YOH消防士の資産運用・株式投資

消防士の資産運用、株式投資、仕事について紹介しています。

【MAXISバランス4資産均等型】バランスファンドであればおすすめは4資産均等型

分散投資

 資産形成で大切だと言われていることは投資対象を分散させることです。「卵をひとつの籠に盛るな」という投資格言は非常に有名ですね。

 どんなによい投資対象であっても、それ一本だけに集中投資してしまうと、思わぬトラブルがあったと時に大きな痛手を被ってしまうことになるのが投資の特徴です。

 そのため、投資対象はある程度分散させた方がよいということです。しかし、投資対象を分散させすぎるのもよい投資手法とは言えないですね。

 一般的には、投資対象を分散させ過ぎるとリターンが下がりやすいからですね。

 そのため、分散投資は自分が許容できる範囲のリスクとリターンを見極めて行うことが求められます。

 しかし、自分自身で異なる金融資産クラスを管理運営していくことは非常に手間と時間がかかります。

 そのため、手軽に分散投資をしたいということから一定の人気があるのがバランスファンドです。

 ・4資産均等型

 ・6資産均等型

 ・8資産均等型

 バランスファンドにはこのような種類がありますが、私がバランスファンドの中で最も資産投下に適しているのは「4資産均等型」だと考えています。

 ・バランスファンドで4資産均等型をおすすめする理由

 ・MAXISバランス4資産均等型の資産配分と市場規模の比較

 今回はこの2点について触れてみたいと思います。

バランスファンドで4資産均等型をおすすめする理由

 バランスファンドとして一般的に認知されているのは「4資産均等型」、「6資産均等型」、「8資産均等型」の3つです。

 その中で最も人気のあるのは8資産均等型ですね。

 ・eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) 2405億円

 ・野村6資産均等バランス 697億円

 ・MAXISバランス4資産均等型 84億円

 2024年1月時点での各バランスファンドの代表的な純資産額はこのようになっています。資産分散がなされている金融商品の方が多くのお金を集めていることがわかります。

 ・株式(国内・先進国・新興国)

 ・債券(国内・先進国・新興国)

 ・RIET(国内・先進国)

 eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)は、この8つの資産クラスに対して、ファンドの資産を均等に投資するファンドです。

 野村6資産均等バランスはeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)から新興国の株式と債券を除いた6つの金融資産クラス、MAXISバランス4資産均等型はそこからさらにREITを除いた4資産で構成されています。

 図にするとこのようになりますね。紹介しているバランスファンドは投資信託なので自分で任意の金額で買付を行うことができるので、より分散されているeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)の人気が高いことは自然なことだと考えてよいですね。

 しかし、このようなバランスファンドの資産配分には誤解が生じていることが少なからずあります。それは、各金融資産クラスの市場規模の違いです。

 ・株式

 ・債券

 ・REIT

 この3つの市場規模は大きく異なっており、バランスファンドに資産投下する際はそこを押さえておく必要があるということです。

株式・債券・REITの市場規模

 株式・債券・REITはそれぞれの市場規模は大きく異なっています。

 ・株式 90.3兆ドル

 ・債券 63兆ドル

 ・REIT 1.2兆ドル

 全世界で見た各金融資産クラスの規模はこのようになっています。株式とREITを比較すると、REITは市場規模が非常に小さいことがわかります。そのため、バランスファンドを確認する際はこの市場規模を意識する必要があります。

 そして、各金融資産クラスを世界規模で見た場合の実際の内訳は以下のようになります。

 REIT市場は世界的に見ると規模感が小さく、市場規模が1.2兆ドルとなっています。そして、その内の78%が先進国、日本国内の世界的な割合は8.9%となっています。

