庶民は投資せずに貯金だけをした方がよいのか
12月12日に話題になったツイートで面白いと感じるものがありました。
これは霊感なんだけど、相当年収か資産が無い限り、庶民は投資なんかせずに貯金してた方が良い様な気がする。
— あんちゃん (@monosoi_akarusa) December 11, 2022
このツイートは読み進めていけばかなりの量があるのですが、言いたいことはこの最初のツイートに要約されています。
・庶民は投資でお金を増やすことは難しい
・それならば、投資などをせずに貯金で資産形成した方がよい
このような内容です。そして、このツイートについて様々な意見が挙がっています。
・長期投資であればした方がよい
・言うとおり投資はしない方がよい
私が見る限り、肯定的な意見とやや懐疑的な意見が半々といった感じです。
・このツイートの中身
・投資はせずに貯金をした方がよいのか
今回はこの2点について考えてみたいと思います。
このツイートの中身
このツイートをしたのは「あんちゃん」という方です。あんちゃんさんは霊感で投資よりも貯金をした方がよいと言っていますが、その後のツイート読んでいくと、しっかりとした根拠と考えに基づいて投資よりも貯金をした方がよいと言っています。
・投資で耐えることができるリスクは年利3%ほど
・それ以上のリスクを取れば狼狽売りしてしまう
・○○ショックは回避できないので、投資をする以上は必ず3%下落するような相場に遭遇する
・リスクを下げ過ぎると投資で増える金額はわずかなので、投資の意味がない
前半部分を要約するとこのようになります。これは全くもって正しい意見ですね。
多くの人は資産が上昇していくことについては心配することはありませんが、下落することには非常に敏感です。
・毎日のように資産が10%上下動する
・年間で見ると50%資産の上下動がある
このようなことに平然としていられる投資家というのは多くはありません。
そして、投資をする以上、数年に1度は起こる暴落相場というのも意図的に避けることは不可能です。
そのため、投資をする以上は年利3%以上のリスクを取る必要があるというのは的を射た意見です。
さらに、あんちゃんさんは投資はお金持ちに有利なものだという意見も出しています。
・積立投資をしても、ライフイベントの出費(入院やこども)に使ってしまう
・積立期間が10年ほどでは思ったようなリターンは期待できない
・お金持ちであれば、投資を余剰資金でできるので投資金額が減ろうが困らない
・投資はお金持ちがやることであって、庶民がすると負ける可能性が高い
何が言いたいかと言えば、投資というのは金持ちの為の物だってこと。金持ちは余剰資金が大量にある。だから年利3%で足りる。リスク取らないで良い。狼狽売りなんかしない。一生塩漬けでも何も困らない。そんなチートみたいな奴等と殴り合って勝つことなんかできない。比べれば貯金のがまだマシ。
— あんちゃん (@monosoi_akarusa) December 11, 2022
このようなツイートで締めくくられています。(続きはありますが、やや脱線しているので割愛します)
これも概ね正しい意見だと感じます。しかし、庶民は投資をせずに貯金だけをした方がよいのか、ということに関して言えば私の意見はやや異なります。
投資はせずに貯金をした方がよいのか
庶民は投資をせずに貯金をした方がよいのか、ということに関しては半分正解で半分異なっていると私は考えています。
・投資をせずに十分な額を貯金する
・十分な額を貯金できれば投資をはじめる
私は投資についてはこのような向き合い方をするべきだと考えています。
・狼狽売り
・生活費への取り崩し
あんちゃんさんは庶民が投資をすれば、お金に余裕がなく、このようなことをしてしまうから投資をしない方がよいと考えられています。
しかし、このようなことは、庶民であっても十分な貯金があれば容易に回避することが可能です。
・十分な額の貯金を持つ
・余剰資金のさらに余剰資金で行う
この2つを守って投資をするのであれば、庶民であっても投資で資産形成ができるということです。
YOHの考え
話題になったツイートを基に、庶民は投資はせずに貯金をした方がよいのか、ということについて考えてみました。
私の意見としては、庶民でも投資をすることはよいということです。しかし、そこにはクリアするべき前提条件が3つあります。
・十分な額の貯金を持つ
・余剰資金のさらに余剰資金で行う
・自分がしている投資について正しい知識を持つ
この3点を満たすことができるのであれば、庶民が投資をしてもよいと考えています。
実際のところ、投資というのはパーセンテージの世界なのでお金を持っている方が圧倒的に有利であることに間違いはありません。
・考え抜いて100万円を年利5%で運用する
・適当に10億円を年利1%で運用する
この場合、適当に10億円を年利1%で運用した方が手にすることができる金額は遥かに大きくなります。
このような事例というのは投資の世界ではありふれており、上を見上げればキリがありません。
しかし、庶民が投資をする際に、現実的な目標として10億円などを設定しているわけではないですね。
・老後のために2,000万円用意しておきたい
・年間50万円の不労所得が欲しい
このようなことを考えて投資をしているということです。そして、このようなことは、誰しもが達成できる可能性があると私は考えています。
・貯金が無いにも関わらず投資をはじめる
・手をつけてはいけないお金で投資をする
投資のリスクに耐えることができない大きな理由はこのようなことから来るものです。
このような投資というのは、今回紹介したツイートのように失敗してしまう可能性が非常に高いですね。しかし、しっかりとした準備をして行う投資はそうではありません。
・貯金なんかできそうにない
・日々の生活で余剰資金などない
このような場合であれば、投資ではなく、生活を見直すことからはじめるのがよいですね。
貯金や余剰資金というのは、いきなりできるものではありません。
・生活を見直して月1万円を捻出する
・月1万円をコツコツと貯めていく
このようなゆっくりとしたペースで進めてもよいということです。生活の見直しや貯蓄、投資への向き合い方は人によって大きく異なります。
自分に負担とならないペースで進めていくことが何よりも大切です。
繰り返しになりますが、私は庶民であっても、投資はした方がよいと考えています。しかし、誰しもが取り組むべきものでもないとも考えています。
貯金だけで資産形成をするという選択肢が悪いものではありません。
・十分な額の貯金を持つ
・余剰資金のさらに余剰資金で行う
・自分がしている投資について正しい知識を持つ
しかし、この3つを満たすことができるのであれば、投資をした方がよいですね。そして、満たすことができそうにないのであれば、貯金だけで資産形成した方がよい、というのが私の考えです。
ご覧いただきありがとうございました。
庶民の投資手法として参考になるのが「となりの億万長者」です。私も何度読み返したかわらないほど、非常に参考になる名著です。
投資の第一歩は貯金です。難しいですが、まずは100万円を貯めるところからはじめる必要がありますね。
貯金がある程度できたのであれば、投資をはじめてもよいですね。しかし、1,000万円ほどの資産規模までは難しい投資手法は必要ないですね。