株式投資のリターンはパーセンテージ
株式投資の利益は基本的にパーセンテージで表されることが一般的です。
・年間100万円の収益を得ることができる
・月10万円ずつ元本が増えていく
このような表現というのは、株式投資の利益の大きさや効率を表すのに適切ではないということです。
・元手100万円で年間100万円の利益
・元手10億円で年間100万円の利益
この2つの場合、年間100万円の利益が発生していることは同じですが、株式投資のリターンの意味合いは全く違ってくるからですね。
年間100万円の利益を出せているというだけでは、その株式投資が効率よく行うことができているかどうかは判断できないということです。
・元手100万円で年間100万円の利益 → 利益率100%
・元手10億円で年間100万円の利益 利益率0.1%
しかし、このようにパーセンテージで表すと、同じ年間100万円の利益でもどのように株式投資に取り組んでいるかが判断できることになります。
そして、株式投資をしている方で誰もが考えるのが「平均以上のリターンを得たい」ということです。
・株式投資家全体の平均リターンが年間4%
このような状況であれば、4%以上はリターンを得たいということです。
そして、株式投資で平均以上のリターンを得ることは、比較的簡単に誰にでもできると私は考えています。
・市場平均を上回るということ
・株式投資で平均以上のリターンを得る方法
今回は株式投資で平均以上のリターンを得ることが何故簡単なのかについて触れてみたいと思います。
市場平均を上回るということ
株式投資で平均以上のリターンを得るために多くの人が考えることは、市場平均を上回るパフォーマンスを求めるということです。
そのためにどのような方法を使うのかと言えば、最もわかりやすいのはアクティブファンドによる運用ですね。
アクティブファンドはファンドマネージャーなどが独自のテーマを決めて、それに基づいた銘柄を選別して投資を行い、目標となる指数を上回る運用成果を得ることを目的としています。
イメージとしてはこのような形になりますね。
アクティブファンドが目標としている市場平均はファンドによって異なります。
・日経平均
・S&P500
メジャーな指数で言えば、このような指数ですね。このような指数が年間4%の利益を出しているのであれば、4%以上の利益を出すことを目標としているということです。
しかし、長期的に見てアクティブファンドが市場平均に勝つことが極めて難しいということは周知の事実となっています。
これは、東証マネ部!さんが作成した、「指数のパフォーマンスを下回っているアクティブファンドの割合」を示しています。
・1年で見れば指数を上回るパフォーマンス出すアクティブファンドはある
・長期的に見て多くのアクティブファンドが指数を上回るパフォーマンスをだせていない
このようなことがわかります。そのため、アクティブファンドに投資をしていて、長期間指数を上回るパフォーマンスを継続することは非常に難しいということです。
しかし、株式投資の平均を上回るリターンを出すことは、市場平均を上回るリターンを出すこととは異なっています。
株式投資は損をしている投資家が多い
アクティブファンドなどを運用して、市場平均を長期的に上回るリターンを出し続けることは簡単ではないですが、株式投資全体のリターンを上回ることはそれほど難しいことではないというのが私の印象です。
その理由としては、株式投資では損をしている投資家が多いからですね。
・暴落によって損切をする
・信用取引で大きな負債を抱える
・高値つかみをして銘柄を塩漬けにしている
このようなことで、株式投資で資産を増やすことができていない投資家というのは非常に多いということです。
令和2年に金融庁が公表した資料によると、株式投資(投資信託)によって運用益がマイナスとなっている顧客の割合が非常に多いことがわかります。
ザックリとした印象ですが、7割ほどの顧客が利益を出すことができていないということです。
このようなことから、株式投資でプラスのリターンを得ることができているだけで平均以上のリターンを得ることができていると考えてもよいということです。
YOHの考え
今回は株式投資で平均以上のリターンを得ることが何故簡単なのか、ということについて考えてみました。
・株式投資をしている顧客の多くは利益を出すことができていない
このような事実から考えると、少しの利益を出せているだけで株式投資における平均以上のリターンを得ることができているということです。
そのため、株式投資で平均以上のリターンを得るためにすべきことは非常に簡単です。
・優良な指数をベンチマークとしている金融商品を選定する
・それに長期的に投資をしていく
これだけで、株式投資で平均以上のリターンを得ることができるということです。
・市場平均を上回る成果を出す
・アクティブファンドで利益を出し続ける
このようなことは不要であるということです。
私自身が感じることですが、アクティブファンドを好まれる投資家の考えに多いのが「平均よりも高い利回りを求めている」ということです。
そのため、市場平均と株式投資の平均を同じように考えているケースが少なからずあるということです。
実際には市場平均を出し続けているというのは、株式投資全体で見れば、非常に高いパフォーマンスを出し続けることができているということです。
・平均以上のリターンを求めるのでアクティブファンドに投資する
このようなケースの場合、「平均以上」というのはどこのことかをはっきりとしておかなければならないということです。
私自身はアクティブファンドを購入してはいませんが、アクティブファンドに資産投下すること自体は悪いことではないと考えています。
しかし、そこには「目標となる指数を上回るパフォーマンスで資産運用したい」という明確な考えが必要です。
株式投資で平均以上のリターンを得たいと考えているのであれば、長期のインデックス投資で事足るケースが大半であるということです。
・コツコツと
・長期的に
この2つをしているだけで、誰もが株式投資における平均以上のリターンを得ることができると私は考えています。
ご覧いただきありがとうございました。
長期のインデックス投資は難しいことをする必要はありません。簡単なことをコツコツとすることが大切です。
投資信託で運用益が出ない原因についてはこちらで記事にしています。
長期投資を継続できない理由についてはこちらで記事にしています。