YOH消防士の資産運用・株式投資

消防士の資産運用、株式投資、仕事について紹介しています。

消防組織で働くことは資産運用に意識が向かない

消防組織の内実

 自治体にもよるのですが、消防組織というのは閉鎖的な行政機関の中でもさらに閉鎖的です。市役所で働く行政職であれば、総務課から防災課、市民税課へ異動といったこともあるのでしょうが、消防組織ではそういったことはありません。

 消火隊員から救急隊員になる、ということはありますが、仕事をする人の顔ぶれは同じということです。仮に、300人規模の消防組織であれば、5年もすれば大体の方が顔見知りということになります。

 そして、仕事の大半が受動的に行うものです。災害従事活動などがその最たるものですね。

 ・いつ起こるか分からない

 ・どんなことが起こっているのかわからない

 火災や救急などの災害にはこのような性質があるからですね。そして、災害従事活動は消防組織にとって最重要の仕事です。

 ・食事、入浴、睡眠

 ・事務仕事

 ・会議

 このようなことの途中に災害があれば、全てのことを中断して災害従事活動をする必要があるということです。

 このような状況では、仕事の効率化や労働環境の改善といったことに手が回らなくなるのですね。

 ・人手不足

 ・時間不足

 消防組織は常にこのような状況に置かれているということです。

仕事を減らすということが難しい

 私は救急隊員として働いている期間が長いので、どうしても救急目線で仕事を見てしまいがちなのですが、救急の仕事というのは年々増加しています。

 ・救急出動

 ・事務処理

 この2つを見ても、年々複雑化しており、処理するのにかける時間が増えています。

f:id:fire-money:20220218131849p:plain

出典 総務省消防庁

 救急件数を見ても右肩上がりを続けており、下げ止まる様子はありません。そして、1件あたりにかかる時間も増加しています。しかし、職員の人数は変わらないため、個人にしわ寄せがいっているということになるのです。

 それならば、災害出動に専念するために事務作業を減らせばよいと考えるのが一般的ですが、消防組織ではそれが極めて難しいのですね。

 ・形骸化している事務作業

 ・簡略化してよい書類

 このようなものを無くすことをよしとしない考えが根付いているのです。その根底にあるが強烈な年功序列と閉鎖的な環境です。

 ・昔からやっていたからこれからも継続すべき

 ・昔は手書きだったものを今はパソコンを使って楽をしている。

 ・さらに自動入力にするなんてとんでもない

 今の状況を変えるというのは、過去の自分の仕事を否定することになる、と捉えている方が少なからずおられるということです。

保守的な思考になる

 このような組織で十数年働いていると、思考回路はどうしても保守的になっていきます。

 ・とにかくミスをしないようにしよう

 ・周囲の輪からはみ出さないようにしよう

 ・周囲と同じことをしていれば波風は立たない

  程度の差こそあれ、このような考え方になってしまうのですね。このような考え方が絶対に悪いわけではありません。しかし、この考えが極端になると、私生活にまで影響を及ぼすことになるのです。

 ・みんなは300万円前後の新車を購入している

 ・みんなは新築一戸マイホームを所有している

 ・みんなはお金のことについて考えていない

 保守的な思考に陥り過ぎると、周囲と異なることをすることに不安感を覚えて、同調することに安心感を覚えてしまうことになるのですね。仕事で足並みを揃えることは悪いことではありませんが、私生活で周囲と同じようにすることは、決してよいことではありません。

 ・資産状況

 ・配偶者の有無

 ・こどもの有無

 ・考え方

 私生活において、このようなことは個々に差があることは当然と言えるからですね。同じ職場で同じ給料をもらっていても、事情が異なれば、私生活も異なるのは当然と言えます。そこを同調することは避ける必要があるということです。

f:id:fire-money:20220218134152j:plain

同じ給料をもらっていても、資産状況は違うのが当たり前。

YOHの考え

 消防組織において、タブーのひとつがお金に関する話題です。

 ・なぜ給料以上のお金を欲しがるのか

 ・お金の話をしている=仕事をさぼっている

 このような考え方が根強く残っています。このような状況では、積極的な資産運用に意識が向かないことは当たり前といってよいということです。

 しかし、同僚の中にも資産運用をしている方は何人かおられます。話をすると、一様に言うのが、「将来に対して金銭的な不安がある」ということです。

 公務員は問題を起こさずに働いていれば一生安泰という人生設計はすでに崩壊しています。在職中は普通に生活していれば、お金に困ることはありませんが、退職後は厚生年金だけで生活することは難しくなっているからですね。

 今後はその傾向が益々強くなっていくことは間違いありません。定年退職して悠々自適に生活するというのはもちろんのこと、慎ましく暮らすのですら、現役時に蓄財していないと難しいことになるということです。

 保守的な組織の中で、周囲と合わせるために同調することは悪いことではありません。しかし、その中でもはっきりとした線引きをすべきというのが私の考えです。

 ・残業はしない、どうしても必要なら残業代をもらう

 ・私生活と仕事は完全に分けて考える。私生活中に仕事の電話は出ない

 ・周囲の評価を上げるためだけのパフォーマンス的な仕事はしない

 私は仕事においてはこのように線引きをしています。消防組織に属している以上、ある程度周囲と同調することは避けられませんが、度を過ぎているものに関しては線引きをして撥ねつけるようにしています。

 仕事というのは人生の多くの時間を費やすため、よりよいものとする必要はありますが、仕事よりも優先すべきものは数多くある、というのが私の考えです。

 ・家族

 ・健康

 ・自分の時間

 このようなものは、仕事よりも大切であることは疑いようがありません。そして、仕事よりも大切なものと上手に付き合っていくにはある程度のお金が必要だということです。

 消防組織内で周囲と同調し過ぎていては、資産形成をすることは難しくなってしまいます。自分の大切なものをしっかりと考えて仕事に向き合うことが大切だと、私は考えています。ご覧いただきありがとうございました。

 私が仕事に対する意識を変えたのは1年間の出向です。それに関してはこちらで記事にしています。

fire-money.hatenablog.com

 公務員世帯で資産運用をしなくてもよい世帯は限られています。

fire-money.hatenablog.com

 厚生年金が減額されていくことは確実といってよいという記事です。

fire-money.hatenablog.com