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【騰落率16.8%と極めて順調】SBI・V・S&P500インデックスファンド運用報告について

SBI・V・S&P500インデックスファンド

 長期投資家の間で非常に人気のある指数のひとつがS&P500です。

 S&P500はザックリと言えば、アメリカのNY証券取引所、Nasdaqなどに上場している代表的な500銘柄を時価総額で加重平均して数値化したものです。 

 ・アメリカ企業であること

 ・時価総額が53億ドル異常

 ・浮動株が50%以上

 ・4四半期連続で黒字利益を出していること

 S&P500に組み込まれる銘柄の採用基準として、このようなことが言われていますが、該当しない銘柄も少なからず含まれています。これは、セクター比率によるものですね。S&P500はアメリカ株式市場全体と同じようなセクター比率になるように意図的に調整されています。

 東京証券取引所の上場基準で言えば、プライムで100億円以上、スタンダードで10億円以上が基準なので、S&P500の企業はいかにスケールが大きいかわかります。

 そして、S&P500をベンチマークとしている金融商品として人気があるのがSBI証券から販売されている「SBI・V・S&P500インデックスファンド」です。その第3期決算が先日公開されました。

 ・SBI・V・S&P500インデックスファンドの第3期決算状況について

 ・SBI・V・S&P500インデックスファンドに資産投下を続けてよいか

 今回はこの2点について考えてみたいと思います。

SBI・Vシリーズについて

 SBI・V・S&P500インデックスファンドの第3期決算書の内容に触れる前に、SBI・V・シリーズについて簡単に触れておきます。

 SBI・Vシリーズは2019年9月26日から販売開始している投資信託です。2022年11月24日時点で4本が売り出されています。

 ・SBI・V・S&P500インデックス・ファンド

 ・SBI・V・全米株式インデックス・ファンド

 ・SBI・V・全米株式インデックス・ファンド

 ・SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド

 販売されている4本の名称はこのようになっています。それぞれに特徴があるのですが、SBI・Vシリーズ全体の特徴として挙げられるのが投資対象をETFとしている点です。

 ・SBI・V・S&P500インデックス・ファンド → VOO

 ・SBI・V・全米株式インデックス・ファンド → VTI

 ・SBI・V・全米株式インデックス・ファンド → VT

 ・SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド → VYM

 このようになっており、SBI・VシリーズはETFを投資信託として購入しているということです。この分かりやすさが投資家の間で非常に受けがよいということです。

 そして、もうひとつの特徴としては経費率の低さが挙げられます。

 ・SBI・V・S&P500インデックス・ファンド → 0.0938%

 ・SBI・V・全米株式インデックス・ファンド → 0.0938%

 ・SBI・V・全米株式インデックス・ファンド → 0.1238%

 ・SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド → 0.1238%

 経費率はこのようになっています。仮にSBI・V・S&P500を100万円保有していた場合の経費率負担額は年間93.8円です。100円未満だということですね。それほど経費率が抑えられた投資信託というのは非常に稀ですね。

 以上のことをまとめると以下のようになります。

 純資産額が多いということは、それだけ人気があると解釈してよいので、最も人気があるのがSBI・V・S&P500で純資産額が6,800億円、最も不人気なのがSBI・V・米国高配当株の151億円となります。

SBI・V・S&P500インデックスファンド第3期の決算状況

 上の表で触れたとおり、SBI・Vシリーズの中で最も人気のあるのがSBI・V・S&P500インデックスファンドです。

 そして、ずばり言ってしまえば、その2022年第3期の決算は非常に好調です。

 ・基準価格 18,307円

 ・騰落率 16.8%

 ・純資産額 6,811億円

 ザックリとした数字はこのようになっています。

出典 SBI・V・S&P500インデックスファンド交付運用報告書

 SBI・V・S&P500インデックスファンドの指数であるS&P500はこの期間は3,900~4000ポイントで推移していることを考えると、16.8%という騰落率は非常によいパフォーマンスと言えますね。

 このパフォーマンスを出している大きな要因はSBI・V・S&P500インデックスファンドが円建ての基準価格であることです。

 ・米国の金利政策転換による金利上昇局面への移行

 ・日本の金融緩和政策の維持

 ・日米の金融政策の方向性の違いによって進んだ円安ドル高

 この要因が非常に大きいということですね。そのため、円ベースで見ると、指数であるS&P500よりも高いパフォーマンスを出せていたということです。

 そして、総資産額も右肩上がりで上昇しており、6,800億円を超えています。これは、日本の投資信託時価総額ランキングでは7位にランキングされています。

極めて順調なパフォーマンスを出している。何も心配する必要が無い。

YOHの考え

 私はSBI・V・S&P500インデックスファンドはS&P500を指数としている金融商品の中でも極めて優れた投資信託だと考えています。

 ・時価総額

 ・手数料

 ・資産投下のしやすさ

 この3点で非常に優れているからですね。そして、今回の決算で最も素晴らしいと感じた点はベンチマークとの差異が全くないということです。

出典 SBI・V・S&P500インデックスファンド交付運用報告書

 SBI・V・S&P500インデックスファンドはVOOに連動することを目的としている投資信託ですが、その差異が全くないということです。

 これは投資家としては非常に心強いですね。投資信託を保有している投資家が最も困るのが、ベンチマークと差異があることです。

 投資信託などの積立投資が基本の金融商品はベンチマークとの差異があればあるほど、自身の運用方針とズレが生じてしまうからですね。

 ・含み損を出している

 ・思ったほど含み益が出ない

 このようなことになっていても、ベンチマークとの差異がなければ安心して積立投資を続けることができるということです。

 それがピタリと一致しているSBI・V・S&P500インデックスファンドは非常に優秀で、SBI・V・S&P500インデックスファンドに資産投下を続けてよいということです。

 今後は、純資産額については順調に伸びていくでしょうが、基準価格や騰落率については短期的に見ればどのようになるかわかりません。

 ・S&P500のパフォーマンス

 ・日米の金融政策

 ・日米の為替

 短期的に見て、このようなことはどのようになるかは分からないからですね。しかし、長期的な投資信託への資産投下で大切なところは基準価格の上昇や騰落率ではありません。

 ・対象としている指数が長期的に右肩上がりか

 ・投資信託とベンチマークに差異が無いか

 この2点が非常に大切だということです。ここを抑えておけば、短期的な基準価格の値下がりや騰落率の低下は気にする必要はないということです。

 その点において、SBI・V・S&P500インデックスファンドは極めて優秀なパフォーマンスを出していると私は考えています。

 ご覧いただきありがとうございました。

 SBI・VシリーズはETFを購入するだけの投資信託と言われることがありますが、ETFを購入するよりも優れている面は多々あります。

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 SBI・Vシリーズで最も時価総額が少ないのがSBI・V・全世界株式インデックスファンドですが、時価総額が少ないイコールよくない投資信託ではないということです。

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 SBI・Vシリーズの中でSBI・V・米国高配当株式インデックスファンドだけは毛色が違っています。他の3つと根本的なコンセプトが違っていると考えておいてよいですね。

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