長期投資のデメリット
新NISAが開始されて5カ月が経過しましたが、その中でも大きな注目を浴びているのが長期投資です。
・投資にかける時間が少なくてすむ
・超長期的に続ければ含み益を出す可能性が高い
・優良な金融商品がネット証券で手軽に購入することができる
このような理由から、若い世代を中心に人気が高まっているということです。
しかし、長期投資には大きなデメリットも存在します。そのひとつとして挙げられるのが、資産増加を実感しにくいということです。
長期投資というのは、購入している金融商品がベンチマークとしている指数によって異なりますが、S&P500であれば、パフォーマンスが優れている時でも年利10~20%、平均的な年であれば年利4~5%ほどに落ち着きます。
そのため、投資元本が小さければ、長期投資による含み益を実感しにくいということです。
私自身の感覚になりますが、長期投資において含み益の実感が出るのは積立金額が1,000万円を超えてからだと思っています。
・含み益を感じるのが積立金額1,000万円である理由
今回は長期投資についてこの点を中心に触れてみたいと思います。
含み益を感じるのが積立金額1,000万円である理由
含み益を感じるのが積立金額1,000万円である理由として挙げられるのは、日々のリスク資産の値動きが投資をしている実感を感じるような金額になるからです。
具体的に言えば、S&P500の保有金額が1,000万円になれば、日々のリスク資産の値動きは大きい時で数万円ほどになります。
これは、2019年から2023年末までのS&P500の日々の成長率をグラフにしたものですが、大部分の日が+1%から-1%に収まっていることがわかります。
実際に平均を出してみると、取引のあった1259日の平均は+0.06%となっています。
そのため、S&P500に投資をしていれば、長期的に見て日に0.06%ほど資産が増加していくということです。
・10万円であれば60円
・100万円であれば600円
・1,000万円であれば6,000円
投資元本の大きさによって、これぐらい増加していくいうことです。
そして、平均的なサラリーマンであれば、日々6,000円資産が増加するというのは小さなことではないということです。
YOHの考え
今回は積立投資で含み益が感じることができる金額について考えてみました。
私自身は積立投資で含み益を実感することができる金額は1,000万円からだと考えています。
これは、株式投資というアトラクションを楽しむための入場料と考えてよいですね。
もちろん、株式投資は少ない金額でも十分に楽しむことは可能です。
しかし、面白いアトラクションを体験したいのであれば、より多くの入場料を持っておいた方がよいということです。
そして、株式投資と遊園地の入場料で異なる点は、株式投資は上手く行けば入場料を払うことなくアトラクションを楽しむことができるということです。
そのアトラクションを楽しむことができる金額が積立金額を1,000万円を保有しておくということだということです。
平均的な収入のサラリーマンにとって、日に6,000円を作り出すことは簡単なことではありません。
・決められた出社時間に仕事を始める
・9時から17時まで真面目に働く
このようなことをして、得られる金額は1万円~2万円です。
このようなことから考えると、6,000円という金額は非常に大きな金額であるということです。
しかし、積立金額が1,000万円あれば、それだけの金額の増加が日々見込めるいうことです。
直近5年間のS&P500の日々の成長率を見て分かるとおり、マイナス成長とプラス成長の日はほぼ同じだけあります。
そして、プラス成長率とマイナス成長率も目に見えるような差はありません。
その中で、プラス成長の日数とプラス成長率が若干上回っている結果として、日々の成長率が0.06%になっているということです。
そして、0.06%の成長率が日々見込めるS&P500を1,000万円保有していれば、日に6,000円の資産増加が見込めるということです。
それが、資産運用の含み益を感じることができる入場料だと私は考えています。
ご覧いただきありがとうございました。
長期投資における最大のメリットは複利効果で資産を増やすことにあります。
インデックス投資は資産を効率よく増やす投資手法ですが、資産を最大化できる投資手法ではありません。
株式投資で平均以上のリターンを得ることは難しいことではありません。アクティブファンドやレバレッジは不必要です。