資産形成と人生経験
資産形成というのは人生において非常に大切で、誰もが取り組む必要のあることです。そして、よく言われるのが、はじめるのは早い方がよいということです。
・時間分散
・リスク分散
早くからはじめた方が良い理由はこの2つによるところが非常に大きいですね。株式投資を例に取ると、投資期間が長ければそれだけ複利効果の恩恵を長く受けることができるでしょうし、資産を大きく減らすような取り組みをしてもリカバリーするだけの十分な時間があるということです。
しかし、若い時から資産形成に軸足を置いて生活してしまうと、お金を使う機会を失うこと繋がります。
・高価なものを購入する
・趣味に散財する
こういったことは資産形成の速度を落としてしまうからですね。特に、会社員や公務員などは若い時ほど給料が低いため、資産形成とお金を使うということを両立させることが難しいのですね。
そして、堅実な人生を歩もうとする方ほど資産形成にお金を使いがちになります。
・若いうちに資産形成していないと将来お金で苦労することになる
・若いうちにお金を使い過ぎることは浪費癖をつけることになる
このような考えから、お金を使うことに幾何かの抵抗を覚えるということです。しかし、人生においては若い時の経験も非常に大切です。
・若い時はお金と経験どちらが大切か
・経験にお金を使うとは
今回はこの2点について考えてみたいと思います。
若い時はお金と経験どちらが大切か
若い時はお金と経験どちらが大切か、ということに対して結論を言えば、「どちらも大切」ということになります。
・若い時に資産形成をはじめることは絶対的有利にマネーゲームを進めることができる
・年を重ねてしまうと、経験できることの選択肢が少なくなっていく
お金と経験にはこのように反発しあう性質があるからですね。順番に触れていきます。
マネーゲームを優位に進めることができる
若い時に資産形成をはじめることの大きな利点は「複利効果」を長く得ることができることにあります。
・月3万円
・運用期間 40年間
・利回り 4%
・投資元本 1,440万円
このような資産運用をした場合、40年後に資産総額は3,540万円になっています。運用益で約2,100万円増加させたことになります。
・月6万円
・運用期間 20年間
・利回り 4%
・投資元本 1,440万円
一方で投資元本を変えずに運用期間を半分の20年間にした場合、資産総額は2,200万円になります。
投資期間が半分になるだけで、運用益が30%ほどになってしまうことがわかります。実際にはこのようなはっきりとした右肩上がりで資産増加していくことはないので、やや極端な例となりますね。しかし、資産増加させることに関しては、投下資産よりも運用期間が大きな影響を与えることがわかります。
そのため、若い時から株式投資などで資産形成していくことは、マネーゲームを優位に進めていくことができるということです。
年を重ねてしまうと、経験できることの選択肢が少なくなっていく
一方で、資産形成というのはどの年齢からでも取り組むことはできますが、経験というのは、若い時にしかできないことが多々あります。
・長期間海外旅行に行く
・真剣にスポーツに打ち込む
こういったことは年齢が上がっていくとともに経験することが難しくなってきます。年齢を重ねるとしがらみも多くなるからですね。
・仕事をしていると長期間休むことはできない
・肉体の衰えによって、思うように身体を動かすことができない
このようなことは30代後半にもなると、誰しもが感じることですね。10代、20代の時にしか経験できないことというのは間違いなくあるということです。
YOHの考え
私は大学を出て働いてから15年以上経ちますが、経験と資産形成どちらを大切にしてきたかと言えば、資産形成の方ではないかと考えています。
20代の頃を振り返ると、生活の中心というのは仕事でした。
・それなりに出世したい
・職場内で一目置かれた存在になりたい
今考えると恥ずかしいですが、このような思いが強かったように思います。そして、同時に株式投資を中心とした資産形成にも積極的に取り組んでいました。そのため、ある程度経験を犠牲にしていたように思います。
・ひとりで海外旅行に行く
・趣味のスポーツにお金をかける
このようなこともしていましたが、どこかブレーキを踏みながら経験していたということです。そういった意味で考えると、もっとお金を使って経験しておけばよかったと感じます。
経験にお金を使う、というのは人それぞれ考え方は異なりますが、大切なことは「自分にとって価値のあるもの」に対してお金を使うことです。
・気乗りしないメンバーで旅行に行く
・周りのみんなが持っているからとりあえず車を購入する
・ストレス発散のために特段欲しくもない衣服やアクセサリーを購入する
このようなことはお金を使ってはいますが、経験にお金を使っているとは言い難いということです。経験がもたらしてくれる最も価値のあることは思い出です。
・こどもが運動会で泣いている姿を見た
・友人と旅行に行って楽しかった
・欲しかった趣味のものを購入して遊ぶことができた
このような思い出というのは、思い出すだけで人生を豊かにしてくれるものです。そして、若い時にこのような思い出を蓄積することは、人生において最も価値のあることにひとつです。
そして、このような経験は年齢を重ねてからお金で購入して取り戻す、ということは難しいのですね。資産形成も非常に大切ですが、経験もまた非常に大切だということです。
・資産増加を考えるあまり、旅行などに一切お金を使わない
・趣味にお金をかけることなく、休日は寝て過ごす
このようなことは資産形成においてはよいかもしれませんが、その時に体験できることを漫然と見送っていることだということです。会社員や公務員の給料では全てのことに対してお金と時間を使って経験をすることはできません。
大切なのは、自分にとって何が大切かを見極めることです。そして、自分の本当に大切だと思える経験に対して、お金を使うことはそれほど難しいことではないと私は考えています。
ご覧いただきありがとうございました。
私の人生観が変わったのは地方都市への出向です。これが無ければ今とは全く違った人生を歩んでいることになりますね。是非読んでいただきたい記事です。
経験と資産形成はどちらも大切ですが、資産形成の基礎は貯金100万円からはじめる必要がありますね。
会社員や公務員にとって、職場で働くということは人生で大きなウェートを占めますが、仕事に捧げ過ぎるのはよいことではないですね。