株式投資は人それぞれ
株式投資には様々な手法があり、投資家ごとに見ても取り得入れる投資手法は人それぞれ異なっています。
・年齢
・家族構成
・年収
・資産状況
このような事柄が全く同じであっても、同じような投資手法を取るわけではありません。
・リスク耐性
・考え方
株式投資派このような個人の価値観に左右される部分が非常に大きいウェートを占めているからですね。そして、株式投資にはバチっと導き出されるような、正解というものがありません。株式投資の正解=資産額の増加だけでは無いからですね。
・毎日時間をかけて銘柄を追い続けて、年間100万円の利益を出した
・株式投資に時間をかけずに年間50万円の利益を出した
この場合、どちらがよいかは人によって異なるからです。そして、時間をかけずに株式投資をする方が好む投資手法のひとつがインデックス投資です。
インデックス投資ははじめることは容易ですが、続けることが難しい投資手法でもあります。
・短期間では資産上昇を感じにくい
・大きな暴落を避けることができない
・定期的な資産投下をし続ける必要がある
インデックス投資にはこのような特徴があるからですね。そのため、インデックス投資を継続していくには、根拠となるものが必要です。
今回は、インデックス投資を継続していくために、心の拠り所となる根拠となるグラフを挙げていきたいと思います。
S&P500成長グラフ
インデックス投資の心の拠り所となるグラフのひとつ目が「S&P500成長グラフ」です。
これは1982年から現在(2022年6月末時点)までのS&P500のチャートです。インデックス投資に外すことができないのは米国株式です。その米国株式の中で中心となるのがS&P500です。
・長期的に右肩上がり
・下落があっても回復している
・下落期間が10年以上続くことがない
・40年で50倍に成長している
インデックス投資にとって、これほど心の拠り所となるグラフはありません。インデックス投資の大原則は「長期的に右肩上がり」の指数に対して資産投下し続けることです。資金が十分にあるにも関わらず、これができない最大の理由は「短期的に見てしまう」ことにあります。
これは、2022年に入ってからのS&P500のチャートですが、長期的なチャートとはずいぶん印象が違います。これだけを見た場合、資産投下に値するかと言えば難しいですね。
・一貫した下落基調
・上昇の兆しが見えない
短期的なチャートではこのように見えてしまうということです。そのため、インデックス投資をする場合は、長期的なチャートを心の拠り所とする必要があるということです。
株式成長のグラフ
インデックス投資の心の拠り所となるグラフのふたつ目が「株式成長のグラフ」です。
このグラフはジェレミーシーゲル教授が出版している「株式投資の未来」で用いられているグラフです。1800年時点で株式、国債、金、現金を保有して200年経過した時の価値を示しています。
・株式 599605ドル
・国債 952ドル(長期国債)
・金 0.98ドル
・現金 0.07ドル
1800年に保有していた株式は、200年かけて60万ドルに成長していることを示しています。これほどの例はやや極端ですが、株式には他の資産クラスには無い特性があるということです。
・自己増殖していく
・株式自体が価値を高めていく
・相対的にインフレに強い
このような特性があることを示しているということです。インデックス投資は基本的に経済成長が見込める国へ資産投下することが原則です。そういった意味でも、この株式成長のグラフはインデックス投資の心の拠り所となるグラフです。
再分配比較グラフ
インデックス投資の心の拠り所となるグラフの3つ目が「再分配投資比較グラフ」です。
インデックス投資は投資して得ることのできる配当金を受け取ることをせずに再投資していきます。そのため、株式投資をしているにも関わらず、株式によるキャッシュフローを得ることができません。
・個別株投資なら配当が出て家計の助けになるのに・・・
・高配当株投資なら年間数万円のキャッシュフローがあるのに・・・
インデックス投資家は配当金が出る投資をこのような気持ちで羨ましく感じることがあります。そんな時に心の支えになるのが「再分配投資比較グラフ」です。
配当金をキャッシュフローとして得るのではなく、再分配することによって、総資産の差が年々広がっていくことを確認できるのが「再分配投資比較グラフ」です。
このグラフでは元本100万円を年利5%で運用した場合の差を表しています。
・再投資 115.9万円
・再投資なし 112.5万円
・差額 3.4万円
5年でこれだけの差が付いていることが分かります。これを確認することによって、キャッシュフローを得ることができないという、インデックス投資の不満を解消して、継続することができる心の拠り所となるのですね。
YOHの考え
私はS&P500をはじめとする米国株式をインデックス投資の軸としていますが、今年に入ってからは我慢の展開が続いています。
・資産投下をしていても資産増加しない
・評価益が減っていく
このようなことが起こっているからですね。しかし、米国株式のインデックス投資を軸に資産形成をしていく方針は変わりません。それの基になっているのが、今回紹介したグラフです。
・S&P500成長グラフ
・株式成長のグラフ
・再分配投資比較グラフ
この3つのグラフを確認すると基本に立ち返ることができるようになるということです。株式投資に限らず、資産運用は次々と新しい手法が生み出されています。
・目新しい投資手法に次々と資産投下する
・少しでも利回りのよい投資手法を求め続ける
このような資産形成方法は、労力の割に成果が出ないことの方が多いのですね。
・手間をかけない
・時間をかけない
会社員や公務員の株式投資に向いているのはこのような投資手法です。それに最も適したもののひとつがインデックス投資です。しかし、先述したようにインデックス投資は始めることは容易ですが、正しく続けることは難しいのですね。
・正確な知識
・投資の軸
・金銭的余裕
このような条件が揃っていないと、どこかのタイミングで続けることが難しくなってしまいます。そのようにならないためには、基本を確認しておくことが必要です。その確認作業に大切なのが、今回紹介したグラフだと私は考えています。
ご覧いただきありがとうございました。
投資には休むも相場という格言があります。インデックス投資は、常に休みながらすることが理想ですね。
現在のような状況では資産投下対象を乗り換えたくなりますね。そんな時の考え方はこちらで記事にしています。
インデックス投資を続けることに必要なのは、投資の知識よりも実弾ですね。机上の空論は役に立たない場合があります。