インデックスファンドとアクティブファンド
投資信託とETFには大きく分けて2つのファンドがあります。ひとつはベンチマークに連動するパフォーマンスを出すことを目標としているインデックスファンド、もうひとつがベンチマーク以上のパフォーマンスを出すことを目標としているのがアクティブファンドです。
どちらの方が優れているかというのは一概に言うことはできません。しかし、長期投資で比較した場合は優劣がつくことになります。
インデックスファンドとアクティブファンドを長期保有する投資で比較した場合、90%のアクティブファンドはインデックスファンドに勝てないと言われています。しかし、短期的に見れば、インデックスファンドを遥かに上回るパフォーマンスを出しているアクティブファンドがあることも事実です。
アクティブファンドが劣後する理由
アクティブファンドがインデックスファンドに長期保有する投資において劣後する理由は1つです。
・高い手数料
劣後する理由はこれに尽きる、ということです。アクティブファンドは市場平均を上回るパフォーマンスを出すために、銘柄組み替えなどを積極的に行っています。そのため、どうしてもランニングコストがかかってしまう、ということです。
アクティブファンドのランニングコストは1%~2%が主流です。インデックスファンドが0.1~0.3%であることを考えると、割高感は否めません。短期的になら気にならないコストでも、長期的に払い続けるのならば、パフォーマンスに差が出るのは必然ということですね。
ひふみ投信
日本国内の株式アクティブファンドとして有名なのがレオル・キャピタルワークスが販売しているひふみ投信があります。
日本国内の株式を中心として、ファンドマネージャーが銘柄構成をしています。その構成は非常に独特ですが、TOPIXを上回るパフォーマンスを維持しています。
ひふみ投信は数少ないつみたてNISAで購入できるアクティブファンドです。その点から考えても、ひふみ投信は優れたアクティブファンドだと言うことがわかります。
アクティブファンドを投資のコアにはできない
アクティブファンドの中には、ひふみ投信のような優れたファンドがあることも事実ですが、長期保有前提の投資でコアにアクティブファンドを置くことはおすすめしません。その理由は、パフォーマンスが良い理由が分からないからですね。
・市場がよかったから高いパフォーマンスを出せた
・ファンドマネージャーの腕がよかったから高いパフォーマンスを出せた
このどちらなのか判断がつかないからですね。ひふみ投信のパフォーマンスを見ても、コロナショックの際に日経平均やTOPIXと同様に大きくパフォーマンスが低下しています。
もちろん、コロナショックの際、日経平均は17,000円まで下落し、日本株は等しく安値をつけているので、パフォーマンスを低下させることなく乗り切ることは不可能です。そして、その後のひふみ投信の立ち上がりは日経平均やTOPIXを上回っています。
この高いパフォーマンスを出しているのが市場がよいからなのか、ファンドマネージャーの腕によるものなのかの判断がつかないのです。
YOHの考え
アクティブファンドで長期的に資産形成するポイントとしては、高い手数料に見合ったパフォーマンスを出せるかどうかということです。
しかし、これを短い期間を切り取って考えることはよい方法とは言い難いですね。1年ごとにみれば、アクティブファンドがインデックスファンドを上回っていることは珍しくないからです。
そして、アクティブファンドのパフォーマンスがよいのはどのような理由か判断することは非常に難しいということです。
アクティブファンドでファンドマネージャーの腕がよかったから高いパフォーマンスを出せた、と判断できるのは、遠い未来だということです。
短期的に利益を出すことを目的としているのならば、アクティブファンドで運用することは理にかなっています。手数料の影響が少ないからですね。
しかし、20年以上の長期で株式投資をする場合、手数料の差は小さくありません。保険会社や銀行で販売している投資信託を見れば、それは一目瞭然です。
そして、アクティブファンドとインデックスファンド、どちらが長期的に見て高いパフォーマンスを出すのかは誰にもわかりません。アクティブファンドの中にはインデックスファンドを遥かに上回るパフォーマンスを出すファンドも存在するでしょう。
しかし、そのアクティブファンドを見つけ出して資産投下するには、やはり専門的な知識が必要となります。アクティブファンドに資産投下する多くの人は、手数料負けしてしまうのです。
アクティブファンドで長期的に資産形成しようと考えるのであれば、常によいアクティブファンドを探して乗り換え続ける必要があります。
・去年はAというアクティブファンド
・今年はBというアクティブファンド
このように、パフォーマンスのよいアクティブに乗り換え続けることができるのであれば、同じインデックスファンドに長期的に資産投下するよりもよい成績が得られるということです。
しかし、それは誰にでもできることではないですね。しっかりと、自分のリスク耐性や価値観、目標を勘案した上で資産運用をする必要があると、私は考えています。
ご覧いただきありがとうございました。
株式投資が趣味ではない人はアクティブファンドでの資産形成は相性が悪いですね。アクティブファンドは楽に投資したい人には向いていないということです。
アクティブファンドとして人気があるのはレバレッジをかけた投資信託ですね。
SBI証券のSBIプレミアムは全てがアクティブファンドです。この中から資産投下先を探してもよいかもしれません。