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【単元未満株】S株を毎日積立で行う個別株分散投資について

S株を毎日積立

 先日友人と話をしている際に、来年の資産運用をどのようにするかという話になりました。

 その際に、友人が言っていたことで面白いと思ったのが、「欲しい日本企業の株を毎日1株ずつ購入して100株まで購入する」という投資手法です。

 株式は100株を1単元として購入するのが一般的ですが、証券会社によっては、S株(単元未満株)として購入することができます。

 S株を毎日1株ずつ購入するというのは、その仕組みを活かした投資だということですね。

 ・S株積立投資について

 ・S株積立投資のメリット

 ・S株積立投資のデメリット

 今回はこの3点について考えてみたいと思います。

S株積立投資について

 S株とは、単元株制度において、1単元に満たない株式のことです。

 通常、国内個別株を購入する場合、各銘柄ごとに1単元(100株)の売買が基本ですが、S株は単元株数に限らず1株から購入できる制度です。

 ※S株というのは、SBI証券での単元未満株の名称です。今回は単元未満株=S株というくくりで解説します。

 ひと昔前までは、S株の売買を積極的に取り入れる投資家は非常に少数でした。その一番の理由は手数料負けすることですね。

 ・1単元購入するよりも売買手数料が割高

 ・多少株価が上昇しても手数料を勘案すると損をする

 このようなことがあるからですね。手数料と利益確定時の課税額を考えると、S株を購入するよりも、1単元購入した方がよいと考えるということです。

 しかし、現在はそのS株の購入時手数料が無料になっている証券会社も出てきています。

出典 

国内株式|SBI証券

 この表のように、大手ネット証券会社ではSBI証券、マネックス証券はS株の買付手数料が無料になっています。

 買付手数料が無料であれば、S株をどれだけ購入しようとも手数料のことを考える必要はないということです。そのため、1株当たりの株価が高い国内株式も少額から購入できるということです。

 国内個別株をしている方であれば、誰しもが感じたことがあるのが「この企業の株式を1単元保有したいけど、お金が足りない」ということです。

 ・この企業の株式を保有したいけど、1単元なら50万円必要

 ・1単元購入するほどのまとまった資金を用意することが難しい

 このような思いは誰しもがしたことがあるでしょう。しかし、S株で毎日購入するのであれば、1単元50万円の株式であれば、1日5,000円ずつ購入することができるということです。これがS株積立投資です。

S株積立投資のメリット

 S株積立投資にはいくつかのメリットがありますが、最も大きいのは「ドルコスト平均法による分散効果」だと私は考えています。

 国内個別株を購入する際に何よりも気になるのが株価です。誰しもが割安な時に購入したいと考えるからですね。

 ・長期保有前提

 ・高配当株式投資

 このようなすぐに売却するつもりがないような株式でも、安い時に購入することができれば、その分パフォーマンスが上がります。そのため、どのような投資家であっても少しでも株価が安い時に買付することを狙っています。

 1株当たりの株価が高いのであればなおさらですね。1株5,000円の株価が安定している国内株であっても、半年スパンで見れば10%ほどの値動きは当たり前です。

 そうであれば、誰しもが1株4,500円(1単元45万円)の時に購入したいと考えるということです。

 しかし、S株を毎日積み立てる投資手法であれば、日々の株価の動きを気にする必要はありません。

 ・高い時も1株購入

 ・安い時も1株購入

 S株を毎日積立をして1単元まで積み立てるのであれば、100日間かかることになります。1カ月20日積み立てをするとして、おおよそ5カ月ですね。

 それだけドルコスト平均法によって、分散効果を使いながら購入することができることになるということが大きなメリットです。

出典 【知っ得用語】ドル・コスト平均法 | 三菱UFJ銀行 (mufg.jp)

S株積立投資のデメリット

 次にS株積立投資のデメリットについて触れていきます。S株積立投資には以下のデメリットがあると私は考えています。

 ・その都度購入手続きをする必要がある

 ・リアルタイムで購入することが難しい

 この2点がS株積立投資のデメリットだと私は考えています。順番に触れて行きます。

その都度購入手続きをする必要がある

 S株積立投資のデメリットひとつ目は「その都度購入手続きをする必要がある」ということです。

 ・自動積立

 ・定期購入

 S株を毎日積立しようとする場合、このような設定をすることができないということです。前日や当日に購入手続きを毎回する必要があります。これは、地味にめんどくさい作業ですね。

 ・証券会社にログイン

 ・買付手続き

 これを毎日繰り返すのを手間と感じる方は一定数おられるということです。

リアルタイムで購入することが難しい

 S株積立投資のデメリット2つ目は「リアルタイムで購入することが難しい」ということです。

 S株積立投資の大きな魅力は購入価格をそれほど気にしなくてもよいということです。毎日1株ずつ購入することによって、購入期間の平均単価で1単元まで持っていくことができるからですね。

 そのため、購入する際は前日やその日の朝に成行注文で買付をすることになります。毎日積立という性質上、毎日指値で購入することは現実的ではないということです。

出典 

国内株式|SBI証券

 仮に前日にS株を注文しておくと、当日の9時時点での株価で約定することになります。そのため、自分が思っているようなリアルタイムでの株価で購入することができないことになります。

 1株当たりの株価が1万円を超えるような株式であれば、数百円の誤差が発生することは避けられないと言ってよいですね。

S株積立投資は非常に面白い投資手法。サテライト的にやってみる価値はある。

YOHの考え

 友人と話題になったS株積立投資について触れてみました。

 ・国内個別株を毎日1株ずつ購入する

 ・1単元(100株)になるまで継続する

 S株積立投資とはこのような投資手法です。

 私自身は国内個別株を数年以上購入していないので、S株の買付手数料が無料になっているということを知りませんでした。

 その手数料が無料になることを生かしたS株毎日積立という投資手法は非常に面白いと感じます。そもそも、1単元購入はある程度の資金力が必要です。

 ・1株5,000円以上する

 ・景気敏感で値動きが大きい

 このような株式は、私のような資金力のそれほどない投資家は1単元を購入することが難しいのですね。

 ・資金力がない

 ・大きく含み損を抱える可能性がある

 このようなことを考えるからです。しかし、S株を使って日をわけて少しずつ購入するのであれば、金銭的にも精神的にも購入のハードルは大きく下がります。

 投資信託の毎日積立の延長のような形で行うことができるからですね。個別株購入という性質上、資産形成のコアにすることは難しいと感じますが、サテライト的にする分にはやってみる価値があるのではないかというのが私の印象です。

 ・購入したいけどなかなか株価が下がらない

 ・1単元購入するのには思い切りが必要

 このような株式があるのであれば、S株で毎日積立をしてみるもの良いのではないかと私は考えています。

 ご覧いただきありがとうございました。

 私は高配当株投資についてはやや否定的ですが、S株で高配当株を購入する、という投資手法も面白味がありますね。

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 ドルコスト平均法と一括投資についてはこちらで記事にしています。サラリーマン投資家にとってはドルコスト平均法の方がメリットが大きいのではと感じています。

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 日本株に関しては指数を購入するのではなく、個別に保有しておく方がよいですね。日経平均は投資不適格な企業が数多く入っているからです。

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