 円グラフにすると以下のようになりますね。

 これが実際の市場規模の各金融資産クラスの比率となります。これで見ると、株式と債券市場の内訳が非常に大きく、REITの規模は国内が0.06%、先進国が0.51%と両方を合わせても全体の1%以下だということです。

 eMAXISSlim バランス(8資産均等型)の各金融資産クラスが12.5%の円グラフとの割合とはほど遠いということがわかります。

 バランスに資産投下する際は、この点を押さえておく必要があるということです。そして、バランスファンドに構成されている各金融資産クラスの比率を見た場合、ファンド内の構成比率と最も近いのは4資産均等型です。

MAXISバランス4資産均等型の資産配分と市場規模の比較

 4資産配分のバランスファンドとしてMAXISバランス4資産均等型を例に挙げて、実際の市場規模との比較をしてみます。

 ・株式(国内・先進国)

 ・債券(国内・先進国)

 MAXISバランス4資産均等型はこの4つの金融資産クラスを総資産額に対して25%ずつ配分するような商品設計となっています。

出典 MAXISバランス4資産均等型目論見書

 純資産額が53億円なので、単純計算で約13億円ずつ資産配分しているということですね。そして、市場規模に対する各金融資産クラスとの比較をすると以下のようになります。

 ・国内株式 3.56%

 ・先進国株式 43.96%

 ・国内債券 5.78%

 ・先進国債券 46.61%

 実際の市場規模での各金融資産クラスの割合はこのようになり、MAXISバランス4資産均等型の構成比率と乖離はしていますが、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)と比較すると、その乖離幅は遥かに小さいということです。

 株式と債券の構成割合だけで見れば、概ね50%ずつとなっていることからも、その構成比率のバランスはMAXISバランス4資産均等型の方が市場規模に即しているということです。

バランスファンドは市場規模とどれだけ乖離しているかを頭に入れておく必要がある。

YOHの考え

 私が分散投資目的でバランスファンドに資産投下するのであれば、株式(国内・先進国)、債券(国内・先進国)の金融資産クラスを保有ことができる4資産均等型を選択します。

 その最も大きな理由のひとつは市場規模とファンド内の資産構成比率の乖離が少ないからですね。

 これは実際の市場規模とeMAXISSlim バランス(8資産均等型)の構成比率ですが、大きく異なっていることがわかります。

 その大きな理由は市場規模感で見れば1%以下のREITが25%を占めているからですね。

 そのため、市場規模では構成比率が大きい株式や債券部分が相対的に小さくなっているということです。

 ・株式や債券の価値が上昇しているのに思ったような恩恵を受けることができない

 ・市場規模の小さいREITの価値が下落すれば損失が大きくなる

 このような特性が8資産均等型のバランスファンドにはあるということです。一方で、市場の規模感とファンドの構成比率が似通っている4資産均等型のバランスファンドであれば、感覚の誤差は少ないということです。

 株式市場が下落基調であれば、4資産均等型の株式部分も似たような動きをするということです。バランスファンドはこの部分を押さえておく必要があるということです。

 eMAXISSlim バランス(8資産均等型)は総資産額が2405億円と投資信託の中でも非常に人気のあるファンドです。その大きな理由は8つの異なる金融資産クラスにまとめて資産投下することができるからです。

 しかし、その8つの資産の構成比率は市場の規模感と大きく乖離していることは頭に入れておく必要があります。

 そして、市場の規模感とファンド内の各金融資産クラスの構成比率の乖離が最も少ないバランスファンドは4資産均等型であることも同様に知っておく必要があります。

 ・市場の規模感

 ・ファンド内の各金融資産クラスの構成比率

 この2つを考えた上で最もよいバランスファンドは4資産均等型だと私は考えています。

 ご覧いただきありがとうございました。

 8資産均等型バランスファンドについてはこちらで詳しく解説しています。

fire-money.hatenablog.com

 資産運用で大切なことのひとつは規模感の把握ですね。基本的には規模の大きい金融資産クラスに大きくお金を投下することがよいですね。

fire-money.hatenablog.com

 私はバランスファンドに資産投下していません。その主な理由は債券が必要かどうかということです。ポートフォリオに債券が必要かどうかについては、こちらで記事にしています。

fire-money.hatenablog.com