お金持ちや高年収とは
お金持ちや高年収の定義は人によって様々ですが、分かり易いのは年収や資産額の多さですね。多ければ多いほどよいということです。
・年収800万円
・資産5,000万円
このような人はお金持ちや高年収に間違いがありませんが、公務員や会社員にも少なからず存在します。
・定年退職前の職員
・退職金を受給した直後の共働き世帯
このような属性であれば、年収800万円、資産5,000万円というのは到達する方が少なからずおられますね。しかし、これ以上となると話は変わってきます。
・年収1,000万円
・資産1億円
このような方は公務員や会社員では非常に限られています。私の所属している地方都市の消防組織で言えば、年収1,000万円に到達する職員はほぼいないと言ってよいですね。
・消防組織のトップ
・定年退職間近で出動の多い署所で勤務している救急隊員
このような方で届くか届かないかというのが年収1,000万円です。そして、資産1億円については、到達している職員は非常に限られていると考えています。
・ほぼ全ての職員が定年退職まで仕事を続ける
・ほぼ全ての職員が定年退職後、再任用職員として働くことを希望する
各自の懐事情は分かりませんが、定年退職まで働き、給料が3分の1ほどになっても働く再任用職員を希望している方が多いことからも、資産1億円に達している職員はいないと考えてよいということです。
どちらも誰もが羨む金銭状況ですが、公務員や会社員でも片方なら目指して達成することができると私は考えています。
・年収1,000万円とは
・資産1億円とは
・どちらが達成しやすいか
今回は、この2つを比較して、公務員や会社員であれば、どちらが達成しやすいかについて考えてみたいと思います。
年収1,000万円とは
国税庁の令和2年民間給与実態統計調査によると、年収の統計はこのようになっています。
・1,000万円~1,500万円 175.3万人 3.4%
・1,500万円~2,000万円 38.4万人 0.7%
・2,000万円~2,500万円 12.4万人 0.2%
・2,500万円以上 14.5万人 0.3%
・合計 240.6万人 4.6%
年収1000万円以上を抽出するとこのようになります。給与所得者5,245万人の中で年収1,000万円なのは240.6万人、割合では4.6%になります。
非常に限られた方のみが到達できる領域といってよいですね。これは令和2年分だけの統計なので、安定的に年収1,000万円を得ることができる人数を考えると、さらに少なくなりますね。
・その年だけ歩合の給料がよく年収1,000万円に到達した
・その年だけ月50時間を超える残業をし続けて年収1,000万円に到達した
このようなケースは来年以降は年収1,000万円に到達できない可能性があります。そのように考えると、安定的に年収1,000万円を得ることができているのは、200万人、3.8%ほどと考えておいてもよいかもしれません。
公務員や会社員では年収1000万円は現実的ではない
単年で見ても全体の4.6%、安定的に得ることを考えれば3.8%の方が到達することができるのが年収1,000万円です。これは、個人の努力では成し得ることが極めて難しい領域です。ずばり言ってしまえば、属している環境によってはどんなに頑張っても到達できないということです。
・業界の給料水準
・業界の給料体系
このようなことから組織内でどのように頑張っても給料水準が上がらないということはありふれています。公務員などが正にそうですね。
・年齢
・勤続年数
公務員などの年功序列制度の給与体系ではこの2つが給料査定の絶対的な指標となります。
・成果
・頑張り
このようなことは給料にほとんど反映されないということです。そして、給料水準は民間企業の平均を踏襲して決められるため、年収1,000万円というのは民間企業と同様に到達できる領域ではないということです。
資産1億円とは
総務省統計局の2019年全国家計構造調査によると、3000万円以上の金融資産を保有している世帯保有状況はこのようになっています。
・3000~4000万円 4.3%
・4000~5000万円 2.6%
・5000~7500万円 2.9%
・7500万円以上 2.1%
金融資産3000万円以上保有しているアッパーマス層の割合は全体の11.9%となります。
金融資産7500万円以上は2.1%ということを考えると、それよりも多い金融資産1億円の世帯は1.8%ほどと考えてよいですね。
資産1億円は不可能ではない
・年収1,000万円 4.6%
・資産1億円 1.8%
割合だけをみれば、資産1億円の方が少ないですが、公務員や会社員がどちらが達成しやすいかと考えれば、資産1億円だと私は考えています。
・給料水準の高い=資産が多いとはならない
・取り組んだ分だけ増えて行く
金融資産にはこのような特徴があるからですね。年収が高くとも支出が多ければ資産は増えて行きませんが、それなりの年収で支出が少なければ、資産は確実に増えていきます。
・勤続年数 40年
・年間 250万円貯蓄をする
公務員や会社員であれば、これだけで定年退職時に資産1億円に到達することができます。もちろん、毎年250万円貯蓄することは簡単ではありません。
・定年退職まで働き続ける
・倹約した生活を40年間続けて行く
このような方法を取る必要があります。これが難しいのであれば、リスクを取った資産の増やし方を考えてもよいですね。
・投資期間 40年
・利回り 4%
このような株式投資をした場合、月々8.4万円を資産投下していれば、40年後には1億円を作ることができています。積立額4000万円、運用益6000万円ですね。これは現実味があると考えてよいシミュレーションですね。
※実際には利益確定する場合は課税されて8,800万円になりますが、退職金が入ることを考えれば資産1億円になります。
YOHの考え
年収1,000万円と資産1億円、どちらを目指すか考えれば資産1億円の方が現実的だと考えています。
・手順が示されている
・年収が低くとも達成可能
資産1億円にはこのような特徴があるからですね。手順を遵守することは非常に難しく誰にでもできることではありませんが、特別なスキルや知識が無くとも到達できる可能性が非常に高いのですね。
一方で年収1,000万円は非常に人を選ぶということです。私が年収1,000万円に到達しようするなら、消防職員として働いていれば不可能といってよいですね。そのため、仕事を変える必要があります。
私には特別なスキルがないので、給料は歩合制が極めて高い職種を選択肢して、成績を上げて稼ぐことが第一に考えられます。しかし、これは成功確率が極めて低いと言ってよいですね。
そのように考えると、年収1,000万円というのは、4.6%という割合が示すとおり、限られた人のみが到達できる特別な領域だということです。
しかし、資産1億円は平均的な年収でもある程度のリスクを取れば、達成することが十分に可能です。もちろん、達成できない可能性も十分にありますが、年収1000万円と比較すると、現実味があると私は考えています。
ご覧いただきありがとうございました。
お金持ちとは、高年収の方ではありません。純資産が多い方です。
資産形成の最初の目標は1000万円ですね。
公務員や会社員の強みは安定したキャッシュフローです。