YOH消防士の資産運用・株式投資

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証券口座を休眠口座にしないために抑えておくべき2つのポイント

休眠口座が多い

 資産運用には様々な種類がありますが、最もとっつきやすいものは株式投資です。

 ・新規参入のハードルが極めて低い

 ・少額からはじめることができる

 ・書籍やネットで情報を得やすい

 ・国からの後押しがある(NISA制度・iDeCo)

 株式投資にはこのような特徴があることから、最も手軽に資産運用をすることができるということです。しかし、はじめてから続けている方が多いかと言えばそうではありません。

出典 

資産運用もニューノーマル? ロボアドへの期待と課題(1/2 ページ) - ITmedia ビジネスオンライン

 証券口座を開設した全ての人が株式投資をして順調に資産形成できているわけではないということです。上の図の棒グラフは証券口座の開設数、線グラフは有残口座比率(口座に残高がある比率)を表しています。

 ・口座開設数は右肩上がり

 ・有残口座比率は右肩下がり

 このようになっていることから、証券口座を開設したものの、運用を全くしていない休眠口座が増加しているということです。口座開設数だけが増加して、証券口座を使っている方の人数は思ったほど伸びていないことがわかります。

出典 金融庁 2020年のNISA口座の利用状況

 そして、2020年のNISA口座の利用状況を確認すると、開設口座の半数以上である578万口座の利用状況が0円となっています。

 一方で、100万円以上の利用ができている口座が196万口座ほどなので、口座を開設した多くの投資家がNISA制度を十分に使うことができていないことがわかります。

 ・証券口座とNISA口座を開設したものの、短期間で含み損が出たので株式投資をやめた

 ・儲かると聞いてはじめたのに、含み損が出たので口座利用しなくなった

 証券口座を使っている方には、このような方が多いということです。これは非常にもったいないですね。

 ・株式投資に取り組もうと証券口座を開設した

 ・証券口座を開設してNISA口座を開設する手続きをした

 自分で考え手間をかけてこのようなハードルを越えたにも関わらず、その努力が資産形成に繋がっていないということです。

 このように最初のハードルを越えたにも関わらず、証券口座を使って資産形成が出来ない方の多くは抑えておくべきポイントを抑えられていないことが多いということです。

 ・自分の証券口座を休眠口座にしないために抑えておくべき2つのポイント

 今回はこの点について考えてみたいと思います。

自分の証券口座を休眠口座にしないために抑えておくべき2つのポイント

 自分の証券口座を休眠口座にしてしまう最も大きな理由は、耐えられないような含み損が出てしまっていることです。

 ・含み益が順調に出ている

 ・思ったような利回りで運用ができている

 このような状況であれば、株式投資を辞める理由が無く、証券口座を使わないようになる、ということはありません。また、含み益が出ていなくとも、自分の思ったとおりの成果を出せていれば、証券口座を使い続けようと考える方は少なくありません。

 そのように考えると、自分の口座を休眠口座にしてしまう最も大きな理由は「思ったような成果を出すことができていない」ということです。そのようにならないために押さえておくべきポイントは2つあります。

 ・自分が理解している金融商品だけに資産投下する

 ・少なくとも10年間の長期的なスパンで成果を出すことを考える

 自分の証券口座を休眠口座にしないために抑えておくべきポイントはこの2つです。順番に詳しく触れていきます。

自分が理解している金融商品だけに資産投下する

 自分の証券口座を休眠口座にしないために抑えておくべきポイントのひとつ目は「自分が理解している金融商品だけに資産投下する」ということです。

 ・どのような指数をベンチマークとしているか

 ・ベンチマークとしている指数は過去にどのようなパフォーマンスを出しているか

 ・類似商品と比較してどのような点が優れているか

 ・手数料は類似商品と比較して適切か、手数料の内訳はどのようになっていか

 投資信託やETFに資産投下する場合、最低でもこのような事柄は確認しておく必要があります。そして、その金融商品に資産投下した場合、自分の資産がどのような動きをするのかを考える必要があります。

 ・ランキング1位になっている

 ・インフルエンサーがおすすめしている

 ・話題になっている

 このようなことだけで、よくわからない金融商品に資産投下すると、自分が思っているようなパフォーマンスを出すことはできないということです。

 ・たまたま成績のよかった年のパフォーマンスが毎年続くように思っている

 ・数年間だけのよいパフォーマンスだけしか見ていない

 自分が理解していない金融商品に資産投下する時は、このような良い面だけを見てしまいがちです。理解するということは、良い面と悪い面の両方を見る必要があるということです。

