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長期のインデックス投資は必勝法ではない

長期のインデックス投資について

 株式投資の必勝法のひとつとして言われているのが長期のインデックス投資です。

 ・長期的に右肩上がりの優良なベンチマーク

 ・20年以上の長期間

 ・ドルコスト平均法でコツコツと積立

 この3つを合わせた株式投資をすることで、長期的に見れば非常に高い確率で資産を増やすことができるという投資手法です。長期投資家には非常にもてはやされている長期のインデックス投資ですが、万人におすすめできる投資手法ではないですね。

 万人におすすめできない最大の理由は「資産増加に時間がかかる」ということです。

 ・毎月4万円(年48万円)

 ・10年間

 ・年利4%

 この場合、10年後の資産は590万円になっています。投資元本が480万円、運用益が110万円です。投資期間の10年間は資産が右肩上がりに増加するわけではありません。

 ・暴落

 ・含み損

 ・積み立てても資産増加しない

 このようなことに10年間耐えて得ることができるのが110万円ということです。感じ方は人それぞれでしょうが、割に合わないと感じる方は少なくないですね。しかし、長期のインデックス投資は期間を長く取れば取るほど受ける恩恵が大きくなります。

 同様の条件で投資期間を20年取った場合、資産は1,460万円になります。投資元本が960万円、運用益が500万円です。

 さらに、長くして運用期間を30年とした場合、資産は2770万円になります。投資元本は1440万、運用益が1330万円です。

出典 楽天証券

 このようになるのは、インデックス投資は投資期間を長く取れば取るほど 複利の力によって指数関数的に資産が増加していく特徴があるからですね。

 そのため、インデックス投資で資産増加の恩恵を受けるには投資期間が10年では短すぎるということです。

長期のインデックス投資は続けることが難しい

 投資期間を長く取れば資産増加させる可能性が非常に高い長期のインデックス投資ですが、再現性というのは非常に低いと私は考えています。

 ・優良なベンチマークを対象としている金融商品を見つける

 ・20年以上毎月一定額を入金

 これをすることができる方というのは非常に限られているからですね。ズバリ言ってしまえば、ある程度生活資金に余裕のある方でないとすることができないということです。

優良なベンチマークを対象としている金融商品に資産投下することが難しい

 長期のインデックス投資を続けることが難しい理由のひとつ目として「優良なベンチマークを対象としている金融商品に資産投下することが難しい」ということが挙げられます。

 長期投資に向いている金融商品を見つけることが難しいわけではありません。インターネットが発達し、良質な情報に簡単に触れることができるような現環境化におあいては、「長期的に右肩上がりのベンチマークに連動する金融商品」を見つけることはそれほど難しいことではありません。

 長期的に右肩上がりのベンチマークに連動する金融商品を知っていても、それに資産投下することが難しいということです。

 投資信託を例に挙げると、日本で購入できる投資信託は5,000本以上ありますが、その中で長期のインデックス投資に向いている投資信託は50本ほどしかありません。販売されている投資信託の99%が長期投資には不向きだということです。

 ・短期的にリターン得ることを目的としている

 ・毎月決まった分配金がある

 ・償還期限が設定されている

 このような投資信託の商品設計が悪いわけではありません。しかし、基本的に長期投資には不向きであるということです。そして、長期的に資産増加させたいと思いつつもこのような長期投資に不向きな投資信託に資産投下している方は少なくないのですね。

 ・派手に宣伝されている

 ・みんなが購入している

 ・保険外交員が勧めている

 ・その投資信託で短期的に資産増加させている人がいる

 このような理由から、長期投資に不向きな投資信託を購入している方が多いということです。

出典 日本経済

20年以上毎月一定額を入金

 長期のインデックス投資を続けることが難しい理由のふたつ目として「20年以上毎月一定額を入金する」ということが挙げられます。

 ・手取りの給料で生活がカツカツ

 ・生活費の1年分以下の貯金しかない

 このような状況下では株式投資どころではないということです。そして、長期投資をはじめたころには資産投下する余裕があっても、人生のフェーズによってはお金が足りなくなる場面があるということです。

 ・こどもの進学費用

 ・給料が下がった

 ・マイホームを購入した

 人生において年間の支出が一定であるということはなく、大きくお金がかかる場面というのは必ず訪れます。その際に投資を継続できなくなることがあるということです。

 ・今年からはこどもの学費で生活がカツカツ

 ・給料が下がってローン返済が苦しい

 このような状況下では、資産運用よりも生活を継続することが優先されることは間違いありません。しかし、長期投資をするならば、このような事態を想定しておく必要があるということです。

 ・生活費と毎月貯蓄をしても余るお金がある

 ・何かあっても1年以上生活できるだけの貯蓄がある

 このような状況でないと、長期投資を続けることは非常に難しいのですね。そして、このような状況を20年以上継続させることができる方は非常に少ないということです。

資産増加のルートは示されているが誰もが行くことができない。みんな近道したがるということ。

YOHの考え

 私自身は長期のインデックス投資を資産運用のコアに据えています。そして、これほどパフォーマンスに優れた資産運用方法は無いと考えています。しかし、誰しもにおすすめできるわけでは無いですね。

 ・成果を感じるのに時間がかかる(少なくとも10年)

 ・誰もが継続できるわけではない

 この2つの理由から、誰しもにおすすめできないということです。多くの人が株式投資に求めていることは「短期間で大きく資産増加させる」ことです。20年以上かけて資産を増やすことではないということです。

 近年のレバレッジ系金融商品の人気を見ても、それは口に出して言ってもよいですね。しかし、万能な金融商品というのは存在しません。短期間で、リスクなく資産増加させることができる金融商品は存在しないということです。

 ・長期的な月々の入金

 ・時間

 長期のインデックス投資を選択したのであれば、このようなものを覚悟する必要があるということです。そして、その結果がどうなるかは分かりません。

 ・20年後に元本毀損していた

 ・20年後に資産増加していたが、差し出した元本と時間を考えると割に合わない

 このようなことは往々にして起こるということです。そのため、長期のインデックス投資は決して必勝法ではないということです。

 ・はじめることは簡単

 ・上昇局面で続けることも簡単

 ・金銭的に余裕がある時に続けることも簡単

 ・下落局面で続けることは苦痛を伴う

 ・金銭的に余裕がない時は続けることができない

 長期のインデックス投資とはこのような投資手法だということです。ご覧いただきありがとうございました。

 今のようなボラティリティが大きい相場でインデックス投資家がすることは決まっています。

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