の世帯保有状況は下のグラフのようになっています。ここから、上位4%の金融資産保有額を抽出してみます。

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出典 総務省統計局 2019年全国家計構造調査

 ・5000~7500万円 2.9%

 ・7500万円以上  2.1%

 上位5%の金融資産保有額は5,000万円となります。年収と金融資産保有額に完全な相関性があるのであれば、年収1,000万円の給与所得者は金融資産を5,000万円以上保有していることになります。

 これは周囲の給与所得者やお金持ちを見てもそうではないことは明らかですね。年収と金融資産保有額にある程度の相関性があることは間違いないでしょうが、年収が高い=金融資産保有額が多いとはならないということです。

何故年収1,000万円世帯はお金が貯まらないのか

 普通に考えるのであれば、年収と金融資産保有額には完全な相関性があってもおかしくはありません。

 ・年収が高い=収入が多い

 ・収入が多い=金融資産は増加していく

 このように考えるのが一般的だからですね。しかし、このようにならない世帯が多いということです。その理由は支出が多いからですね。

 年収1,000万円世帯の手取りはザックリと言って750~800万円ほどです。月に60万円以上を使えるということです。

 ・新築一戸建て住宅

 ・最新モデルの新車

 ・頻繁な外食

 ・趣味に散財

 ・贅沢費にお金をつぎ込む

 このようなことをしても生活が成り立つのが年収1,000万円世帯です。そして、年収が高く生活環境を重視すれば住居は高所得者エリアとなります。

 ・高所得者の生活水準に合わせる

 ・周囲の生活水準よりも高い生活水準にしたい

 このように考えるといくら年収が高くともお金は貯まっていくことがないということです。

年収と金融資産保有額は一致しないことが多々ある。

YOHの考え

 贅沢な生活をしてもお金が減ることがない金融資産保有額が10億円と言われています。

 ・VTを6億円保有する 分配金 1080万円(利回り1.8%)

 ・4億円は現金

 ・分配金に税金がかかって手取りはおよそ800万円

 ・月65万円以上使って生活することができる

 非常に単純な計算ですが、このように考えると、金融資産保有額10億円であれば贅沢な生活をしてもお金が減ることがない、というのがある程度納得することができますね。

 しかし、金融資産保有額10億円というのは途方もない金額で年収1,000万円では到達することが極めて難しい金額です。

 ・年収5,000万円以上に若いうちに到達する

 ・大きな事業を複数回当てる

 このようなことをしなければ到達できない領域だということです。給与所得者にはまず不可能と言ってよいということです。そして、そのようなお金持ちが資産を減らさないように生活する金額が年間800万円、月65万円という金額です。

 ・年間800万円使う

 ・月65万円以上使う

 このような生活は年収1,000万円あるなら可能ですが、ずばり言ってしまえば、身の丈に合っていないのですね。

 ・年間500万円

 ・月40万円

 年収1,000万円であればこのぐらいの支出で生活することが身の丈に合っているということです。支出を抑えて残りを貯蓄や投資に回す、こうすることによって、生活が徐々に楽になっていくということです。

 年収1,000万円世帯でお金が貯まらないというのはよくある話ですが、その問題のほとんどは過大な支出にあるということです。年収1,000万円世帯でお金が貯まらない世帯は蓄財意識が高い金融資産保有額10億円の世帯と同じ生活をしているから、お金が貯まらないということなのです。

 ご覧いただきありがとうございました。

 年収1,000万円と資産1億円、どちらが達成しやすいかはこちらで記事にしています。

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 資産形成の最初の大きな通過点は1,000万円です。

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