200億円投資詐欺
2023年2月9日に投資コンサルティング会社「FRich Quest」の社長を含めた8人が男女4人から現金5,700万円を騙しとった疑いで逮捕されました。
・お金を出資するだけでよい
・月利4%の配当が出る
・海外事業に投資する
今回逮捕された容疑はごく一部で、このような勧誘を行って、3000人以上から総額200億円を集めたとされています。
出資者の多くは20~30代で、総額から考えるとひとり当たり600万円ほどを出資していたことになります。
この詐欺事件について、全容はわかりませんが投資家であれば思うところが多々あります。
・何故200億円もの大金を集めることができたのか
・基準を知ることの大切さ
・投資詐欺を防ぐためにするべきこと
今回は200億円投資詐欺を中心に、この3点について考えてみたいと思います。
何故200億円もの大金を集めることができたのか
今回の投資詐欺で200億円ものお金を集めることができたポイントは主に2つあります。
・月利4%の配当が出る
・お金がある豪華な状況
この2つによって多くの人からお金を集めることができていたということです。
まず、月利4%の配当が出るというのは非常に魅力的です。
・労働者の平均年収は450万円以下
・銀行の普通預金金利は0.001%
このような状況では投資はもちろんのこと、最低限の貯蓄すら満足にすることができないという労働者は少なくないですね。
そこに、お金を出資するだけで月利4%の配当が出るという話を聞けば、疑わしくともとりあえず話を聞いてみよう、と考えるのは自然なことかもしれません。
そして、出資の話を聞く際に用いられるのが、おもてなし会という豪華なパーティーです。
・クルーズ船
・東京都内の結婚式場
このような派手な会場を使って、ふんだんにお金を使ったパーティーを行うことによって、出資するだけでお金が増えていくと信じこませることをしていたということですね。
基準を知ることの大切さ
この詐欺に出資してしまう最も大きな原因は「月4%の配当」というのがあり得ることなのか判断できていないということです。
少しでも株式投資などの資産運用に触れたことがある方であれば、月4%の配当が出るというのは極めて難しいことだというのは、肌感覚からも明らかです。
・あなただけの特別な配当
・誰も目をつけていないことだから
このような誘い文句を受けてもあり得ないということがわかります。しかし、投資に触れていなければ、月4%の配当が出るということあり得ることだと信じてしまうということです。
・FX取引で1日で1億円稼いだ
・暗号通貨で100万円が1億円になった
このような情報を目にしたことは誰にでもあります。そして、このような情報を鵜呑みにすれば、月利4%の配当というのは可能だと考えてしまうということです。
実際に月4%の配当が出るのであれば、配当をそのまま投資に充てた場合、元本は1年で1.6倍になります。年利160%ですね。
これがあり得ることかどうかを判断するためには、一般的な投資のリターンを知り比較する必要があるということです。
・日本国債10年もの 年利0.5%
・米国株式インデックス投資 年利4~5%
このような基準を知っていれば、踏みとどまるきっかけを作ることができるということです。
YOHの考え
今回は投資コンサルティング会社「FRich Quest」の200億円詐欺事件について触れてみました。
このような高配当を謳ってお金を集めるポンジスキームは無くなることがありません。
時代によって手法は異なりますが、本質的な部分というのは大昔から同じです。人の弱みに付け込んでお金を集めるだけ集めるということです。
現在のようなインターネットが発達した世の中であれば、SNS媒体によってさらに効率よくすることができるということです。
繰り返しになりますが、このようなポンジスキームを用いた投資詐欺を無くすことはできません。非常に身近なもので、そこら中にあふれているということです。
そのため、このような投資詐欺に合わないためには、自己防衛をするしかないということです。
自己防衛で最も大切なことは、基準を知り受けいれるということです。
基準と言うのは先述したような、他の投資のリターンを知っておくことですね。そこから大きく逸脱したものには不信感を持って立ち止まって考える必要があるということです。
そして、受け入れるというのは、自分に特別な話が回ってくることはないと肝に銘じておくということです。
・他と比較して大きな利回りが保証されている
・ノーリスクハイリターン
世の中に、このような美味しい投資が全くないかと言えば、そうではないですね。
・超富裕層
・社会的地位が極めて高い
このような方であれば、美味しい話というのはあると私は考えています。
しかし、一般人には絶対に回ってくることはないということです。
・投資の基準を知る
・特別な話は無いと受け入れる
投資詐欺に引っかからないためには、この2つの自己防衛を行う必要があるということです。
今回の投資詐欺の出資者は20~30代が中心で、ひとり当たりの出資額は600万円ほどと考えられています。
600万円というのは誰にとっても大金でリカバリーするのは非常に大変な金額です。
しかし、人生が詰んでしまう金額であるかと言えばそうではないですね。
コツコツと資産形成していけば十分にリカバリーできる金額だということです。
つまるところ、一般人の資産形成というのはコツコツとしていくしかないということです。
・標準を上回る大きなリターン
・標準ではあり得ない速度での資産増加
このようなことで資産形成ができる方というのは限られたごくごく一部の方だということです。
基準を知り受け入れる資産運用をするだけでも、長い時間をかければ生活に困ることのないお金は手にすることができるのです。
誰でも手軽にお金を手にすることができる方法は無いと考えておくことが必要だと、私は考えています。
ご覧いただきありがとうございました。
時には思いがけず大金を手にすることがあります。私の後輩は遺産相続によって6,000万円を受け取りました。
6,000万円を遺産相続した後輩の話の続きです。
利回りを考える際にひとつの基準となるのがリスクフリーレートです。これを知っておくと、月利4%、年160%というのがいかに不自然であるかということがわかります。