2023年の資産増加
2023年も残すところ1カ月と少しとなりましたが、株式投資をされている方にとっては、良い年になったと考えておられる方が多いのではないでしょうか。
このように、主要なチャートを確認すると、多少の増減はあるものの、概ね右肩上がりで推移しており、パフォーマンスも大きなプラスをたたき出しています。
そして、米国株に投資している方にとっては、円安も資産増加にとっては非常に追い風となりました。
2023年1月に1ドル130円ほどだったのが、現在、ドル円の為替状況は1ドル150円を超えており、近年で最も円安が進行しています。
そのため、米国株式はパフォーマンスに関係なく1.2倍ほどの価値になっているということです。
このような状況を受けて、資産額が過去最高を更新している投資家も多いですね。
・資産額が3,000万円を超えた
・純富裕層に到達した
このような資産保有状況に大きな変化を及ぼしているということです。
しかし、このような好調な時にこそ気を付けなければならないことがあると私は考えています。
・資産形成が順調な時に気を付けておきたいこと
・資産形成において大切なこと
今回は資産形成が順調な時に気を付けたいことについて、この2点を中心に触れてみたいと思います。
資産形成が順調な時に気を付けておきたいこと
資産形成が順調な時に気を付けておきたいことは以下の2つです。
・現在の資産額はただの数字に過ぎない
・長期的な利回りは収束していく
この2つについて順番に触れていきます。
現在の資産額はただの数字に過ぎない
資産形成が順調な時に気を付けておきたいことのひとつ目は「現在の資産額はただの数字に過ぎない」ということです。
証券口座や家計簿アプリの資産額と実際の資産保有状況というのは、厳密に考えると別だということです。
・含み益については受け取り時に20.315%が課税される
・為替の影響によって数週間で10~20%減少することも珍しくはない
このようなことが考えられるからですね。
そのため、証券口座や家計簿アプリの資産額というのは、あくまでも大体の資産額を現したただの数字で実態とは異なると考えておく必要があるということです。
長期的な利回りは収束していく
資産形成が順調な時に気を付けておきたいことの2つ目は「長期的な利回りは収束していく」ということです。
先にも触れましたが、2,023年の主要な指数は大きくプラスのパフォーマンスを出しています。
しかし、このパフォーマンスが来年、再来年と継続するかと言えば、そうとは限らないということです。
仮にこれだけのパフォーマンスが10年連続で継続するとなれば、資産額はとんでもないことになります。
例えば2023年のS&P500は13.24%指数として上昇しています。
・月5万円(年間60万円)の積立
・投資元本1,800万円
・運用期間30年
このようなケースで2023年と同じ13.24%のパフォーマンスが30年間続けば、資産額は2億3,000万円になります。
このようなパフォーマンスは過去の数字を見返しても考えにくいということですね。
・過去30年の米国株式のパフォーマンスは年平均8%
・保守的に見積もって、これからのパフォーマンスは年平均4~5%
これぐらいで収束すると考えておく必要があるということです。
そして、2023年のパフォーマンスが良かったことを考えると、どこかの年で停滞したり、マイナスのパフォーマンスを向かえたりことは避けられないということです。
YOHの考え
今回は資産形成が順調な時に気を付けたいことについて触れてみました。
・現在の資産額はただの数字に過ぎない
・長期的な利回りは収束していく
資産形成が順調な時に気を付けておきたいことはこの2つですね。
この2つのことは長期投資をしているのであれば、当たり前です。
しかし、自分の予想を上回るような資産形成ができていれば、その当たり前の考えを疎かにしてしまうことが往々にしてあるということです。
私自身も2023年は大きく資産を増加させることができましたが、これが継続していくと考えないようにしています。
・短期間で資産額が20~30%減ることは十分に考えられる
・大きく減れば50%ほどは資産額が減少する
このように考えて資産形成と向き合っています。
資産が減って当たり前とは思っていませんが、今年のような資産増加は明らかに異常で、数十年に一度のことだと考えています。
最も危険なのは、このパフォーマンスが普通だと認識してしまうことですね。
・投資をすれば必ず資産が増える
・少しの含み損であれば簡単に取り戻すことができる
このように考えることだけはしてはいけないということです。
多くの人にとって資産形成というのは地味で面白味のないものを継続していくことです。
・長期の積立投資
・節約
この2本柱でコツコツと少しずつ資産を増やしていくことが、結果的にはよいことになるケースが多いということです。
今年の資産増加を喜びつつも、慢心せず基本に忠実に資産形成してくことが大切だと私は考えています。
ご覧いただきありがとうございました。
資産形成には4つの要素が欠かせません。長期・積立・分散とあとひとつですね。
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