公務員のボーナス
公務員のキャッシュフローで大変大きいのが期末勤勉手当(ボーナス)です。民間企業と同様に6月と12月が支給月となります。
・4.2~4.5カ月分
・年間130万円
この金額が公務員のボーナスのボリュームゾーンです。自治体によっては、人事評価によって、0.2カ月分ほど上下することもあります。私の自治体では、管理職は人事評価の査定によって、多少の上下があります。
ボーナスの引き下げ
今、話題になっているのが、国家公務員のボーナスの引き下げです。10月25日に都道府県の人事委員会勧告が出そろい、ボーナスは全都道府県で引き下げ、給与は据え置くという勧告がされました。
・国家、地方公務員の給料は民間企業の水準を踏襲
・景気が良ければ、数年後にボーナスは増加
・景気が悪くなれば、数年後にボーナスは減少
国家公務員のボーナスは民間企業のように、その年の利益を反映させずに、遅れて反映させる特徴があるからですね。そして、国家公務員のさらに後で反映されるのが地方公務員のボーナスです。
今回話題になっているのが、ボーナスの0.15カ月分の引き下げです。多くの自治体でボーナスの引き下げが行われることは間違いありませんが、中には引き下げを行わない自治体もあります。
引き下げを行わない自治体に対して、不満が挙がっていますが、これは自治体の説明不足からくるものですね。実際には、減額を行うタイミングを遅らせているだけですね。
地方公務員のボーナスは国家公務員に合わせることが慣例ですが、今回は衆議院議員選挙の遅れがあり、法改正がボーナスの支給日までに間に合いそうにありません。だから、国家公務員が今回の減額分を来年の6月に減額するようにしているので、地方自治体だけが先にボーナスを減額することは、理屈が通らないのですね。
仮に、来年の1月から景気が非常によくなって、民間企業のボーナスが増加しても、公務員の給料を減額することが筋が通ったことになるのです。
ボーナスは無いものと考える
公務員のキャッシュフローとして大きなボーナスですが、これを当てにした人生設計はしない方がよいですね。
・公務員のボーナスは無くなることがない
・公務員の収入は安定している
公務員の中にはこのように考えて、生活費やローンの支払いにボーナスを見込んでいる方が一定数おられます。私も、公務員のボーナスは無くなることは無いと考えてはいますが、安定はしていないと考えています。
・財政破綻
・病気やけがによる長期休養
自治体や個人にこのようなトラブルがあると、ボーナス支給額は著しく減るからですね。特に、個人の病気やけがについては予測ができません。
・ボーナス込みで手取り年収480万円(16か月分)
・月40万円の支出で生活する
このようなボーナスを生活費に当て込んだ支出管理は、ちょっとしたトラブルがあった時に対処することが難しいですね。
・ボーナス込みで手取り480万円(16カ月分)
・ボーナスは年間120万円(4か月分)
・ボーナス無しの手取りは年間360万円
・月30万円の支出で生活する
このようなボーナスが無いものとして生活することが公務員、会社員の人生設計においては大切です。この生活をしていれば、ボーナスをまるっと貯蓄や投資に回すことができますね。
そうなれば、金銭的に見て人生設計はいくばくか楽になりますね。年間100万円以上貯蓄や投資ができるというのは、人生の終盤で必ず効いてくるからです。
YOHの考え
私は、ボーナスは貯蓄や投資に当て込むのが最もよいと考えていますが、浪費に当て込むこともよい使い方だと考えています。
・旅行
・食事
・趣味の買い物
普段から給料のみで慎ましく生活をしていると、どうしてもお金を使うことが下手になっていきます。節約することは大切ですが、ケチになってはいけないのですね。浪費は多くの場合、人生を豊かにしてくれます。
・旅行先を考える
・食事の予約をして、当日まで過ごす
・予算を決めた趣味の買い物のために思い悩む
これらはどれも人生に彩を与えてくれる楽しい行為です。浪費をするから仕事を頑張れるのですね。しかし、ボーナスを当てにした住宅購入やマイカー購入は人生を豊かにしてくれません。
・ボーナスが減額したら返済が難しい
・ボーナスのために仕事にしがみつかないといけない
ボーナスを住宅ローンの返済に当て込んでしまうと、このようなことになるからですね。
公務員の資産形成においてボーナスは非常に重要です。それは、貯蓄や投資にボーナスを使うというだけではなく、浪費として使うことができるという点においても重要ということです。
生活費や住宅ローン、マイカーローンなどの人生のランニングコストにボーナスを当て込むことで人生を豊かにすることは難しいと私は考えています。
ボーナスは貯蓄、投資、浪費に使うのが公務員の資産形成においては最もよいと私は考えています。
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