YOH消防士の資産運用・株式投資

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消防学校と初任科教育について

環境変化の時期

 4月は環境が変わるという方が非常に多いですね。

 ・幼稚園から小学校へ

 ・大学生から社会人へ

 ・新しい職場で働く

 このようにこどもから大人まで含めた多くの方が昨年とは違った環境下に身を置くことになります。私自身が人生で最も変化があったのは、大学生から社会人として働きはじめた時ですね。

 ・組織に属する

 ・働いて給料をもらう

 ・税金を納める

 大学生から社会人になるとは、このようなことをすることになります。一般的な民間企業であれば、数日から数週間のオリエンテーションを受けて各職場へ配属されることがスタンダードですが、消防組織ではそれが大きく異なっています。

 消防学校という、民間企業のオリエンテーションと比較しても非常に異質な環境に身を置くことになります。

 消防官に採用された職員は、消防学校に入校して初任科教育を受けることになります。消防官の採用試験に合格したからといって、いきなり消火活動や救急活動ができるわけではないからですね。

 今回は、消防学校と初任科教育について触れてみたいと思います。

消防学校

 消防学校は消防職員や消防団員を育成する学校です。学校と名前が付いていますが、学校教育法に定める教育機関ではなく、消防法に基づく施設という位置づけです。

 ・道府県消防学校

 ・政令指定都市消防学校

 消防学校は主にこの2つに分かれています。兵庫県を例にすると政令指定都市の神戸市は市独自で消防学校を保有しています。そのため、神戸市の消防学校に入校するのは、神戸市の消防官だけになります。

 一方で、兵庫県も消防学校を保有しています。そこには、神戸市以外の市町村(姫路市、加古川市、伊丹市、西宮市など)の消防官が入校することになります。そして、消防学校では様々な教育課程があります。

 ・初任科教育課程

 ・救急課程

 ・警防課程

 ・予防課程

 ・火災調査課程

 ・救急救命士課程

 ・消防団教育課程

 このような様々な教育課程があり、消防官として採用された方が最初に受ける教育課程が任科教育課程になります。

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出典 山梨県消防学校

初任科教育

 消防官として採用されて消防学校に入校した場合、初任科教育で様々なことを学習します。初任科教育の期間は6カ月です。

 ・基礎教育・・・消防法や消防制度(80~90時間)

 ・実務教育・・・消防設備や安全管理、火災防御(220~250時間)

 ・実科訓練・・・訓練礼式や消防活動訓練、器具取扱訓練(350~400時間)

 ・その他・・・所属研修や行事参加など(130~150時間)

 学習する内容は主にこの4つに分かれています。一般的な印象で最も強いのは実科訓練ですね。

 ・整列してランニング

 ・筋力トレーニング

 ・防火着を着て消火訓練

 ・ロープ渡過

 このようなことは全て実科訓練のプログラムで行うということです。そして、初任科教育の間は寮生活となります。

 ・月曜日~金曜日まで消防学校寮で集団生活

 ・土日は帰宅して、月曜日に帰寮する

 このような形で初任科教育を受けることになります。そして、各教育の単元が終了すれば効果測定(テスト)があります。

 ・基礎教育、実務教育・・・ペーパーテスト

 ・実科訓練・・・実技テスト

 このような効果測定が各単元ごとにあり、点数化されて順位をつける仕組みになっています。点数が悪ければ追試を受けて一定の点数を取る必要があります。そのように、初任科教育を受けて一定の知識や技術を有した消防官が各市町村に配属されることになるのですね。

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消防学校はよく考えられた教育プログラムを組んでいる。

YOHの考え

 初任科教育は消防官になって多くのことを学習する場所です。そして、そこでの成績というのは非常に大きな意味を持ちます。

 ・消防法

 ・消防活動

 このようなことを大学などで専門的に学んでいるという人は非常に稀で、多くの人は消防学校に入校してはじめて学習することになります。そのため、誰しもが同じスタートラインから学びはじめるということです。

 そんな状況で消防学校で優秀な成績を取ることは、今後の消防生活において大きなアドバンテージとなるということです。また、消防学校入校中は仮採用期間となります。

 ・懲戒処分の対象

 ・公務員の信用失墜行為

 このようなことをした場合、懲戒免職になることも十分に考えられます。そのため、消防学校入校中はとにかく頑張って学習して訓練をする必要があります。しかし、必要以上に頑張ることはしなくてもよいというのが私の考えです。

 私が初任科教育のために消防学校に入校したのは10年以上前ですが、入校時に非常に居心地の悪さを感じたことを今でも覚えています。

 ・消防官になることがこどもの頃からの夢

 ・消防官になるために就職浪人した

 ・消防学校で1番になる

 入校した方は200名近くいましたが、話をするとこのような方が非常に多かったからですね。私は給料体系や仕事内容に魅力を感じて、いくつかの候補の中から消防組織に就職することを選んだのですが、そういった方はマイノリティだったのですね。

 多くの方が消防組織で働くことが第一だと考えていたということです。ここに非常に居心地の悪さを覚えたということです。そして、そのような違和感は現在の職場でも少なからずありますね。

 ・組織のために働くから残業は当たり前

 ・組織のために働くから休みの日に研修に行くのは当たり前

 ・組織のために昇任試験を受けるのは当たり前

 このような考えを持った方がマジョリティというのが消防組織です。これは悪いことではありません。消防組織で働くには必要な考えです。しかし、度を越してこのような考え方を持つ必要はないですね。

 ・自分の生活をよりよくするため

 ・自分と家族のため

 ・自分の時間を大切にするため

 このようなことのために働くことが本質的です。これは、市民のために働く消防官であっても同様です。自分の生活が安定しているからこそ、助けを求めている人に対してしっかりと手を差し伸べることができるのですね。

 消防学校や初任科教育ではこのようなことを学習することはできません。消防の基礎を学びますが、それをどのように感じて仕事に活かすかはそれぞれの考え方や捉え方によって異なるのということです。

 初任科教育は貴重な体験ですが、消防の仕事が全てではありません。仕事に注力するためには、自分が豊かになる必要がある。私はこのように考えています。ご覧いただきありがとうございました。

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