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つみたてNISAとiDeCoどちらを先に選べばよいか

つみたてNISAとiDeCo

 公務員や会社員にとって、株式投資で最も最初にすべきことは非課税枠を使い切ることです。これは、長期投資家だけではなく、短期売買で資産形成しようとしている方にも当てはまることですね。

 理由は、株式の利回りよりも税金を減らすことの方がコントロールしやすいからですね。そのため、つみたてNISAとiDeCoを満額積み立てすることから資産運用をはじめることが、最も理にかなっていると言えますね。

 しかし、公務員世帯でつみたてNISAとiDeCoを両方満額利用するには、月4.5万円、年間54万円が必要です。資産運用の書籍やSNSなどを見ていると、両方することを推奨していますが、公務員世帯で年間54万円を資産運用に捻出することは簡単ではありません。

 そのため、資金に余裕がない間はどちらか一方を選択することになります。今回は、公務員や会社員がつみたてNISAとiDeCoの特徴を踏まえて、どちらからはじめればいいかを考えています。

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出典 中国銀行

iDeCoの特徴

 ・20歳から65歳まで加入できる(2022年5月から)

 ・60歳になるまで引き出すことができない(受給開始は60~75歳)

 ・投資対象は株式やREIT、定期預金など(金融機関によって異なる)

 ・掛金は公務員は1.2万円/月、会社員は1.2~2.3万円/月

 ・運用益は非課税

 ・所得控除、退職控除の利用が可能

 ・毎月一定額を積立て(最低額1,000円)

 主なiDeCoの特徴はこのようになっています。最も大きいのは所得控除と退職控除が受けられる税制優遇ですね。

 ・1.2万円(月の掛金)×12カ月×(所得税率20%+住民税率10%)=4.32万円

 年収650万円、課税所得330万円の公務員の場合、年間4.32万円の税制優遇が受けられることになります。30年間iDeCoをすると、129.6万円の税制優遇になるということですね。(非常にザックリとした計算です)

 また、退職控除を使うことにより、長期間積み立てたiDeCoを税制優遇を利用して受け取ることができます。

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 公務員で30年間iDeCoをした場合、掛金の総額は432万円になります。月々1.2万円の積み立てで30年後に1,500万円を超えるには、年利7%で運用を続ける必要があることを考えると、退職控除以上の金額になることはないと考えておいてよいですね。

 そして、この退職控除はiDeCoのデメリットにもなるのですね。

 ・職場の退職金が多い場合、同時期に受け取ると退職控除を使い切れない

 ・年金受取にすると、受取手数料や社会保険料が高くなる

 このようなことを頭に入れておく必要があるということです。

つみたてNISAの特徴

 ・20歳から加入可能

 ・運用期間は20年

 ・掛金は最大年間40万円(0円~40万円)、期間内で最大800万円

 ・掛金は年区切り

 ・運用益は非課税

 ・投資対象は金融庁が厳選した投資信託とETF

 ・取り崩しは任意のタイミングで可能

 つみたてNISAの特徴は主にこのようになりますね。最大のメリットは資金拘束されないということですね。

 ・収入減

 ・教育資金などのまとまった資金

 いざとなれば、このようなことに使うことができるということです。また、出口戦略を考える必要がそれほどないことも大きなメリットですね。

 しかし、考え方によっては、資金拘束されないことはデメリットにもなるということです。

 ・預貯金感覚で引き出す

 ・浪費のために引き出す

 資金拘束していないため、このようなことになることも頭に入れておく必要がありますね。

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出典 SMBC日興証券

YOHの考え

 iDeCoとつみたてNISAとにはそれぞれメリットとデメリットがあります。そのため、どちらから先に選べばよいかは一概には言えません。個々の世帯の状況によって異なるということですね。

 ・所得控除と退職控除の恩恵が大きければiDeCoからはじめることがよい

 ・退職金が高額な方や資金拘束を大きなデメリットと感じる方は、つみたてNISAからはじめた方がよい

 両方の特性を踏まえた結果、私はこのように考えています。

 両方使うことが望ましいのですが、年収650万円でも妻は専業主婦、こどもが小さいなどの公務員世帯では可処分所得は多くありません。そのため、両方を満額することは配偶者の協力が必要不可欠です。

 つみたてNISAとiDeCoは資産運用の入口といってよい制度です。これに夫婦で触れることによって、夫婦で資産運用にどれだけ向き合えるかがわかるということです。

 ・自分で資料請求をする

 ・証券口座を開設する

 ・資産投下する金融商品を選ぶ

 ・税制優遇の理解

 これだけのことをするには非常に手間と時間がかかります。そのため、証券口座開設の段階で躓いてしまう夫婦も少なからずおられるということです。(銀行などでする場合は別ですね。全てお任せですることができます)

 つみたてNISAとiDeCoのどちらをするかを考えることは大切ですが、最も大切なことは、まずは使ってみることです。

 ・使った結果、性に合わない

 ・使ってみたけど、必要無いと感じた

 このように感じて制度を使わないことも素晴らしい判断ということです。しかし、制度を理解しないまま使わないのは、もったいないと感じてしまいます。

 つみたてNISAとiDeCoのどちらを使うかを考えている時点で、よい資産形成の第一歩を踏み出せているということだと、私は考えています。ご覧いただきありがとうございました。

 公務員や会社員世帯の資産形成の最初の目標は1,000万円です。

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