米国株式投資
私は米国株式投資を中心に資産形成をしています。
しかし、米国株式投資が最も優れた株式投資対象であるとは考えていません。最も優れた投資手法は「全世界株式インデックスファンド」への投資だと考えています。
・地域分散
・銘柄分散
この2つにおいて、米国株式投資は全世界株式インデックスファンド投資に劣後しているからですね。
どれだけ銘柄分散されていると言っても、1つの国の株式だけを投資対象としているというのは、国際分散投資と比較するとリスクが高くなるということです。
そのため、安全性という点から見れば米国株式投資は全世界株式インデックスファンド投資に劣っているということです。
そして、インデックス投資というのは安全性を非常に重視した投資手法です。
しかし、私は安全性のより高い全世界株式インデックスファンドではなく、米国株式を資産形成のコアに据えています。
・何故、安全性の高い全世界株式インデックスファンドをコアにしないのか
・全世界株式インデックスファンドをコアにしてもよい投資家
・最も優れた投資手法が誰にでも適切であるとは限らないということ
今回はこの3点について触れてみたいと思います。
何故、安全性の高い全世界株式インデックスファンドをコアにしないのか
私が最も優れた投資手法と考えている全世界株式インデックスファンドをコアにしない理由は「米国株式投資の方が成長性が高い」ということです。
青色がVOO、黄色がVTの過去20年間のチャートです。これを見てわかる通り、非常に似通ったチャートの動きをしていますが、VOO度の期間をとってもVTをアウトパフォームしています。
・VOO・・・101ドル → 375ドル
・VT・・・49ドル → 91ドル
2010年から2020年にかけて見ると、値段についてはこれだけの差が出ています。
そして、VTの成長性の多くを担っているのは米国株式です。VTには米国株式が60%ほど含まれていますが、その部分がVTのパフォーマンスに大きな影響を与えている結果がVTの成長を支えているのです。
これは、米国を除いた先進国と新興国株式を組み合わせた指数をベンチマークとしているSPDR MSCI全世界株式(除く米国)ETFであるcwiの直近20年間のパフォーマンスですが、ボックス相場が慢性化しており、成長性を感じることができないチャートですね。
先進国や新興国は個別に見れば成長著しい地域というのもあるのでしょうが、そうではない地域も存在します。
そして、混ぜ合わせてしまうと、さほど成長性を感じることができないものになってしまうということです。
このように見ると、全世界株式インデックスファンドというのは国際分散投資をしているため、低成長の地域を甘んじて受け入れることをよしとしているということです。
もちろん、それによってリスクを可能な限り軽減をしているということです。そこがメリットでもあり、デメリットでもあるということです。
全世界株式インデックスファンドをコアにしてもよい投資家
全世界株式インデックスファンドは低成長の地域を含んでいるため、成長性という点においては米国株式投資に劣っています。
しかし、成長性を重視しない投資家であれば、この部分は問題ないということです。
・資産形成が十分にできている
・人生の大きな支出イベントを終えている
このような投資家は全世界株式インデックスをコアにしてもよいということです。
資産形成が十分にできているのあれば、1国に集中投資しているような米国株式投資にこだわる必要はありません。
それよりも値動きの少ない金融商品で元本毀損しないことを第一と考えて資産形成をしていくことが最もよいですね。
そして、人生の大きな支出イベントを終えている投資家に求められるのは資産拡大ではありません。
・住宅ローンを完済している
・老後資金に目途がついている
・こどもが自分で生計を立てられるようになっている
このような状態に到達しているのであれば、株式投資に求めることは成長性ではありません。資産が減らないことと、分配金が安定的に得ることができることです。
そのように考えると、米国株式投資のようなリスクの代わりに成長性を取るような必要性はないということです。
YOHの考え
私は最も素晴らしいポートフォリオのひとつが「全世界株式と現金を半分ずつ」のポートフォリオだと考えています。
・VT 50%
・現金 50%
具体的にはこのようなポートフォリオですね。これは誰にでもおすすめできるポートフォリオですが、これが万人に合っているかと言えばそうではありません。
・資産形成中の世帯
・リスクを取ってでも資産拡大する必要がある世帯
このような世帯にとっては最適とは言い難いということです。株式投資などで資産形成する一番の目的は資産を増加させることです。そのために大切なことはリスクを容認する必要があります。
安全確実に資産増加させることは大切ですが、安全性を重視し過ぎると本来得ることができるリターンを取り逃がしてしまうことになるということです。
私はできることなら、全世界株式インデックスファンドを中心に資産形成をしていきたいと考えています。
しかし、資産規模が小さく、まだまだ資産形成しなければならないことを考えると、最も優れた投資手法では無いと思いつつも、米国株式投資を中心に資産形成をしていかなければならないということです。
最も優れた投資手法が全世界株式インデックスファンドと思いつつも、それを資産形成の中心にすることは適切ではないと考えているということです。
今は株式投資がブームになっており、株式投資をすることは資産形成において非常に優れた選択です。しかし、誰しもに適切であるかどうかは別問題です。
・給料のみで資産形成をしていく
・リスク資産は一切持たない
このような資産形成方法が合っている世帯というのも間違いなく存在します。最も優れた投資手法が全ての世帯に適しているわけではないと私は考えています。
ご覧いただきありがとうございました。
私は最も優れた投資手法は全世界株式インデックスファンドへの資産投下だと考えていますが、当然デメリットのありますね。
米国株式指数で最も優れているのはS&P500だと私は考えていますが、S&P500にもデメリットは存在します。
株式投資をしない人が情報弱者というわけではありません。大切なのは、自分に合った方法で資産形成していくことです。