消防士の職場環境
働く上で重要なことは職場環境です。
職場の雰囲気、人間関係、風習・・・同じ職種でも環境が違えば職場環境も全く異なっています。
就職先を決める上で給料の優先順位を上位に挙げる方がおられますが、職場環境も重要な事項として捉えらえています。
- ストレス
- 病気
- 心理的不安
社会人がこのような悩みを抱える理由の大半が仕事関係です。
そして、その悩みが職場の環境にあることが少なくありません。
消防士の職場環境
消防士の仕事内容は全国共通で、主な仕事は災害従事です。
災害の種別は様々なので、各市町村は地域の特性に合わせた消防組織を形成しています。
例を挙げると、東京都心の消防組織なら高層建物火災に大変力を入れています。
東京都心で山火事の消火活動のスペシャリストを育成しても、市民サービスの向上にならないからですね。
そして、職場環境も配属先によって様々です。
- 階級という名のものと絶対統治
- 非常に密度の濃い人間関係
- 厳しい上下関係
- 毎日のように火災出動
- 災害が無い時は常に訓練
世間一般ではこのようなイメージを抱いている方もおられますが、そうではありません。
過去にはこれに近い組織形態であったのでしょうが、今は全く違います。
実際の消防士の仕事
実際に消防組織の職場環境は行政職の色が強くなってきてます。
- 公文書の作成
- イベントの企画
- ホームページ、TwitterなどのSNS発信
- 議会対応
- 職員の福利厚生に関すること
自治体によって差はあるのでしょうが、このような災害従事とは異なった仕事は確実に増えつつあります。
このような仕事は災害従事する消火隊や救急隊が行っています。
専門の外部機関に委託することはほとんどありません。
消防組織の取り扱う仕事の機密性が極めて高いからですね。
外部機関に委託すると情報漏洩の可能性が高まりますし、情報漏洩に気を付けて外注すれば、コストがかさみます。
結局は、時間がかかっても組織内で完結させた方が都合がいいのです。
若い職員に負担がのしかかる
過去になかった仕事がどんどん増えつつある消防組織で大変な思いをしているのは、若い職員です。
私が消防組織に就職したころは、正に消防士の仕事は災害従事、訓練という時代でした。
正に世間の方が抱くイメージそのままの消防組織です。
しかし、今はイベントの企画、SNS発信などが業務として割り当てられています。
その仕事の大部分を担っているのが20~30代前半の若い職員です。
彼らは事務仕事をこなし、訓練、災害対応をしています。
まさに、事務仕事の間に災害出動をしている。
このように考えている若い職員も少なくないのではないでしょうか。
時代の変化についていく必要がある
消防組織が災害従事だけを仕事としているような時代はすでに終わりを迎えています。
変化のスピードは年々増しています。
いつまでも、過去の感覚で仕事をこなしていると、すぐについていくことができなくなる。
消防組織もこのように変化しています。
ついていけなくなった先に待っていることは決していいことではありません。
・仕事ができない人
・昔はよかったおじさん
・給料だけは高い
・気を遣わせるだけの年配者
時代の変化についていけなくなると、このようなことになりかねません。
私は、変化に対する危機感を持つことが重要だと考えています。
しかし、危機感だけではいけません。
そこに行動力が伴わないと危機感に意味がありません。
消防組織を取り巻く環境は一層厳しくなっています。
私は若年職員ではないので、普通にしていれば時代の波に上手くのることができる、ということはありません。
若年職員から学ばなければならないのです。
そして、若年職員から学ぶべきことはたくさんあります。
若年職員から学ぶことを恥ずかしがったり、放棄しては決していけないのです。
目まぐるしく変化の時代にに取り残されないためには、時代の変化にしがみついて行く必要があるのです。