YOH消防士の資産運用・株式投資

消防士の資産運用、株式投資、仕事について紹介しています。

長期投資において、ひとつの銘柄がポートフォリオに占める適正割合とは

長期投資のサテライト

 株式投資には大きく分けて長期投資と短期投資があります。どちらにもメリットとデメリットがあり、どちらがより優れているというわけではありません。

 しかし、万人が資産を増やすことができるのは長期のインデックス投資であることは明らかです。

 ・時間分散

 ・銘柄分散

 ・複利効果

 この3つを効率よく使うことができるからですね。

 そして、特別な才能や知識も必要ありません。必要なことは淡々と決まった額を資産投下していくだけです。常に一定のキャッシュフローがある公務員や会社員にとっては非常に相性がよい投資手法です。

 ・資産増加に時間がかかる

 ・資産増加を実感するには1,000万円以上資産投下する必要がある

 ・資産運用の面白味にかける

 しかし、長期投資にはこのようなデメリットがあります。そのため、株式投資のコアは長期投資でもサテライトで個別銘柄に資産投下しているという方は少なくありません。そして、その割合は様々ですね。

   ・コアとサテライトの配分

 ・サテライトの個別銘柄がポートフォリオに与える影響

 ・ひとつの銘柄がポートフォリオに占める適正割合

 今回は、長期投資の目線からこの3点について考えてみたいと思います。

コアとサテライトの配分

 長期投資家がコアサテライト戦略で株式投資をする場合、コアには優良なベンチマークに連動した金融商品を置くことになります。

 ・全世界株式インデックス

 ・全米株式インデックス

 ・S&P500インデックスファンド

 このようなインデックスファンドの投資信託やETFをコアに置くということです。その割合は運用資産の70~80%ほどが望ましいですね。

 ・資産投下額によって資産増加スピードが大きく変わる

 ・コアが大きければ運用方針が明確になる

 長期投資にはこのような特徴があるからですね。運用資産の50%しかコアに資産投下していなければ、コアが育つまでにさらに長い時間がかかってしまうことになるということです。

 そして、残りの20~30%をサテライトとして個別銘柄に資産投下することになります。

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出典 NEXT FUNDS

サテライトの個別銘柄がポートフォリオに与える影響

 サテライトの20%をひとつの個別銘柄に資産投下した場合の運用資産の状況について考えてみます。

 ・インデックスファンド 400万円

 ・個別銘柄 100万円

 ・運用資産合計 500万円

 この場合で個別銘柄の株価が2倍になった場合、運用資産は以下のように増加します。

 ・インデックスファンド 400万円

 ・個別銘柄 200万円

 ・運用資産合計 600万円

 サテライト部分の20%の評価額が2倍になると、運用資産合計は1.2倍になります。そして、サテライトの割合は33%になりますね。次に減少した場合を考えてみます。

 ・インデックスファンド 400万円

 ・個別銘柄 50万円

 ・運用資産 450万円

 評価額が2分の1になると、運用資産合計は0.9倍になり、サテライト部分が占める割合は11%となります。これをベースに考えればよいということです。

 ここからわかるとおり、サテライト部分の運用資産が大きく棄損したとしても、インデックスファンドをコアに置いていると、運用資産全体に及ぼす影響はそれほど大きくないということです。

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集中投資は短期間で資産を大きく増やしてくれる可能性がある。

YOHの考え

 長期投資をコアにしつつサテライトの個別銘柄で資産を大きく増やしたい場合、ポートフォリオに占める割合は20~30%にしてもよい、というのが私の考えです。

 ・インデックスファンドの長期投資で運用資産が守られている

 ・サテライト部分の値上がりを享受するにはある程度の資産投下が必要

 このように考えるからですね。公務員や会社員投資家が運用資産の10%ほどをサテライト部分においても、資産増加の恩恵は受けにくいということです。

 そして、サテライト部分で大きく資産増加を期待するのであれば、個別銘柄は1~5銘柄、多くとも10銘柄までに絞った運用をする必要があるということです。

 多くの銘柄を保有した状態で、全ての銘柄が短期間で大きく評価額を上げるということは考えにくいからですね。

 このように考えると、長期投資において、ひとつの銘柄がポートフォリオに占める適正割合は2~10%ほどだというのが私の考えです。

 ・ひとつの銘柄が10%以上にあると長期投資の資産増加が緩やかになり過ぎる

 ・ひとつの銘柄が6%未満だと値上がりの恩恵を受けにくい

 このようになるからですね。銘柄を絞ればそれだけ運用資産に与える影響が大きくなるということです。

 ・サテライト部分を20銘柄で分散している

 ・サテライト部分を運用資産の10%ほどにしている

 このような運用方法はコアサテライト戦略としてイマイチということです。私のポートフォリオは正にこのようなイケてない形になっています。

 長期投資をコアにしつつ、サテライトの銘柄を絞った短期投資で資産増加を狙うにはひとつの銘柄を6~10%ほどにするのがよいコアサテライト戦略だと、私は考えています。

 ご覧いただきありがとうございました。

 長期投資はS&P500などの優良な指数をコアに据えることが良いですが、し続けることもよいとは言えないケースがあります。

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 コアサテライト戦略についてはこちらで記事にしています。長期投資一本で行くのもよいですが、サテライトに方向性の違った金融商品を置くものよいですね。

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 短期投資の特性を活かした投資は癖がありますね。長期投資と短期投資、どちらかが優れているというわけではありません。どちらにも優れた面が多々あります。

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