YOH消防士の資産運用・株式投資

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VT・VTIかの選択よりも大切なこと

全世界株式か全米株式か

 長期のインデックス投資において意見が分かれるのが全世界株式派か全米株式派かということです。

 ・全世界株式・・・VT

 ・全米株式・・・VTI

 資産投下する対象としては、この2つの比較ということになります。どちらもここで触れる必要がないほど有名なETFですね。

 分散性・・・VTの方が優れている

 成長性・・・VTIの方が優れている

 経費率、リターン・・・VTIの方が優れている

 ザックリと比較してしまえばこのようになります。

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出典 ブルームバーグ

 オレンジ色がVT、青色がVTIの直近5年間の値動きとなります。リターンに関してはVTIの方が優れており、値動きに関してはほぼ同じような動き方をしていることがわかります。

 そのため、VTかVTIどちらに資産投下するかを悩まれる方がおられます。しかし、長期投資においてはどちらを選ぶかよりも大切なことがあります。それはアセットアロケーションです。

どちらが長期的に見てよいパフォーマンスを出すかはわからない

 VTやVTIのようなインデックスに連動した値動きをするようなETFというのは、基本的には長期的に資産増加させることを目的に資産投下するものです。

 ・短期的に大きく資産増加させたい

 ・高利回りの配当金が欲しい

 このような目的で資産投下する対象ではないということです。それはVTやVTIの成長性や分配金の利回りを見ても明らかですね。

 過去の成績ではVTIの方がパフォーマンスは優れていますが、今後はどちらのパフォーマンスが優れた成績を残すのかは分かりません。

 そのため、どちらに資産投下した方がより資産増加させることができるのかは誰にもわからないということです。しかし、VTやVTIに長期的に積立投資をしていて資産減少するということは考えにくいですね。

 ・VTの積立投資をしていたら資産減少したが、VTIなら資産が2倍になっていた

 ・VTIの積立投資をしていたら大きく資産減少したが、VTならそうではなかった

 20年以上の長期投資においてこのような状況は考えにくいということですね。これは構成銘柄が似通っているからことからも明らかです。そのため、長期的に見ればVTI、VTどちらに資産投下していても資産増加すると考えることが自然と言ってよいということです。

VT・VTIの選択よりも大切なこと

 VT、VTIどちらを選んでも資産増加する可能性は非常に高く、どちらを選べばよいパフォーマンスが出るかはわからない。それならば、どちらに資産投下するかを悩む必要はそれほど無いということです。

 それよりも、長期投資に大きな影響を与えるのはアセットアロケーションです。アセットアロケーションはと、どの資産クラスにどの程度の比率で資産を配分するか、ということです。

 ポートフォリオと混同されがちですが、内容は違っています。ポートフォリオはアセットアロケーションの過程に基づいて作成される結果です。

 ・株式 50%

 ・現金 50%

 このように自分の資産をどの資産クラスに振り分けるか、というのがアセットアロケーションの作成です。このアセットアロケーション作成の過程に基づいてポートフォリオを作成することになります。

 ・株式50%(全米株式50%、全世界株式50%)

 ・現金50%(普通預金50%、定期預金50%)

 このカッコ内がアセットアロケーションに基づいたポートフォリオになるということです。

 そして、長期投資においての運用パフォーマンスはどの金融商品に資産投下しているかに影響を受けるのではなく、どの資産クラスに資産投下しているかによって大きく影響を受けるということです。

 ※逆に短期投資においてはどの金融商品に資産投下しているかが運用パフォーマンスに大きな影響を与えることになります。

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長期投資においてはVT、VTIのどちらを選ぶかは大切ではない。

YOHの考え

 長期投資において最も大切なことは、自分の資産をどの資産クラスにどの程度配分するかを決めるアセットアロケーションの構築です。

 ・VT80%、VTI20%のポートフォリオにしよう

 このようなことはそれほど大切ではないということです。それよりも資産クラスの配分をきちっと決めることが運用パフォーマンスは上がるということです。これは考えてみれば当たり前と言ってよいですね。

 株式を例に考えてみれば、ポートフォリオで資産クラスの一部である株式の中のVT、VTIの割合を細かに調整するよりも、アセットアロケーションを調整して株式全体の割合を調整した方が運用パフォーマンスに与える影響が大きいということです。

 そのため、アセットアロケーションで株式の割合を決めてしまえば、VT、VTIの選択で悩む必要はそれほど無いということです。それよりも、アセットアロケーションの株式割合を維持することの方が運用パフォーマンスに与える影響は大きくなるということです。

 VTやVTIは長期的に資産投下していれば資産増加させてくれることはほぼ間違いないと言ってよい金融商品です。そして、どちらにも一長一短があり未来のパフォーマンスは分かりません。現時点でどちらを選べばよいかは誰にもわからないということです。

 資産運用で大切なことは自分でコントロールできる部分をしっかりとコントロールすることです。株式のパフォーマンスはコントロールできませんが自分で構築するアセットアロケーションはコントロールしやすいのですね。

 それならば、長期投資においてはVT、VTIの選択よりもアセットアロケーションのコントロールが大切だと私は考えています。ご覧いただきありがとうございました。

 アセットアロケーションはノーセールで調整を行う方法が楽ですね。

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