株式投資をはじめるタイミング
株式投資をはじめる年齢として最も多いのは30代と言われています。これは私の周囲を見てもそのように感じます。
・仕事が忙しい
・休日は遊びや趣味を満喫したい
・お金がそれほどない
20代で働きはじめる会社員や公務員の多くはこのような状態で株式投資などの資産運用をする時間がないということです。
そして、30代になると貯蓄もできて、仕事や遊びなどがひと段落します。その時点で将来について考えることになります。
・仕事の息の抜き方がわかってくる
・貯蓄がある程度できている
・結婚してこどもが生まれる
このように自身の人生が安定してくるのが30代で、そのころに資産運用として株式投資をはじめるようになるということです。
公務員は長期投資派が多い
公務員や会社員に限って言えば、30代で株式投資をはじめる方は非常に慎重派の方が多いというのが私の印象です。
・個別株の短期売買
・CFD取引
・レバレッジをかけたETF
このような金融商品ではなく、長期的に4~5%ほどのリターンが期待できる投資信託やETFを積立投資することを好むということです。
・終身雇用
・年功序列による給与上昇
・厚生年金と退職加算給付による老後の安定したキャッシュフロー
それにはこのような理由があるからですね。このようなアドバンテージがあるので、リスクを取って短期間に資産を大きく増やすよりも、元本毀損させることなく長期的に資産増加させる選択をするということです。
大きな金額を投下したくなる
長期投資最大のデメリットは資産増加を実感するまでに非常に時間がかかることです。
・月3.3万円のつみたてNISA
・月1.2万円のiDeCoの掛金拠出
・合計4.5万円の資産運用
このような株式投資をはじめた場合、年間の資産投下額は54万円です。5%で運用できたとすると、2.7万円の含み益を得ることになります。
・年間54万円資産投下して得ることができるのが年間2.7万円(月0.225万円)
この金額は非常に少ないと感じる方が多いということです。
積立投資は複利の力を使って資産増加させる必要があるので、このグラフのように最初は効果を実感しにくいということです。
30代の会社員や公務員であれば、1時間残業すれば、0.225万円は稼げてしまいます。
公務員や会社員にとって、月4.5万円を捻出するというのは簡単ではなく、ある程度の工夫や我慢が必要です。
しかし、その工夫や我慢をして株式投資によって増加させることのできる額が、0.225万円というのは割に合わないと感じるのですね。そこで考えるのが、投下資産を増やすということです。
・長期投資は20年以上続けるとリターンがマイナスになる可能性は極めて低い
・資産投下額が多ければそれだけリターンも増える
このように考えて、資産投下金額をかなり多めに設定する方がおられるということです。
最初は大きな効果を得られなくとも少額からはじめるのがよい
多くの金額を積み立てればそれだけ資産増加の実感を感じることができるのが早まりますが、株式投資をはじめて間もない頃に積立額を増やすことはよい選択では無いですね。
・株式投資は余裕資金でする必要がある
・苦しい金額を積立投資していると、仕事や日常生活に支障をきたす
・少しの値動きにも動揺してしまう
株式投資に慣れないうちに積立額を増やすことはこのようなデメリットがあるからです。最も大きいのは「少しの値動きにも動揺してしまう」ということです。
株式投資において相場が下落基調の時はどれだけ積立投資をしていても資産増加しない時があります。
・月10万円積立投資しているのに先月よりも総資産が減っている
・積立額を増やしたのに資産増加していない
このようなことは頻繁に起こることなのですが、株式投資をはじめたころは頭では理解していても感情が追い付かないということがあるということです。
公務員や会社員にとって、株式投資に投下するお金は苦労して働いて得た給料の一部です。それを投下しているにも関わらず資産が減ってしまっうということに慣れるのは時間がかかるということです。
・長期投資なのだから資産増加しない年があって当たり前
・一時的な含み損を抱えても積立投資を続けていくことができる
このような気持ちを持つことができてはじめて積立額を増やすことがよいということです。
YOHの考え
私は資産運用をはじめる時にはある程度の貯金を持っていましたが、最初は非常に少額から株式投資をはじめることにしました。
・続けることができるかわからない
・値動きに慣れていない
このような感情があったからですね。そこから徐々に積立額を増加させていって今に至るということです。今は給料の内の多くの金額を積立投資に資産投下していますが、株式の値動きによって、気持ちが動揺するということはほとんど無いと言ってよいですね。
周りで株式投資をしている方と比較すると、悠長に構えた投資スタンスです。
そのため、何度かあった上昇相場では、それほど資産増加させることはできていません。しかし、それでよいということです。
・元本毀損しないこと
・気持ちに余裕を持つこと
株式投資においてはこの2つを最も重視しているからですね。そのため、資産増加は緩やかでもよいということです。
・早いうちに多くの額を積み立てた方がよい
・預貯金で多くの金額を保有しておくことは機会損失
このようなことは過去の数字だけ見れば正しいのですが、感情のコントロールは人それぞれということです。
そして、公務員や会社員で月に数十万円という値動きに慣れているという方は非常に稀ということです。
・月に数千円~数万円
・年間十数万円
株式投資をはじめた当初はこれぐらいの値動きでも動揺してしまうのが普通なのですね。そこに慣れていないうちから自分にとって高額を株式投資に捻出するのは気持ちが追い付かないことになるということです。
公務員や会社員にとって、キャッシュフローの基本は働いて得る給与です。しっかりと給与を得るためには、日常生活でなるべくストレス無く生活して、仕事に力を使う必要があります。
そのためには株式投資でストレスや不安を持ってはいけないのですね。ストレスや不安を持たないようにするためには、株式投資の値動きに慣れる必要があります。それまでは、少額投資でよいというのが私の考えです。
ご覧いただきありがとうございました。
長期投資は資産増加を実感するのに時間がかかります。
資産増加を実感できるのは1000万円と言われていますね。