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【VIG・VWO】SBI・Vシリーズに追加された5つのファンドは投資対象になり得るか

SBI・Vシリーズに5ファンドが追加

 SBIグローバルマネジメント株式会社は、子会社であるSBIアセットマネジメント株式会社から、SBI・Vシリーズに新たな5つのファンドを設定することを発表しました。

出典 SBIグローバルマネジメント株式会社

 新たに追加されるファンドはこの5つですね。2023年5月25日から募集を開始して、6月8日から設定と運用を開始することになります。

 SBI・Vシリーズはこれまでに4つのファンドを打ち出しており、投資信託の中でも非常に人気のあるシリーズとなっています。

 ・SBI・V・S&P500 8,640億円

 ・SBI・V・全米株式 1,453億円

 ・SBI・V・米国高配当株式 229億円

 ・SBI・V・全世界株式インデックスファンド 217億円

 2023年5月14日時点での純資産総額はこのようになっており、4つの純資産総額は1兆円を超えています。

 ここにさらに5つのファンドを追加することになるということです。

 ・SBI・Vシリーズの特徴

 ・追加される5つのファンドとは

 ・5つのファンドは資産投下対象になる得るか

 今回はSBI・Vシリーズについてこの3点を中心に触れてみたいと思います。

SBI・Vシリーズの特徴

 SBI・Vシリーズの最も大きな特徴は「ETFを投資信託として購入することができる」という点です。 

 ・SBI・V・S&P500 → VOO

 ・SBI・V・全米株式 → VTI

 ・SBI・V・米国高配当株式 → VYM

 ・SBI・V・全世界株式インデックスファンド → VT

 既存の4つのファンドで言えば、このように人気のETFを投資対象としているということです。しかし、投資信託という性質上、ランニングコストはETFと比較すると割高です。

 同じベンチマークを対象としているのであれば、手数料の安いものに資産投下する、というのがインデックス投資の原則です。

 そのため、SBI・Vシリーズに資産投下するならば、投資対象としているETFを買い付けた方がランニングコストは低く抑えられます。

 しかし、投資信託であるSBI・VシリーズはETFを直接買い付けることにはないメリットがあります。

 ・任意の金額で買い付けることができる

 ・分配金を自動で再投資できる

 ・円で買い付けることができる

 ・つみたてNISA対象となっている(SBI・V・米国高配当は除く)

 主にはこのようなことからETFとの住み分けが出来ており、人気があるということですね。

出典 SBI証券

 既存の4つのファンドはこのような形であるということです。そして、今回追加される5つのファンドについても、ETFを投資信託として購入できる商品設計となっています。

追加される5つのファンドとは

 今回追加される5つのファンドは以下のようになります。

 ・SBI・V・米国増配株式 → VIG

 ・SBI・V・先進国株式(除く米国) → VEA

 ・SBI・V・世界小型株式(除く米国) → VSS

 ・SBI・V・米国小型株式 → VB

 ・SBI・V・新興国株式 → VWO

 名称と投資対象のETFはこのようになります。それぞれに特徴がありますが、ターゲットについてははっきりとしていますね。

 ・米国の連続増配企業だけに資産投下したい

 ・米国を除いた先進国の小型を含めた株式だけに資産投下したい

 ・米国の小型株だけに資産投下したい

 ・新興国だけ資産投下したい

 このような投資家をターゲットにしているということです。

出典 Googlefinance

 それぞれの直近5年間のパフォーマンスを比較するとこのようになっています。

 VSS、VWOはマイナスのパフォーマンスですが、それ以外はプラスのパフォーマンスを出しています。

 特に、パフォーマンスがよいのがVIG(米国増配株式)ですね。52.41%というのは、S&P500と比較しても遜色のないパフォーマンスであるということです。

選択肢が増えたことにより投資の幅が広がるが・・・

YOHの考え

 今回はSBIアセットマネジメント株式会社から、販売されるSBI・Vシリーズに新たな5つのファンドをについて触れてみました。 

 ・SBI・V・米国増配株式 → VIG

 ・SBI・V・先進国株式(除く米国) → VEA

 ・SBI・V・世界小型株式(除く米国) → VSS

 ・SBI・V・米国小型株式 → VB

 ・SBI・V・新興国株式 → VWO

 追加されるファンドについては上の5つですね。

 信託報酬などのランニングコストをまとめるとこのようになります。

 ・ETFのランニングコストに0.0638%を追加

 これが実質的なSBI・Vシリーズのランニングコストになると考えておいてよいですね。

 そして、追加される5つのファンドについて資産投下対象になり得るかについて考えると、万人向けではないというのが私の印象です。

 ・米国の連続増配企業だけに資産投下したい

 ・米国を除いた先進国の小型を含めた株式だけに資産投下したい

 ・米国の小型株だけに資産投下したい

 ・新興国に資産投下したい

 ポイントとしては、投資対象が非常に限定的であるということです。○○だけを選んで投資したいというような投資家がターゲットだということです。

 ・米国の増配企業

 ・先進国株式

 ・米国小型株式

 ・先進国株式

 このような企業に投資したいのであれば、既存のSBI・V全米株式やSBI・V全世界株式を選択すればよいということです。

 ・ポートフォリオの先進国株式割合を増やしておきたい

 ・ポートフォリオ内で米国株式の割合が多いので調整しておきたい

 このような考えで、あくまでも、「○○だけに資産投下したい」というような投資家向けだということですね。

 私自身はこの5つのファンドに資産投下するかと考えると、当面の間はする予定はありません。

 ・全世界株式インデックスファンド

 ・全米株式インデックスファンド

 ・S&P500インデックスファンド

 ポートフォリオ内の株式についてはこの3つでバランス調整をすることで事足りると考えているからですね。

 個別に米国増配企業や新興国株式を加える必要性はないということです。

 しかし、VIGやVWOなどのETFを定期体に買い付けており、個別に保有しているという投資家にとっては、今回SBI・Vシリーズに追加された5つのファンドは投資対象として考える余地があるものです。

 今回SBI・Vシリーズに追加された5つのファンドは商品設計自体が優れていることは確かです。

 そして、人によっては十分な投資対象となり得る金融商品には違いありません。しかし、万人におすすめできるものではないというのが、私の印象です。

 ご覧いただきありがとうございました。

 SBI・Vシリーズの全世界株式インデックスファンドについてはこちらで記事にしています。

fire-money.hatenablog.com

 SBI・Vシリーズの優れている面についてはこちらで記事にしています。経費率だけを比較するとETFが優れていますが、それだけではないということです。

 

fire-money.hatenablog.com

 SBI・Vシリーズの比較対象として挙がるのが、Tracersが出しているシリーズですね。

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