少なくとも10年間の長期的なスパンで成果を出すことを考える

  自分の証券口座を休眠口座にしないために抑えておくべきポイントの2つ目は「少なくとも10年間の長期的なスパンで成果を出すことを考える」ということです。

 全ての金融商品に共通することですが、毎年のように成長を続けて含み益を出すということは不可能です。

 ・含み損が出る年もある

 ・含み益が出る年もある

 どのような金融商品であってもこのようなことは当たり前だということです。しかし、長期的に見て含み益を出す確率が極めて高い金融商品というのは存在します。

 ・優良な指数をベンチマークとしている

 ・そのベンチマークは過去を見ても成長し続けている

 ・他の金融商品と比較してランニングコストが優れている

 このような特徴を全て押さえている金融商品は、長期的に見て含み益を出すことが極めて高いということです。

出典 Googleファイナンス VOO

 例をひとつ挙げるとするならば、S&P500をベンチマークとしているVOOですね。

 ・ベンチマークは米国の厳選された企業500社

 ・チャートはきれいな右肩上がり

 ・経費率は0.03%

 VOOにはこのような特徴があり、長期的に見て含み益を出すことが極めて高い金融商品の特性全てを兼ね備えています。しかし、VOOでも全ての年においてプラスのパフォーマンスを出しているわけではありません。

出典 Googleファイナンス VOO

 これは今年に入ってからのVOOのチャートですがきれいな右肩下がりです。おそらく今年はここから巻き返すことなくマイナス成長で終える年になります。このように、長期的に見て含み益を出す確率が極めて高い金融商品でもマイナス成長の年というのはありふれているということです。

 ・単年で見れば10%以上のマイナスのパフォーマンスを出すことは当たり前

 ・長期的に見ればプラスのパフォーマンスを出す可能性が高い

 しかし、ここを理解していなければ、毎年のように含み益が出ないことに不満を感じて、証券口座を使わないようになってしまうということです。そして、長期的というのは、少なくとも10年は見ておく必要があるということです。

資産運用では証券口座は眠らせることなく働き続けてもらう必要がある。

YOHの考え

 資産形成で最も取り組みやすいのは株式投資などの証券口座を使った資産形成ですが、証券口座を使わずに休眠口座としている方は少なくありません。

 これは非常にもったいないことですね。せっかく証券口座を開設するという資産形成への前向きな一歩を踏み出したにも関わらず、それを活かすことができていないからですね。

 自分の証券口座を休眠口座にしないために抑えておくべきポイントは2つあります。

 ・自分が理解している金融商品だけに資産投下する

 ・少なくとも10年間の長期的なスパンで成果を出すことを考える

 この2つを抑えておく必要があるということです。そして、この2つを守っていれば、証券口座を休眠口座にするという可能性は極めて低くなります。含み益が出る可能性が非常に高いからですね。しかし、含み益が出ると言っても、10万円が1,000万円になるというようなことではありません。

 ・年間100万円ずつ投下したお金が10年間で1,500万円になる

 かなり上手くいったとしてもこのような含み益だということです。株式投資において、長期的なスパンで成果を出すということはこのような資産形成方法だということです。

 もちろん、少ない元手を短期間に大きくする投資手法や金融商品も存在します。そして、そのような金融商品に資産投下することは悪いことではありません。しかし、その金融商品や投資手法の特性をよく理解しておく必要があります。

出典 SBI証券 ダブル・スコープ

 そのような理解がないまま、その場の安易な情報に踊らされてしまうと、最近話題になったダブル・スコープのような株式に飛びついてしまうことになるということです。

 ・もう株式投資はしない

 ・株式投資には金輪際関わらない

 一時的な大きな感情の乱れがあるのでしょうが、ダブル・スコープで大きく損をした方でこのように考えている方は少なくないですね。

 株式投資に必勝法はありませんが、勝つ可能性を上げる最も確実な方法は相場に留まり続けることです。そのためには、自分の証券口座を休眠口座にすることは最もやってはいけないことのひとつです。

 どのような投資手法や金融商品を選択するかは人それぞれですが、大切なポイントというのは同じです。証券口座を使って資産形成するためには、証券口座を眠らせないようにすることが大切だと私は考えています。

 ご覧いただきありがとうございました。

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