YOH消防士の資産運用・株式投資

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長期投資が儲からないと言う人に欠けている思考とは

長期投資

 株式投資の投資手法として最も勝ちやすい方法のひとつは長期投資です。

 ・長期的に優良なベンチマークを指数としている金融商品を選ぶ

 ・選んだ金融商品を毎月定期購入する

 ・それを長期に渡って続けていく

 具体的に言えばこのような投資手法です。しかし、長期投資を続けることができる人はそれほど多くは無いですね。どこかの多段階で躓いてしまう方が非常に多いということです。

 ・長期投資は儲からない

 ・長期投資では資産形成することができない

 このように考えている方が少なくないということです。しかし、長期投資が儲からないという方の大半は長期投資への理解が不十分であることが挙げられます。その中で比較的多いのが、「資産投下する金融商品の選定」です。

 ・長期投資における金融商品の選定方法

 ・長期投資への根本的な取り組み方

 今回はこの2点について解説してみたと思います。

長期投資における金融商品の選定方法

 長期投資において最も間違えてはいけないのが、資産投下する金融商品の選定です。これを間違ってしまうと、長期投資は失敗に終わってしまうということです。

 ・幅広い銘柄に分散されていること

 ・長期的に右肩上がりの指数をベンチマークとしていること

 ・手数料が安いこと

 具体的に言えば、この3つ全てを満たしている金融商品を選定する必要があります。1つでも欠けていれば、単年で見ればそれほど差は出ませんが、長期的に見れば取り返しのつかないほどのパフォーマンスの差が出ることになります。

 それぞれについて順番に触れていきます。

幅広い銘柄に分散されていること

 長期投資における金融商品の選定で大切なことのひとつ目は「幅広い銘柄に分散されていること」です。

 広ければ広いほどよい、というわけでもありませんが、株式部分で言えば少なくとも100銘柄以上は分散されている必要があります。

 ・5つの銘柄に投資していて年利10%

 ・100銘柄に投資していて年利2%

 この場合、どちらを選ぶのが正解かは個人の価値観や目標によって異なります。しかし、長期投資においては、「100銘柄に投資していて年利2%」が正解となります。

 集中投資をしていれば、1つの銘柄がダメになってしまうと大きな損失を被ることになるからです。しかし、銘柄分散がなされていれば、その被害は軽減されるからですね。ずばり言ってしまえば、利回りよりも分散性を重視する必要があるということです。

 しかし、分散がされていればされているほどよいというわけではありません。

 ・同じ利回りであればよりより分散されているものを選ぶ

 ・同じ成長性なのであれば、より分散されているものを選ぶ

 この2つのことが大切だということです。

長期的に右肩上がりの指数をベンチマークとしていること

 長期投資における金融商品の選定で大切なことの2つ目は「長期的に右肩上がりの指数をベンチマークとしていること」です。

具体的に言えば、少なくとも20年以上のスパンで見て指数自体の価値が上昇しているということです。

 ・大暴落

 ・弱気相場

 20年あれば、どのような株式市場であってもこれらのことは避けることができません。しかし、それ自体が価値を高める指数であるのならば、必ず価値は元に戻り上昇していくことになります。

出典 Googleファイナンス S&P500

 具体例をひとつ挙げれば、米国株式指数のひとつであるS&P500などがそうですね。

 ・1982年 117ドル

 ・2022年 4199ドル

 40年間で40倍近く成長していることになります。その過程では様々な暴落を経験していますが、長期的に見れば非常にきれいな右肩上がりだということは明らかです。

 一方で、短期的に見れば価値が大きく上昇している指数も数多く存在しますが、これは長期投資には向いていないものだということです。

出典 Googleファイナンス 日経平均株価

 具体例を挙げると、日経平均株価などがそうですね。この20年間をみても、8,000円まで下がることもあれば、3万円を超えることもあります。しかし、過去に記録した3.8万円を未だに更新することができていません。

 長期投資の観点で言えば、S&P500に資産投下することは正解となり、日経平均に資産投下することは不正解になるということです。

手数料が安いこと

 長期投資における金融商品の選定で大切なことの3つ目は「手数料が安いこと」です。

 ここで言う「手数料が安い」というのは、同じ指数をベンチマークとしている金融商品であるなら、より手数料が安いものを選択するということです。

 ・VT(全世界株式インデックスファンド) 0.07%

 ・大手銀行の全世界株式インデックスファンド投資信託 2.7%

 全世界株式インデックスファンドで比較した場合、最も安いETFであるVTと銀行販売系の投資信託とでは、手数料にこれだけの差があります。これは資産額が少ないうちや投資年数が短い間は気にならないほどの金額ですが、20年以上の長期に渡って考えると、運用パフォーマンスに非常に大きな差が出てしまいます。

 同じ指数をベンチマークとしているなら、手数料はより安い方を選ぶということが長期投資においては非常に大切だということです。

自分自身で考えるからこそ利益を得ることができる。

YOHの考え

 長期投資が儲からない、と考える多くの方は正しい長期投資を実践できていないことが原因である場合が非常に多いですね。

 ・長期的に優良なベンチマークを指数としている金融商品を選ぶ

 ・選んだ金融商品を毎月定期購入する

 ・それを長期に渡って続けていく

 長期投資はこの3つをこなしていくだけですることができます。そのため、誰にでもすることができる再現性の高い投資手法だと言われています。

 しかし、このうちひとつでも欠けていれば、長期投資は不完全なものとなり、確実に資産増加させることができるものではなくなってしまいます。

 そして、最初の工程である資産投下対象を間違ってしまっていては、そこから続けていく長期投資が本来の姿から外れていってしまうということです。

 ・幅広い銘柄に分散されていること

 ・長期的に右肩上がりの指数をベンチマークとしていること

 ・手数料が安いこと

 資産投下対象を選定するために非常に大切なことはこの3点です。そして、このような投資対象は非常に少ないということです。日本で購入できる投資信託は5,000本以上ありますが、その中でこの3点を満たしているのは50本もありません。

 投資信託の99%は長期投資適格商品ではないということです。長期投資で儲からないという方は、それらの長期投資不適格商品を選んでいる可能性が非常に高いということです。

 投資対象を決めることは非常に大切で、選ぶ際に最も大切なことは自分自身で考えることです。

 ・懇意にしている保険販売員が勧めてくる

 ・友達のファイナンシャルプランナーがおすすめしている

 ・取引している銀行で熱心に紹介された

 このような金融商品は本当に自分の資産を投下するに値するかどうかを自分で考えなければ、長期投資がうまく行くことはありません。そして、自分自身で考えるためには、ある程度の知識を得るための学習は必要だということです。

 ・手軽にはじめることができる

 ・誰もが資産増加させることができる

 長期投資はこのように言われていますが、そこに至るにはある程度の土台は必要だということです。自分でしっかりと考えて商品選定すれば、長期投資における投資適格商品を見つけ出すことは、それほど難しいことではありません。

 長期投資適格商品というのは短期投資適格商品とことなり、ある程度の普遍性があるからですね。皆と同じ商品を選んで全く問題ないということです。

 しっかりとした長期投資が儲からない、ということは考えにくく、長期投資が儲からないと言う人には長期投資における何らかの思考が欠けている場合がある、というのが私の考えです。

 ご覧いただきありがとうございました。

 長期投資において大切なのはファスト思考とスロー思考を使い分けることです。

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