YOH消防士の資産運用・株式投資

消防士の資産運用、株式投資、仕事について紹介しています。

消防士が貯蓄に使う共済貯金について

 

共済貯金とは

 公務員・消防士が預貯金をする場所として大変人気があるのが共済貯金です。共済貯金は共済組合独自の制度で共済組合員が使うことができます。そして、市町村の公務員は必ず共済組合に加入します。 

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出典 兵庫県市町村共済組合

 社会保険料も共済組合も通じて納めていることになります。給料明細には年金は長期掛金、健康保険料は短期掛金として区分けされています。そして、共済組合は業務の一環として貯金事業を行っています。

 それが共済貯金です。

共済貯金の利率

 共済貯金が公務員に大変人気がある理由は、ずばり利率の高さです。

 共済組合は職種や都道府県によってわかれているので、各共済組合によって利率は異なりますが、概ね年利0.5~2%です。市中の銀行預金が高くても0.1%であることを考えると、非常によい利率です。

 この利率の高さから、給料の大半を共済貯金に貯金している職員も少なくありません。

なぜこれほどの利率が出せるのか

 市中よりも遥かに高い利率が設定できるのには理由があります。それは、共済組合が利益を求めていないからです。共済貯金の本質は銀行預金と同じです。

 預金者から集めたお金を運用して、運用益を預金者に還元するシステムです。共済貯金のポートフォリオは地方債、国債といった元本割れリスクの極めて低い金融商品が大部分を占めています。

 組合員から集めたお金を元本割れリスクの低い低利回り金融商品で運用して、必要経費を除いた金額を預金者に還元する。市中の銀行なら、銀行の取り分を除いて預金者に還元される分がないのが共済貯金の利率を高めているのです。 

共済貯金のデメリット

 大変利率のよい共済貯金ですが、デメリットも存在します。

 ・貯金額は3,000万円が上限

 ・ペイオフの対象外

 ・利子は課税される(株式と同様に20.315%)

 ・預金の払い出しに時間がかかる

 ・米国株式インデックス投資と比較して利率が低い

 預金の払い出しに関しては私はメリットと考えています。払い出しに手間がかかるので、浪費に使うことを防いでくれるからですね。

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安全だが株式投資と比較すると利回りは低い

共済貯金はどのように使うのがよいか

 大変人気のある共済貯金ですが、共済貯金にだけに資産投下することはおすすめしません。利率が低すぎるからです。(最高利率の2%なら全力で資産投下することも考えます)

 共済貯金は大変便利なものですが、利率はどんどん下がっています。私の自治体では10年ほど前は2%の利率ありましたが、現在は0.5~0.8%ほどです。今の低金利が続くなら、当然、地方債や国債も低金利です。

 今後はさらに利率が下がっても何ら不思議ではありません。株式投資のリスクとリターンを勘案した場合、1%を切る利率なら私は株式投資を迷わず選びます。株式投資は利率をある程度コントロールできるからですね。

 株式投資はハイリスクハイリターンなもの、ローリスクローリターンなものを自分で混ぜ合わせて自分にとって心地の良い資産運用が可能なのです。共済貯金の最も有効な使い方は「後々に必要なお金を貯めておく」場所として使うことです。

 具体的に言えば、老後資金、住宅ローンの頭金や結婚費用、マイカー購入費などですね。私は資産運用として株式投資をおすすめしておりますが、老後資金を株式投資に使おうと考えたことはありません。

 今後の人生で絶対に必要なお金は安全な場所で寝かせておく必要があります。寝かせておくお金に利回りを期待してはいけません。私が利回りを期待するのは、余裕資金で運用する株式投資のみです。

 とはいえ、寝かせておくお金の利回りが0.1%ではモヤっとしたものがある。そんなスケベこころを満たしてくれるのが共済貯金です。

 今後絶対に使うお金を共済貯金に入れつつ、余裕資金で株式投資を行う。私の場合は、共済貯金でリスク軽減しているので、米国株式や日本株式でリスクを取ることができている。そのように考えてます。