YOH消防士の資産運用・株式投資

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全自動AI投資SBIラップについて

SBIラップ

 SBI証券は2022年3月31日から株式会社FOLIOが提供するプラットフォームと連携してSBIラップの販売を開始しました。

 ・ウェルスナビ

 ・THEO

 ・楽ラップ

 このようなロボアドバイザーと同様の商品と言ってよいですね。SBI証券は2021年8月にFOLIOを企業買収しており、その技術を活用して開発したのが「SBIラップ」です。SBIグループとしては独自のロボアドバイザーであるウェルスナビがあるのですが、さらにロボアドバイザーを使った金融商品を販売することになります。

ロボアドバイザー

 証券会社などが販売しているロボアドバイザーについて軽く触れておきます。

 ・資産投下するだけで資産運用をしてくれる

 ・質問に答えることによって、リスク耐性にあった資産運用プランを提供してくれる

 ・自動でリバランスをしてくれる

 ロボアドバイザーにはこのようなメリットがあります。ロボアドバイザーで最も有名なウェルスナビの預かり金は6,500億円を突破しており、投資家に一定の評価を得ていることがわかります。

 ・手数料が1.1%前後と割高

 ・最低投資金額が10万円

 デメリットとしては、ウェルスナビで見るとこのようなことが挙げられます。他のロボアドバイザーも概ね同じような条件です。

出典 Finasee

FOLIO

 次にSBIラップのプラットフォームを提供するFOLIOについて確認しておきます。

 ・2015年12月に設立

 ・オンライン証券会社

 ・2018年からロボアドバイザーを展開

 ・資本金110億円

 大まかなデータはこのようになっています。2021年に開発した4RAPというロボアドバイザー用のプラットフォームを開発しており、SBIラップはそれを使っているということです。

SBIラップ

 SBIラップについて商品設計を確認していきます。

 ・出資者は投資一任契約の形で投資をする

 ・契約期間は1年間ごとの自動更新

 ・最低投資金額1万円、以降は1,000円単位

 ・投資対象はETF

 ・手数料 0.66% + 0.295%(投資対象の組み入れによって変動)

 主なデータとしてはこのようになっています。投資対象のETFについては以下の8銘柄になります。

出典 SBIラップ

 出資者の状況に合わせてこれらのバランスを自動で調節してくれるということですね。債券やゴールドの実質的な信託報酬が0.5~0.65%ということを考えると、それらを組み込むような運用方針を選択されると、ランニングコストが高くなると考えておいてよいですね。

ロボアドバイザー投資は一定の市民権を得ていることは間違いがない。

YOHの考え

 SBIラップはラップという名前こそ付いてはいますが、ロボアドバイザー投資を考えてよい金融商品です。

 ・対面で細かなアドバイスをしてくれるわけではない

 ・手数料が1.1%

 このような点からもラップファンドとは異なっています。ラップファンドは細かな要望に応えてくれる分、手数料は3%以上というのが一般的だからですね。

 SBIラップに資産投下するかどうかを考えると、私自身はしませんが、人によっては検討してもよいかもしれません。

 ・投資対象のETFが優良

 ・長期的に見れば資産増加させてくれる可能性が高い

 ・最低投資金額が1万円と低額

 このような特徴がSBIラップにはあるからですね。自身でETFを購入するしてリバランスするには手間と時間がかかります。それと手数料が割に合っていると考えるならば、資産投下してもよいということです。

 ・株式

 ・複数の債券

 ・不動産

 ・ゴールド

 これらの全てに資産投下したいのであれば、SBIラップは資産投下対象としては悪くないというのが私の印象です。しかし、そこまで分散投資させるのは、資産が大きくなってからでよいですね。具体的に言えば、資産1億円ほどに達してからでよいということです。

 ・運用資産 100万円

 ・月々の投資額 3万円

 このような状況の場合、SBIラップに資産投下する必要性は少ないですね。自身で投資信託やETFを購入した方がよいということです。

 また、気になるのはランニングコストが1.1%というところです。

出典 楽天証券

 月5万円でVOO(経費率0.03%)を20年間積み立てた場合、平均利回りが4%なら資産額は1,833万円となります。元本1,200万円、運用益が633万円です。

出典 楽天証券

 同条件でSBIラップに資産投下していた場合、20年後の資産額は1,623万円となります。元本が1,200万円、運用益が423万円です。このように考えると、手数料が1.07%異なっていると、20年後の運用益に200万円以上の差が出るということです。これをどのように考えるかは好みが分かれるところですね。

 ・保有資産額が非常に大きい

 ・リスク分散のために複数の金融商品を保有したい

 ・手間を極限まで減らしたい

 このような方にとって、SBIラップは資産投下対象と考えてもよいですが、そこまで資産規模が大きくない公務員や会社員投資家にとっては、投資対象にすることは難しい。このように私は考えています。ご覧いただきありがとうございました。

 ラップファンドに関することはこちらで記事にしています。

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