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【明確な意図がある】金融庁としては新NISAをどのように使って欲しいのか

新しいNISA

 新しいNISAの開始まであと3カ月を切りました。

 新しいNISAは人生の金銭的な部分に大きな影響を及ぼすほどの制度です。

 ・年間投資可能枠 360万円

 ・生涯投資可能枠 1,800万円

 これだけの投資可能枠を有効に使うことができれば、人生における金銭的な問題をクリアできるポテンシャルがありますね。

 ・資産1億円以上

 ・富裕層に到達する

 平均的な収入であっても、新しいNISAを上手に使うことができれば、このようなことが十分に可能であるということです。

 そして、新しいNISAをどのように使うのがよいか、ということは金融庁が示しています。

 もっとわかりやすく言えば、金融庁としては新しいNISAをこのように使って欲しい、という意図を明らかにしているということです。

 ・金融庁としては新しいNISAをどのように使って欲しいのか

 ・金融庁の意図通りに新しいNISAを使った方がよいのか

 今回は新しいNISAについて、この2点を中心に触れてみたいと思います。

金融庁としては新しいNISAをどのように使って欲しいのか

 結論から言えば金融庁としては、新しいNISAを「長期の積立投資に使って欲しい」ということです。

 それには、NISA制度が導入された背景が関係しています。

 2014年に現行のNISA制度が導入された背景としては、2つの目的がありました。

 ・家計の安定的な資産形成の支援

 ・成長資金の供給

 この2点を目的として、2014年に導入されることになりました。そして、「家計の安定的な資産形成の支援」に政策目的を絞り込むことを目的として、2018年に導入されたのが、つみたてNISAです。

 というのも、NISA制度は金融庁の意図した使い方をされたとは言い難かったからですね。

 ・富裕層のギャンブル枠

 ・短期投資の一枠

 このような使い方がされるケースが散見されたということです。

 そのために、より積立投資に特化した制度としてつみたてNISAを導入することになりました。

 そして、2018年ごろからの資産形成ブームもあり、この2つのNISA制度は導入当初から口座開設数を年々増加させてきました。

出典 NISA口座開設・利用状況調査結果(2023年6月30日現在)について 日本証券業協会

 このように、右肩上がりに口座開設数が増加している一方で、現行のNISA制度には大きなデメリットがあるのですね。

 それは、期限が設定されているということです。

 ・NISA 投資期間5年 非課税運用期間5年

 ・つみたてNISA 投資期間20年 非課税運用期間20年

 このような時限的措置であったため、2020年度の税制改正大綱で見直しと延長について触れられることとなりました。

 ・人生100年時代にふさわしい家計の安定的な資産形成の支援

 ・少額からの積立・分散投資をさらに促進

 2020年の税制改正大綱では、このような文章が盛り込まれています。

 金融庁としては、この2つを目的として時限措置の現行NISAから新しいNISAへ改正したということです。

 そして、この2つを満たす新しいNISAの使い方というのは、長期の積立投資であることは明らかであるということです。

成長投資枠と積立投資枠

 新しいNISAの大きな特徴として挙げられるのが投資可能枠が2つに分かれていることです。

出典 NISAとは? : 金融庁 
以下の画像も同サイトから引用

 ・成長投資枠 240万円

 ・つみたて投資枠 120万円

 新しいNISAでは年間投資上限額をこの2つとしていますが、成長投資枠というのはあくまでもキャッチアップ枠という位置づけが強いですね。

 給与所得者にとって、収入が年によってバラつきがあるというのは珍しいことではありません。

 ・去年は手取り年収が400万円

 ・今年は手取り年収が800万円

 やや極端な例ですが、このようなことは自営業者だけではなく、給与査定の基準が成果によるウエイトが大きい職種では十分にあり得ます。

 そして、このような年によって収入にバラつきがある場合、投資金額も年によってバラつきが出るのは当然と言ってよいですね。

 また、生活をしていく中で、年年によって支出にバラツキがあるのも自然なことですね。

 ・車を購入した

 ・こどもの大学入学費用を用立てた

 このようなことがある年は、例年よりも支出が多くなるということです。

 そして、新しいNISAの成長投資枠は、その年によるバラつきを埋め合わせるためのキャッチアップ枠として用意されているということです。

 ・基本的には積立投資枠から埋めるようにして欲しい

 ・手取りが多かった年で成長投資枠120万を使っても投資余力があるなら成長投資枠を使って欲しい

 このように、成長投資枠は積立投資枠の余剰分の受け皿(キャッチアップ)として用意されているということです。

 そのため、新しいNISAを金融庁の意図通りに使うのであれば、成長投資枠は毎年無理に使う必要が無く、つみたて可能枠を使い切って、まだ余裕があるのであれば使う、という捉え方でよいということです。

NISAのリーフレットからもその意図は明らか。

YOHの考え

 今回は2024年からはじまる新しいNISAについて、金融庁がどのように使って欲しいと考えているか、について触れてみました。

 ・家計の安定的な資産形成の支援

 ・成長資金の供給

 そもそも、NISA制度はこの2つを目的としてして2014年から導入された制度です。そして、この2つをさらに促進させるために、制度改正されて誕生したのが、2024年からはじまる新しいNISAです。

 そして、金融庁としては、2つの目的を達成するために、新しいNISAを長期の積立投資に使って欲しいということです。

 ・長期

 ・積立

 ・分散

 新しいNISAではこのような投資を心がけて欲しいということですね。

 そして、つみたて投資枠が年間120万円に設定されていることから、月10万円の積立投資を目標に頑張って欲しいと考えているということです。

 ・積立金額 月5万円~10万円

 ・投資期間 15年~30年

 これぐらいを目安として考えているということですね。そして、このような投資をしていれば、将来の金銭的な問題の多くは解決することができるということです。

 これが金融庁が新しいNISAの使い方として、投資家に求めていることだということです。

 しかし、この金融庁が意図している使い方というのが、万人にとって適切であるかと言えば、そうではないですね。

 ・投資期間を15年以上取ることが難しい

 ・資産形成が完了している

 このような投資家であれば、金融庁が意図しているような積立投資以外の使い方をしていく方がよいということです。

 具体的に言えば、年間投資可能枠240万円の成長投資枠と非課税保有限度額が簿価残高方式であることを活用して、個別株などを運用してもよいということです。

 しかし、多くの投資家にとっては、金融庁が意図している使い方をして、短期的にではなく、長期的に資産を増やしていくことが新しいNISAの使い方としては、最も適してると私は考えています。

 ご覧いただきありがとうございました。

 投資期間が長く取れない場合の新しいNISAの使い方については、こちらで記事にしています。

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 YOHの新しいNISAの使い方はこちらで記事にしています。

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 新しいNISAの使い方で大切なことについてはこちらで記事にしています。

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