YOH消防士の資産運用・株式投資

消防士の資産運用、株式投資、仕事について紹介しています。

【1900日以上通院】通院保障を使い倒して得をすることができるか

掛金の元が取れるか

 医療保険や傷害保険に入る際に、「この保険に入れば元は取れるのか」と考える方は少なからずおられます。

 ・自分がこの病気になれば得をする

 ・障害が残るような怪我をすれば元が取れる

 このように考えて保険に入る方が一定数おられるということです。しかし、これは本質的ではないですね。保険は本質的には自分のキャパシティを超える事象に対して備えるものだからです。

 ・車を運転していて5,000万円のベントレーと正面衝突した

 ・5,000万円で購入した家が火事で燃えた

 このようなケースは公務員の貯蓄では賄えないため、保険に入る必要があります。それ以外の医療費などはある程度の貯蓄があれば、それで十分ということです

 しかし、保険加入していて、実際に掛金よりも多くの保障金を受け取っている方がいるのも事実です。

 ・30代で癌になった

 ・大きな事故で長期入院した

 このようなケースですね。しかし、このようなケースは圧倒的に少なく、多くの方は掛金以上の保障金を受け取ることはできません。しかし、公務員の中には、共済組合のグループ保険を使えば元が取れると考えて加入する方がおられます。

 今回は、共済組合のグループ保険を使い倒して得をすることができるのかを考えてみたいと思います。

f:id:fire-money:20220130095812p:plain

出典 北國銀行

グループ保険

 公務員の民間保険加入の選択肢として最も身近なのは、共済組合のグループ保険です。地方公務員であれば、市町村の共済組合が代表契約をしている保険です。中小企業などで加入する日本フルハップの個人版のようなものですね。

 ・掛金が安い割に保障が充実している

 ・年間払戻金がある

 このようなことから、加入している方は大勢おられます。保険の販売員が職場に直接出向いて説明とすることからも、共済組合が大変力を入れていることがわかります。

 ・月々の掛金 5,000円(35歳~40歳の場合)

 ・死亡保障 3,000万円

 ・入院保障 5,000円/日(4日目から)

 ・通院保障 3,000円/日(仕事外での偶発的な外傷のみ)

 プランによって異なりますが、スタンダートなものの保障内容はこのようになっています。人気の理由は、通院保障が1日から出ることです。

 ・転んでけがをした

 ・ゴルフプレー中に手首を痛めた

 ・重い荷物を持った時に腰を痛めた

 このような通院で保障が出るのですね。これは、民間保険ではまず見られない保障といえます。民間保険では、癌などで通院が必要な場合に支給される通院保障が一般的で、外傷で1日の通院から見舞金が出る保険はまず見かけません。

 先日、グループ保険の販売員の方のお話しを聞く機会があったのですが、この通院保障を大変プッシュしておられました。

 ・1日の通院から見舞金が出る保険なんてこの保険だけです

 ・1カ月に2回通院すれば保険料の元がとれます

 このような説明をされています。そして、通院保障目当てに加入する方も少なくないというのが、共済組合のグループ保険です。

f:id:fire-money:20220130091958p:plain

出典 日本フルハップ

グループ保険の通院保障で元を取るには

 ・月々の掛金 0.5万円

 ・年間掛金 6万円

 ・38年間加入した場合 228万円

 グループ保険に22歳から60歳まで加入した場合の払込合計金額は228万円になります。(実際には年齢によって掛金が上がるので、あくまでも目安です)

 ・死亡保障

 ・長期間の入院保障

 ・障害が残るような大きな怪我

 このような保障を受けた場合は間違いなく掛金よりも多くの金額を受け取ることができます。

 しかし、多くの場合はこれらの保障を受けることはありません。60歳までの発生確率が著しく低いからですね。そのため、グループ保険の掛金で得をするためには、通院保障を受ける必要があります。

 ・228万円(38年間の払込額)÷0.3万円(1日の通院保障)=760(通院日数)

 38年間で760日通院していれば、掛金の元を取ることができます。年間20日通院するということです。これはかなり難しいですね。

 単年で見れば偶発的な外傷で、20日の通院というのは珍しくないですが、38年間コンスタントに年20日通院し続けるということは、普通に生活をしていてあり得ないといってよいですね。

 ・ちょっとした怪我でも病院受診する

 ・通院の必要がないほど完治しているが通院する

 このようなことをしないと、難しいというのが私の印象です。

同様の金額で株式投資をすればどのようになるか

 ・月々 0.5万円

 ・年間掛金 6万円

 ・38年間の投資元本 228万円

 これを米国インデックス株式に資産投下した場合を考えてみます。

f:id:fire-money:20220130101031p:plain

出典 楽天証券

 保守的に利回りを5%とすると、約680万円になります。投資元本が228万円、運用益が452万円です。

 極めて現実的な金額ですね。運用益を取り崩す際に税金がかかることを加味ししても、350万円は含み益が出ることになります。

 ・350万円(株式投資の含み益)÷0.3(通院保障の日額)=1166日(通院日数)

 通院保障で株式投資と同じ利回りを出そうとすると、元本回収の760日に加えて1166日通院する必要があります。

 ・(760日+1166日)÷38年間=50.68日(年間通院日数)

 グループ保険の通院保障で株式投資と異常のリターンを得るためには、年間51日通院する必要があるということです。

f:id:fire-money:20220130102644j:plain

保険で元を取ることは不可能。本質的な考え方をすることが大切。

YOHの考え

 保険の通院保障と株式投資を比較した場合、金銭的に見れば株式投資の方が優れていることは明らかです。そのため、金額の割に保障が厚い共済組合のグループ保険でも、元を取るということは不可能といってよいですね。

 ・通院保障で元をとるためには、38年間で760日通院(外科的な症状のみ)

 ・通院保障で株式投資と同じリターンを得るには38年間で1926日通院

 グループ保険の通院保障で資産を増やそうと考えている方は、これを頭に入れておく必要があるということです。

 ・病院受診の時間

 ・保険請求の手間

 さらに、保険の保証を受けるには、これらの手間と時間がかかります。どのように考えても、通院保障目的でグループ保険に加入することは、割に合わないというのが私の考えです。

 ・死亡保障

 ・高度障害保障

 このような、本来の保険機能に魅力を感じてグループ保険に加入するのは問題ありません。

 ・通院保障で得をしたい

 ・通院保障を使い倒す

 このように考えてグループ保険に加入するのは、イマイチだということです。厳しい言葉で言ってしまえば、お金に対する教養が無さ過ぎる、ということです。

 保険は元が取れるものではないし、取ろうと考えて加入するものではないというこです。資産を増やしていくためにすることは、保険加入ではなく、投資ということです。

 ご覧いただきありがとうございました。

 生命保険は生命保険料控除内で収めることが基本です。

fire-money.hatenablog.com

 公務員や会社員世帯の保険に対する考え方はこちらです。

fire-money.hatenablog.com

 火災保険に対する考え方はこちらです。火災保険は家災保険とも言われています。

fire-money.hatenablog.com